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サブスリーに必要な3つのこと

秋冬はマラソンの季節です。
私は今はマラソンはしてませんが、数年前頑張ってサブスリーを8回しました。ダイエットからはじめたランナーとしては、我ながら頑張ったなあと思います。(自己紹介はこちら

この季節になるとその頃を思い出します。仲間と一緒に目標に向かって走り込んでました。

(サブスリーとは)
サブスリーとはフルマラソン(42.195km)を3時間未満(=2時間59分59秒以内)でゴールすることです。1kmペース4分15秒/Km(時速14.1km)以上を42.195km維持する必要があり、マラソン完走者の上位2−3%と言われてます。

今回は、サブスリーを目指す方々へ、自分なりのアドバイスができればと思い書いています。

最初にお断りですが、これはトレーニング方法やレース中の走り方の話ではありません。私はコーチでも陸上選手でも無いので、そのような話は他の方々が素晴らしい記事を多く書かれてます。

一方で「社会人としてほどほどに忙しい中で、陸上経験なしでダイエットから走りはじめた」という(ある意味普通な人としての)背景に対して自分が意識していた点がありました。

それらについて3つ、書きます。

1:意識の壁を壊す

マラソンには人ぞれぞれの目標があります。完走、5時間、サブフォー、サブスリー、さらに速く・・・。私は「マラソンなんて別世界。走れる人は別世界の住人」と昔は思っていました。

それが5km、10kmと走れるようになり、ハーフマラソンを走り、フルマラソンに興味が出て出場し初完走(5時間)して、サブフォーして、、、次はサブスリー目指そう、と少しずつ目標が自然に step by stepで上がっていきました。

それまでは順調でしたが、サブスリー挑戦では3回失敗しました。3時間3分。3時間2分。3時間0分40秒。どれも本気でトレーニングをしてたつもりでしたが届かずに悔しい想いをしました。

振り返るとこれは意識の壁が大きかったです。

私は少しずつランニングのステップを踏んできました。そのそれぞれが当時の自己最高の距離・タイムでした。それはつまり、自分の限界を良くも悪くも知らない状態だったと思います。

サブスリーという難度の高い目標に対してうまくいかず、自分の限界を無意識のうちに作っていたと思います。「ここが自分の限界なのではないか」「こんなの自分にできるわけない」という。

失敗した3回のレースでは最も苦しい35km以降でその意識がチラチラ出てきました。意識は体に伝わり、あとわずかのところで、届きませんでした。

これは一度クセになるとなかなか戻れません。次も苦しい場面で同じことが再び起きるのではないか、と。

これは自信の問題であり、
「自信を強く持てるトレーニングをする」というのが解決策でした。

3時間0分40秒だった3回目の失敗レースは春だったので、次シーズンまで半年以上ありました。トレーニングの量・質ともにあげて半年を過ごし、次シーズンの秋レースで初めてサブスリーができました。

この時のトレーニングは「余裕でサブスリーできるくらい」の質・量を目指してました。サブスリーのためのトレーニングだけではなく、さらに追加のトレーニングをすることで、レース本番でも意識の壁を壊すことができたと思います。

「あれだけのことやったんだから、大丈夫なはずだ」と。この言葉は、初サブスリーをした最後の7kmの間、ずっと頭の中で実際にリフレインしていました。

自信は自分がやったことからしか得られません。

マラソンの場合、それはトレーニングに結局は帰結するのですが(走力向上だけでなく)「意識の壁を壊す・低くする」という目的も持ち、トレーニングに臨むとより良い結果に繋がると思います。

2:仲間をもつ

このトレーニングは自分を限界まで追い込み、意識を強くするためなので、かなりきついです。きついトレーニングは仲間と一緒にやることで継続しやすくなります。

・トレーニングの約束をするので、サボりにくくなる。そのために仕事もなんとかやりくりする。
・トレーニング中の苦しい時「みんな頑張ってるから」と自分も頑張れる。
・同じ目標を持つ仲間と時間を共有することで、目標に対するモチベーションを長期に維持できる。

私は幸運にもランニングクラブに所属してたので、そこの仲間と毎週のようにきつい練習をしてました。1人では絶対にできませんでしたし、そもそもサブスリーを目指すことすら無かったと思います。

ランニングは1人で走るスポーツですが、仲間の影響を大きく受けます。1人でトレーニングしている方は、地元のクラブなど何かのコミュニティに入ってみることをお勧めします。

3:何かの時間を減らす

トレーニングは時間を取ります。時間は有限です。

「サブフォーまでは(練習すれば)誰でもできる、サブスリーは一部の人しかできない」という言葉を聞いたことがあります。

なぜそうなのか?

体力・走力という解釈が一般的ですが、私の解釈は「時間」です。

サブスリーを目指すということは、時間をその為に捧げるということに他なりません。サブフォーまでの練習とは大きく違います。倍以上の時間を捧げ、それにより起こる疲労の回復や体調管理にも意識を向ける必要があります。

仕事・家族・他の趣味・勉強・人付き合い‥。多くのすべきことがある中で、更に追加でサブスリーを目指すのは、現実的ではありません。1日は24時間。

追加で詰め込めば、ランニング以外の他の事も中途半端になり、サブスリーにも届かないで諦めてしまうかしれない。それはハッピーではないし、ランニングがその他の生活に影響しすぎてしまうのは、私達一般ランナーにとっては好ましくないと思います。

一定期間でも、他の何かを減らして、その分トレーニングの時間を捻出するくらいの姿勢・決意が必要だと思います。逆にそれなしで目指そうとしても、届くことは難しいかもしれません。

当然、これには周囲の方々の理解、仕事の効率化や時間管理も必要になってきます。もはや自分のランニングだけの問題だけではなくなってくる。それらをどうマネージして行くか。ランニングだけでなく、生活全体の時間の優先度付け、これらがサブスリーを目指すことの最大のチャレンジだと思います。

その分、達成した時の喜びや周囲への感謝はとてつもなく大きく、時間の価値が以前にも増してわかるようになります。

私が初めてサブスリーをしたのは、数年前の11月下旬に行われたレースでした。ラスト400mのトラックではこれまでのトレーニングや、お世話になったいろんな方々(クラブ・会社・友人)のことが思い浮かんでました。多分一生忘れない体験だと思います。

私自身、今はサブスリーでは全然走れませんし、今後そこを再び目指すことがあるかどうかもわかりません。けれど「マラソンという競技を通じて自分の目標を再び見つけ、そこにチャレンジする経験」はまたいつかしたい、と思っています。

今のような大変な時期だからこそ、少しでも多くの方が自分の目標を再確認し、それに少しでも近づけることを願ってます。

ご参考になれば嬉しいです。

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