2021年 51冊目『シリコンバレー最大の捏造スキャンダル全真相』
数年前に大騒ぎになったのでご存知の方も多いかもしれません。
1滴の血から様々な病気を検査できる画期的な小型機械を発明したという触れ込みでした。
第二のスティーブ・ジョブズと言われたエリザベス・ホームズの話です。
次々に大物が彼女を信用します。(結果騙されます)
元国務長官ジョージ・シュルツ、元国務長官ヘンリー・キッシンジャー、当時アメリカ中央軍司令官ジェームズ・マティス、メディア王ルパートマードックなどなど。
ベンチャーキャピタルも投資します。
信用が信用を呼んで、どんどんお金も人も集まります。
ところが、実は何も無かったのです。
驚きです。
全く何も無かったのです。
それをごまかし続けたのです。
その事実を、100名以上の取材に基づきジョン・キャリールという元WSJの記者が書いた本です。※ピューリッツアー賞を2度受賞している
時系列で話が進むのですが、フィクションでしょうって思う展開なのです。なぜ、これでだまし続けられる。何年もつじつまを合わせられる。
考えさせられたのは、結果成功した人たちもすれすれの事をしていました。ジョブズもまだ出来上がってないデモ機をプレしたことがあります。
何が違うのかを色々考えたのですが、
ジョブズは、実現した。
ホームズは、実現できなかった。
究極にはこの違いだけなのかもしれません。
ジョブズはコンセプトは考えたのですが、自分が作ったわけではありません。
ジョブズには、ウォニアックがいて、その後アイブやクックといった絵を形にできる人がいました。
ホームズにはいませんでした。
先日某上場企業の創業メンバーで現在でも幹部の方に話を伺いました。
周りの幹部は、トップが永遠のバカでいられるようにすることが大事だとおっしゃっていました。
少しの差だけれど、大きな差を生き残れるかどうかなんでしょうね。