日本三大がっかり名所でハイテンション
みなさんは、「日本三大がっかり名所」に行ったことはありますか。
俗に言われているのが、札幌の時計台、高知のはりまや橋、そして長崎のオランダ坂だそうです。
他にも候補はたくさんありそうで、人によっては鹿児島のシンボル桜島だって、渡ってしまえばなんてことないただの土地だ…ということはあり得る話です。(追記:桜島は近場を巡っても珍しい場所だということを観光客から聞きましたので三大風からは除外です)。
そうは言っても、今回は三大がっかりの一つであるはりまや橋を再訪して、気持ちも新たにがっかり感をつづってみたいと思います。
はりまや橋との出会いは十数年前の暑い夜のことでした。
高知への出張、仕事終わりの飲み会も盛り上がり、二次会へと向かう道すがら、はりまや橋をわかりやすく解説したミニチュアを見つけました。
こういうことは各地の観光スポットでよくありますし、見事な出来栄えのミニチュアを眺めながら実物のサイズ感や実際の場所を、一緒に飲んでいた地元の人に聞いてみました。
結果は、すでにご案内の通り、これこそが本物のはりまや橋だったのです。
明治日本の夜明け前、脱藩浪士たちが意気揚々と隊列を組んではりまや橋を渡り、桂浜から太平洋を睨んで「おまんら、ゆるさんぜよ」と…勝手な想像をしていました。
すみません。高知のみなさんごめんなさい。でも、それくらい、私の期待は砕かれたのです。いや、三大がっかりのセオリーでいけば、まさに期待どおりだったのです。
昨年は札幌に出張して、念願の時計台に逢えました。それも偶然、夜の街を散歩していたら、ステキな建物の前にさしかかり、何気なく写真を撮っていたところ、やけにたくさんのカップルが写真撮っていることに気づきました。心臓が一回トクンっと脈打ち、次第に鼓動が速くなっていきます。
ま、まさか…!
さすが、期待を裏切らない実物のがっかり感はもちろんのこと、出逢いのストーリーまでもがしびれさせます。
両端に背の高い樹木が林立している、果てしなく長く広い大通りのど真ん中を、大志を抱き歩き続けるとやがて威風堂々と悠久の時を刻む時計台の姿が見えてくる…北海道のみなさん、すみません。鹿児島出身者が勝手なイメージで語ってごめんなさい。
でも、私は満足しましたよ。ありがとう。
そして、今回、久しぶりのはりまや橋は、「簡単な工事中」という最高のシチュエーションで私を出迎えてくれました。決して大がかりな大改修中でないところが憎い演出です。
「ご無沙汰しています」
おう、久しぶり!
さて、三大がっかりの掉尾を飾るのは、我が九州が誇るオランダ坂です。
もちろん私はここも制覇していますよ、中2の修学旅行で。
まだギリギリ昭和だったので画像はもちろんありませんし、当時のがっかり感の記憶は、前夜の熊本で夜中に騒ぎすぎたため、担任の先生に男子全員ビンタされた思い出が強烈すぎて、まったくありません。
ネット情報によれば、ただの日常感あふれる坂道とのことなので中2にはまったく関心の無かったことでしょう。
昨年、長崎出張しました。一年前は今日ほどがっかり熱が高くなく、オランダ坂のことなど、まったく眼中にありませんでした…いや、もしかしたら、少し広めに散策した時に登ったあの坂道が実は…なんてことはさすがにないでしょうが、そう感じさせるところがやはり三大がっかりの末弟(?!)。
次の機会には、オランダ坂46のライヴともども楽しみにしています。
そう考えると、ふるさと南九州市川辺町には、がっかり名所が無いんですよ。岩屋の磨崖仏とかそれなりに見ごたえはありますしね。
まあ、わざわざつくるものでもないですしね。