コーラとわたくし

睡眠という名の深い渦の中からわたくしは今、蘇ってきた。
いったい、どんな夢をみていたかは、覚えているはずもない…。
ただ、分かることがあるとするならば、体の1つ1つの細胞が睡眠という行動により活発に再生していることを体からひしひしと感じとることができる。

昨夜のことが頭の中に蘇る…。
まるで、セミの抜け殻のように堕落していた。動くという行動を頭の中から消し去ったようにただ、動画をただひたすらと眺めていた。

時計に目を向けると深夜2時という表示が目に映る。
時計の1秒1秒がまるで呼吸をするかのようにわたくしを攻めてくる……

冷蔵庫にあるコーラを手に取る。
そして、何かにとらわれたかのようにコーラをいっきに飲み干そうとする。
コーラの炭酸が、体に入っていくのを拒んでいるかのように口の中でしゅわしゅわと弾ける。
わたくしも負けずとコーラを飲み続ける。

コーラを飲み干すと、口の中から勢いよくゲップが出る。
ゲップと共に、ネガティブな感情を吐き出したような清々しい気分になった。

そして、空になったコーラのペットボトルを眺めながら、心の中に勝利のファンファーレが鳴りはじめた。

そんなことがあった、コーラとわたくし。