見出し画像

2024年97冊目「昭和問答」

松岡正剛さんが田中優子さんと対談した3部作の3つめ。松岡さんの最後の本だと思い手に取りました。あとがきを脱稿した直後の8月12日に逝去されました。

松岡さんは編集工学の観点から、田中さんは江戸時代の観点から自論を話されて、とても興味深いです。

自分の専門がある方は、その眼鏡を通して物事を見ることができるので、強いですよね。

・昭和の初期、日本は近代化を遂げながらも軍事的な方向に進みました。
・昭和初期の軍国主義的な風潮や、満州事変・日中戦争・太平洋戦争に至る経緯を掘り下げています。
・戦後、GHQの占領政策を背景に、戦後日本がどのように新しい体制へ移行したかについて言及があります。特に「日本的な価値観」や「文化の継承」が占領政策によって削ぎ落とされた点を問題視されています。
・江戸時代の「互助」的な価値観と比較し、昭和の競争社会がどのように個人の人間関係を変容させたかは興味深いです。
・昭和を知るために必読と考える書籍が次から次への紹介されます。ほとんど読んでいないことを恥ずかしくなります。

想像以上に面白かったです。

これ、読むだけで昭和への見方が変わります。
お薦めですね。

3部作の1,2作目の日本問答と江戸問答も買いました。

▼前回のブックレビューです。

▼what's newのページを更新したので、よかったらご覧ください。 


いいなと思ったら応援しよう!