シップは8枚必要です！！

　母「腰が痛い😣」
仕事から帰ってきた母が繰り返しその言葉を繰り返していた。
腰が痛いと明日の仕事にも響く。座って腰掛けるだけでも痛いレベルのいいようだ。
取り敢えず寝る前にシップを貼って寝ると言ったが、シップが1枚しかないようだ。

それではまずい。

そんなに痛いのにシップが1枚では出来るもんも出来なくなる、猿も木から落ちてしまう。

そんなこんなで11時半だったが、24時間営業のドラッグストアへ俺が買いに行くことにした。
夜のドラッグストアには学生と思われる子が働いていて、無愛想な対応かと思いきやポイントカードを提示したら"アプリがあれば7倍ですよ"と教えてくれた。こんな時間に気遣いが出来るなんて優しい子だ。手抜きしてもいいのに。
　村上春樹の本にあったら職業柄雪かきを思い出した。雪かきのように誰かがやらないといけない、そんな仕事だ。別にセルフレジがある時代だけど24時間営業なら人が必要だ、雪かきのように。学生さんに感謝して店を出た。

家に着き、母さんにシップを貼ろうとすると、そこには心許ない1枚のシップが貼ってあった。
「1枚しかなかったから横に1枚貼ったの」
大抵腰や背中は両方痛い。だから片方ずつ貼るのだけど、1枚しか無いと真ん中に寂しく貼るしかない。やっぱし、少ないってのは惨めだなと思いつつ、シップを残り7枚貼った。合計8枚貼らないといけないほど痛かったのか、ほんとに買ってきて良かったと思った、たかがシップだけどあるとないとじゃ大違いだ。明日1日を生き延びるために。

シップとドラッグストアの店員さんに感謝、湿布1枚は貧しいなと感じた1日でした。