健聴校とろう学校との違いで印象に残ったこと
今回は、私が今までの学校生活を送ってきて、印象に残ったことを書いていきたいと思う。
1.授業を受けるときの席の位置
健聴校
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席の場所を配慮してもらっていた。
1番前の教壇前または、2〜3番目あたり。
後ろの席だと、どうしても聞き取れないことがあるから。
ろう学校
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半円のような形をしていた。(馬蹄型)
なぜなら、手話をお互いに見れるようにするため。
また、手話は目を見て話す言語だから。
2.チャイム
健聴校
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音だけで授業が終わるというのを判断している。
ろう学校
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耳の聞こえない子達が通う場所。
だから、音だけではなく、光のランプで分かるようにしている。
3.クラスの人数
健聴校
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1クラス30~40人。
ろう学校
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1クラス5人。
子ども達ひとりひとりにあわせた指導を行うため、1クラス6人と決まっている。
1クラスの人数が多すぎると、誰を見るのか、情報量が多くなるからそれを防ぐため。
1クラス10人でもいいけど、そうなると、情報量が多すぎて先生がついていけないなどがあるから。
4.勉強内容と授業の受け方
健聴校
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一斉に授業を受ける。
在籍する学校の科目によっては、習熟度のグループに別れて授業を進めるところもある。
映像を見る時は、スクリーンとプロジェクターを使用する。
基本的に健聴校で見る映像は、字幕はない。
ろう学校
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学習グループ(習熟度)に別れる。
自分の在籍する学習グループごとの時間割に沿って授業を受けていた。
自分の在籍する学習グループによっては、すごく進度が遅い科目もあった。
その場合、高校受験に間に合わないことが多いので、私は、塾に通って高校受験の対策をしていた。
5.先生の対応
健聴校
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ロジャーというマイクを先生につけてもらった。
コロナ禍での学校生活のときは、先生に口が見える透明マスク型をつけてもらった。
基本的に、困っていることは自分から伝える必要がある。
自分から動かないと周りは動いてくれない。
そうじゃないと、楽しい学校生活を送ることはできない。
ろう学校
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健聴の先生が基本的に多く、手話を使った会話が多い。
個別での指導を受けることができる。
例えば、生活面での指導、自分が直さないといけないことを教えてもらうなど。
6.高校での説明会に参加して感じたこと
高校を決める時、説明会があると思う。
健聴校
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生徒の生の声がきけた。
先生からの話も参考になるが、生徒の生の声を聞くことで通学したい学校を決めやすくなるのではないかと思った。
ろう学校
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先生からの話のみ。
生徒の生の声がなく、自分の学校生活を想像することができなかった。
7.健聴校とろう学校どっちがいいの?
健聴校
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メリット↓
・困っていることや要望を自分で伝える練習ができる
デメリット↓
・まずは、情報保障があるということを知る必要がある。
そのあとに、自分にあう情報保障とはなにか?を考える必要がある。
・自分から動かないと、周りは動かない。
ろう学校
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メリット↓
・手厚い支援を受けることができる。
・個人にあった指導を受けることができる
・週1で、自立活動(☆)がある
・人数が少ないから、先生たちの目が届きやすい
☆自立活動とは
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補聴器のしくみや、洗い方、言葉の勉強、先生の口話が声なしでそれを生徒が読み取る練習、ろう学校の歴史などを学ぶ。
これらをまとめて、自立活動という。
デメリット↓
・ろう文化では通じる常識が、健聴の世界では通じないということを知れる機会がない。
8.まとめ
健聴校にも、ろう学校にもメリットとデメリットがある。
どっちが合うのかというのは、正直、お子さんの学校(クラスメイトや学年のカラー)の環境次第。
例えば、
周りの環境(勉強に集中出来ない環境とか、いじめられているとか)にストレスが溜まって健聴校では授業を受けられないというお子さんは、ろう学校という選択肢もあります。
健聴校で学校生活を楽しく送るには、
自己紹介のときに、耳のことを打ち明ける。
授業で困ったことや要望があれば、その都度学校の先生に伝えて、過ごしやすい学校生活の環境を自分で作る。
この2つが大切だと私は、思う。