2022年 5冊目『おれは無関心なあなたを傷つけたい』
私はウーマンラッシュアワーの漫才が好きだった。
過去形にしているのは、彼の漫才を地上波で見られるのは年に1回くらいしかないから。
テンポの速いトークで、ところどころに毒が入っていて、大好きだった。
彼の発言がネットで叩かれたりすることもあるけれど、彼は自分の足で現場に行って凄いなって思う事はあっても、叩こうと思った事は無かった。
日本だとお笑い芸人が政治について話すのはタブーのような感じがある気がする。
お笑い芸人は難しい事を考えずに、バカなことを言っていれば良いというエネルギーがある気がする。
これはお笑いだけではなく、アイドルなんかも同じかもしれない。
自分の意見を言うと、それが無難な意見でなければ、叩かれる。
前置きが長くなりました。
ウーマンラッシュアワーの村本大輔さんの本で、タイトルも強烈だったので手に取りました。
想像以上に学びが多い本でした。
自分で被災地に行き、被災地の意見が(当たり前ですが)一様でない事を知り、弱者が沈黙せざるを得ない現実を知り、それを漫才にしています。
もちろん、すべてがうまくいくわけではありません。
ダウン症や障害のある人と交流をし、自分で主催した舞台に彼らを上げます。当然、素人が出るので、いろいろ起きるのですが、凄く楽しい時間にもなるのです。
色々な意見がある本だと思います。
現地に行って、酒を酌み交わして、何かをやっている村本さんには頭が下がります。
▼前回のブックレビューです。