【視聴メモ】古典は本当に必要なのか
先週開催されたイベント、気になってたんですけどYouTubeにアップしてくださってたので観ました。
感想としては、いろいろ考えるきっかけにはなりましたが、よいイベントだったかというと微妙。議論が噛み合ってなかったというか、前提が共有されてなかったというか。もやもやしました。
●古典を現代人が学ぶ必要があるのか
●高校国語の中で古典が占める割合は今のままでよいのか
●高校で古典を必修とする必要があるのか
どこが問題意識なんだろう、と。表題が大きすぎたか。
ともあれ登壇者の先生方の主張ひとつひとつは興味深かったので、スクショさせていただきました。
■否定派の先生方の意見
↑社会に出て役に立つかという市場価値の観点からの意見。古典は芸術に位置付け選択科目に。
↑古典をはじめとする文学は芸術=選択科目に。それより社会に出て役立つ言語(リテラシー)教育を充実させよという主張。
■肯定派の先生方の意見
↑古典は幸福に生きるための智恵を授ける。学校段階で学ぶ必要がある、とのこと。
後半では、登壇された否定派・賛成派の先生方が来場者を交えながら持論をさらに展開したり、反論を加えたりしてたんですが、否定派が疑問を唱える「高校の教育課程における古典教育の意義」および「高校教育に何が期待されているか」について、賛成派から明確な主張が出なかったような気がして、結局は言いっぱなしで終わった、という感想です…「煩わしい文法学習をやめ、現代語訳で学んでもいいじゃないか」という提言についても、必修科目・古典としてパシッと反論されればよかったなぁと。
私自身は、特に賛成でも反対でもなくて、日本の教育がどう判断するかに従おうという傍観者的姿勢なのですが(学ぶ意義はあると思いつつ、それは必修に値する汎用的なものかどうか明言できないというか)、もし高校教育に大きな課題があり改革が必要だとして、古典がやり玉にあがるのはなんだかなぁとは思います。
最後に、性格悪いんですけど職業病なのでお許しいただきたいのが、「古典より実用的な言語教育を」と仰る某先生のプレゼンスライドのラストが
ご静聴ありがとうございました
だったのはツボでした…。以上です。参加できなかった人間にもこのような機会を与えてくださった主催者・関係者の皆様ありがとうございました。
*参照→「ごセイチョウ」は静聴?清聴?
http://www.asahi.com/special/kotoba/quiz/SDI201510145103.html
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