お酒のおかげで外食できるようになった
子どものころから社会人になってお酒を飲みに行くようになるまで、わたしはずっと外食が苦手でした。
相手が誰であっても、
「外のお店でご飯を食べる」
ということがプレッシャーで仕方なかったからです。
お店に入ってメニューを見ているあたりから、気持ち悪くなってきます。
「どうしよう、食べられないかもしれない…」
と思いながら、できるだけ量が少なそうなメニューを注文。
そして、運ばれてくるまでの間も恐怖の時間です。
「どうしよう…食べられないかもしれない…気持ち悪い…どうしよう」
という思いだけがグルグル。
おいしく食べる余裕などなく、ただひたすらに、なんとか乗り切るもの。
それがわたしにとっての「外食」でした。
…ですが、今のわたしは外食してもおいしくご飯が食べられるようになりました。
それは、
お酒を飲みながらご飯を食べる
ようになったことがきっかけです。
20代、まだ働き始めたばかりのころ。
先輩や同僚と「きょうは外でランチしましょう」というときは、やはり緊張し、気持ち悪くなっていました。
つらい…外食つらい…。
と思っていたある日。その職場の飲み会に参加しました。
飲み会も立派な外食です。大丈夫かな…と思いつつビールで乾杯。
少ししたら…気持ち悪さを忘れ、外食ではなかなか感じることができなかった食欲までわいてきたのです。
また、飲み会ではおつまみがいろいろ並び、それを各自が取り分けます。
「明確な一人分」がないので、あまり量を食べられなくてもバレにくいことも、とても気持ちを楽にしてくれました。
その後も何回か飲み会に行き、どうやらわたしは、
お酒を飲むと、外食のプレッシャーがなくなる
のだと気がつきました。
少し酔うことで、緊張がとけてリラックスできる。
少し酔うことで、食欲も出てくる。
みんな酔っぱらって誰がどれだけ食べているかなんて気にしないから、気楽!
お酒の力って素晴らしい…!!
ああ、お酒が飲める大人で、よかった!
(ブルゾンちえみさんの「あー、女に生まれてよかった!」のテンションで)
と心底思いました。それくらい、外食が苦手なことはわたしにとってつらかったからです。
それ以来、誰か(性別年齢問わず)にご飯に誘ってもらったときは、
「(昼でも)軽く飲めるお店がいいです(もちろん、仕事中のランチ以外)」
と、
「コイツ完全に呑兵衛だな」
と思われること間違いなしのお願いをするようになりました。
お酒を飲みながら「外食」ができるようになったことで、距離を縮められた人がたくさんいます。
わたしにとってお酒は、
「誰かと一緒にお店のご飯を食べる楽しさを教えてくれた、大切な味方」
です。