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【働き方改革に欠かせない】業務委託の弊害となるものとは?

IT業界で、システムの開発・運用・保守・管理などを、人件費の安い海外の企業や支社に委託することを「オフショア開発」と言います。

数年前、業務効率化の一環でWEB広告業界でも、一部の業務を海外に委託する「オフショア」や、日本の地方都市にある会社に委託する「ニアショア」を行うことになりました。

当時は電通での一件があった直後。

「残業を減らすにはどうしたらいいか?」「効率化をする上で委託できる部分はないか?」と業務を見直した結果、まずはルーティーン業務から委託していくことにしました。

対象となる主な業務としては、広告主に提出する広告効果のデータ作成。広告のバナーや動画が何回表示されて、何回クリックされて……をまとめたものです。

WEB上の画面からデータを落として加工するだけの単純な作業と思いきや、それが中々進みません。当時、問題となったことを思い出してみます。

① 自分の仕事を抱えて出そうとしない

広告代理店でも、作業が嫌いでおもしろい企画を考えるのが好きな人ばかりではありません。中には、単純作業を淡々とこなすのが好きな人もいます。

後者にとって、今回の「ルーティーン作業を全て委託しよう」というのは、「大事な仕事を取り上げます」と言っているのと同義に聞こえるそう。中々自分の仕事を手放したがらないので、時間をかけて説得しました。

② イレギュラーのことを頼んじゃう

その一方で、自分のやりたくない作業を全て任せてしまう人もいました。

業務委託が進むこと自体はよいのですが、人によって委託する範囲が異なり、そのイレギュラーな案件に時間を取られて、本来委託すべき案件を渡せないのは問題。

全体の足並みをそろえて委託を進めました。

③ サービスを選ぶか効率化を選ぶか

広告主に提出している報告書の中には、広告主がそのまま社内での報告に使えるように、フォーマットが指定されていることがありました。

営業としては、広告主から頼まれたフォーマットで提出したい。しかし効率のことを考えると、代理店としては全広告主共通のフォーマットで報告書を作成した方が良い……。

そんな地味なせめぎあいが起こります。

結局、広告主の意向を優先し、営業が自分で作業をするなど、全部は委託できない案件もありました。

まとめ

多くの仕事に追われている中、自分が担当していた業務のマニュアルを丁寧につくり、他の人に依頼するのは中々面倒なこと。また、一部はお客さんなどの外部に説明する必要も出てくるでしょう。

効率化を本気で行うには、プロジェクトを進めるリーダーだけでなく、社員全員の協力が欠かせないと実感しました。

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香山由奈
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