酒も煙草も珈琲も
夏が終わってすこし肌寒くなってきたころに
「え!お酒飲まないの!?」「煙草も吸わない!?」「珈琲も飲まないの!?」それでよく正気でいられるね!信じらんない!と言われることが多い。
たしかに、わたしは酒と肉をとてもうまそうに食べそうだ。大きな声で談笑しながら、みんなと楽しくわいわいしてそう。ちょっと...と言いながら外に出て一息つくように煙草も吸いそう。居酒屋にもバーにもどちらも合いそうだ。
(実際、酒は飲まないけど、肉はよく食べるし、ドリンクもガバガバ飲むし、よく話すしよく笑ってると思う)
でも帰るときはひとり。そんなイメージ。
あるとき「え...恋人いるんだ...」と驚かれたこともある。
「ふふ、遠距離だけどね」と答えた。
実際、470km以上も離れているのだ。
夜中会いたいなと思っても、公共交通機関は寝ているし、車でも9時間かかるので、着くころには朝になってしまう。それではダメだ。そんな行動力があるならさびしさなんて吹っ飛んでしまう。
わたしの恋人は、どうしてわたしの恋人になってくれたのかさっぱりわからない。
わたしに興味があるように見えなかった。ただ、面白がっているだけだと思っていた。
夜中に起きてることが多いので、さびしいなとか、誰かのぬくもり感じたいなとか思うことがある。たぶんみんなこのタイミングで、煙草や酒や珈琲にたどり着くのだと思う。
わたしは、何度かそれらに頼ろうと思ったこともある。
けれど、煙草は気管支が弱くて無理だし、お酒はアレルギー並みに弱い(全身まだらに赤くなる)、珈琲は苦くて飲めない(連続3件の打ち合わせで全て珈琲を出されて体調不良になったこともある。飲むなら絶対に砂糖と牛乳がいる)ので、どれも身体に合わないのだ。
夜中、さびしさを埋めるために、湯たんぽを入れてみたり、ココアを飲んだり、熱めのシャワーを長めに浴びたり、浴槽に入浴剤を入れて浸かってみたりする。所詮、さびしさなんて寒さだ。あたたかくして寝ればいいのだ。そして次の日にたくさん太陽を浴びれば元気になる。
それでもどうしてもさびしかったら、手紙を書く。友だちか恋人かお世話になったひとか、推しへのファンレターか、すきな本の著者宛にも、とにかく誰でも良いからとにかく書く。これは結構おすすめ。
それでもさびしさがおさまらなかったら。
もう諦める。とことんさびしくなる。
だってさびしさなんて果てしないんだもん。
もうどうしようもない。
さびしさなんて大抵ひとりのときに突然やってきてぴったりくっついて離れない。
もう、そうなったら逃げれない。
めそめそするしかない。
「あーーーーむーーーりーーーー。さーーびーーしーーいーーー。げーんーかーーいーーー。」って言ってるときもある。
ちなみに今日はちょっとだけさびしい。
知り合いに3枚手紙を書いたけど、まださびしいので、いまから熱めのシャワーを浴びてくる。
みんなさびさくなったらわたしに手紙書いてね。待ってます。
じゃあまたね、さよなら。