宗像草太を家に招いた話
先日映画を見に行った際に、たまたま見つけた。
1320円。
ちょっと高い気がする。
でも、ハサミものりも使わなくて良いなら不器用な私にも出来そうだし、あの愛くるしい椅子を家に招けるのであれば、安いような。
それに最後の一つだし。
「よし!これも何かの縁だ!」
本当は「岸辺露伴ルーヴルに行く」のムビチケを買おうとしたのだけど、それを蹴って(これは後日買いに行くこととなる)購入を決意。
そして家に帰って早速作ってみた。
ここで制作風景を見ていただこう。
と言いたいのだけど、どうも夢中になって作っていくあまり写真を撮りながら作業するということを忘れてしまい気づいた頃には出来上がってしまった。失敬。
ちなみに、本当にハサミものりも使わずに、ただ折り目に沿って折って、組み立て、穴に入れ込むだけで着々と出来上がっていった。
不器用と言えば私、私と言えば不器用でお馴染みのなつめが5分ちょっとで作り上げることが出来た親切設計。
いやぁ、ありがたや、ありがたや。
ということで出来上がったものが、見出し画像にもなってるあの椅子。
いや、可愛い。
可愛すぎる。
ああ、ちょっとで良いからカタカタコトコト音を立てて、動いてくれないかなぁ。
「待て!ダイジン!」
とかいって、コミカルに動き出してくれないかなぁ。
あわよくば、仕方ないなとため息をついて一緒に遊んでくれないかなぁ。
分かっていたことだけど出来上がりが可愛すぎて、作成した日から毎日こっそりこの椅子を撫でている。
成人済み女性のくせに、なんで子供じみてるんだ。こいつ少々痛いな。
と思いの貴方、実際彼を家に迎えて見てほしい。
あ、出来れば映画を見た上で。
きっと、たちまち朝起きたら「おはよう」と声をかけ、仕事に行く前にその椅子の頭を撫でながら「行ってきます」と手を振り、ヘトヘトになって帰ってきたら真っ先に「ただいま」と癒しを求めに行くに違いないし、もっと行けば枕元に彼を招待するのも時間の問題だ。
ともかくこの椅子はただのダンボールクラフトというだけの枠に収まらないほどの、可愛さと魅力が詰まっている。
それは映画での宗像草太のキャラや行動も相まってるし、その後ろにいる松村北斗の気配を感じているからでもあるけど、この愛らしく可愛い椅子、1320円上等だ。安い。
もう実質タダみたいなもん。
たとえ動かなくても、声を発すことがなくても、そんなことは織り込み済み。
もはや、どうでも良い。
この椅子を、宗像草太を家に招いた。
その事実と想像力だけで、またオタクは元気に生きていけるのだから。