ブックマーケティング著者がSNSで出版効果を最大化する方法
出版業界において、著者のSNSによる販促がますます重要になっている。
これはブックマーケティングでも例外ではない。
”SNS上手”な著者が、広告などの費用を追加で出すことなく、うまく本を読者に届けるトレンドはどんどん大きくなっている。
そこで今回は、数百の著者を見てきた経験から、ブックマーケティング著者の効果的なSNS活用術を紹介する。
告知の協力をお願いするのが基本
まず、プラットフォーム問わずSNSで繋がりがある人に、書籍の発売や予約開始の告知に協力してもらうようお願いしよう。
当たり前のようだが、しかし意外にやらない方が多い。
DMで依頼したりするのが気まずかったり恥ずかしかったりするのかもしれないけれど、頼まなければ当然、協力はしてもらえない。勇気を出してやってみるほうが良い。
ちなみに、いきなり依頼するのより、一回自分で告知の投稿をしたり、相手の投稿をシェアしたりコメントしたりといったコミュニケーションを挟んでからのほうが効果的だ。
前段を踏んでおいたほうが人間、協力してあげようという気持ちになりやすい。
なお、もし知り合いに影響力のあるインフルエンサーがいるなら、直接会って本を献本して告知依頼するくらいはやって損はない。食事をご馳走しても良い。本が拡散されてビジネスにリターンがある可能性を考えると安い投資だ。
書籍プレゼント企画の活用
他にうまくやっていた著者でいうと、書籍のプレゼント企画を活用していた。
「この投稿をリツイートしてくれた人に本をプレゼントします!読んでみて良かったら本の感想をハッシュタグをつけて投稿してください」というやつだ。
このときはTwitter(現X)だった。ツイート自体かなり伸びたし感想投稿もけっこうな数、出た。
「プレゼントしてしまったら販売機会の損失になるんじゃない?」と思われるかもしれないが、実売にもかなりの好影響があったのが事実だ。本をタダで配ってでも、とにかく露出機会を増やすことでより売れる。
なお、書籍のターゲットが限られていて、「プレゼントします」だけでは反応があまり得られない場合もあるかもしれない。
そういうときは、先着限定で少額のAmazonギフトなどを提供して本を抱き合わせでプレゼントするのもアリだ。小銭目当てで応募してくる人が増えるので”治安”が悪くなる懸念はあるが、いくらか拡散投稿してもらえるなら御の字だと個人的に思う。
物事なんでもそうだけれど、自分のやってほしいことを人にやってもらうためには、相手の欲望をうまく刺激するのが大事だ。面識のないSNS経由の相手だとその傾向は特に強くなる。
事前にゲラを限定公開する
プレゼントに似ているが、制作中の原稿データを送って感想の投稿を依頼する、という方法もある。
著者から自分の知見を評価されて、発売前の本を特別に読ませてもらえた……という特別感を相手に抱いてもらい、前向きに告知協力してもらう狙いだ。
この方法は書籍の内容や制作状況などによって実施できるケースが限られるけれど、効くときは効く。
こうしたSNSを使った拡散施策は、「どれかやる」ではなく可能な限りできることを全部やったほうが良い。
一つひとつの施策には反応しなくても、「なんかちょくちょくお祭りをやってるな」と感じている人が増えてくれれば、追い追い本を買ってもらえるかもしれないからだ。
なお、こうした施策は出版社側のアカウントでやるとなかなかうまくいかない。
企業色が出てしまうと、どうもユーザーから敬遠されてしまうのだ。
覚悟を持った著者個人が先頭に立って動く必要がある。
アカウントは出版前に育てておく
著者にできるSNS販促について、いくつか紹介した。
ここで重要なポイントをお伝えする。
SNSによる販促は、「実施時点である程度アカウントが伸びていないと意味がない」ことだ。
広告を回すなら作ったばかりのアカウントでも問題ないけれど、今回紹介したような施策はSNSのオーガニックの広がりを使ったPR活動だ。
出版直前になって慌てて開設したような、繋がりのほとんどないアカウントからでは発信効果がない。
したがって、SNSでの販促を狙うなら、出版に向けてあらかじめアカウントを育てておくことをおすすめする。
本業が忙しくて時間がないのなら、いったん代行を入れてフォロワーを伸ばしておくのも選択肢だ。フォーウェイでそういう仕事も含めて請けるケースもある。
本づくりにはそれなりの時間がかかるので、制作中の期間をうまくアカウントを育てる期間にあてよう。
まとめ
今回は、ブックマーケティング著者のSNS活用について述べた。
著者による書籍の拡散は、出版業界で近年ますます重視されている。
それだけ、従来の出版社による書店営業などだけでは本を売りにくくなっているからだ。
商業出版の企画でも、今はほとんどがSNSやYouTubeの登録者が多い順に声をかけられる。
一方で、出版とSNSはとても相性が良いのも事実だ。
せっかくのブックマーケティングの一冊、SNSをうまく併用して出版効果を最大化してほしい。
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