見出し画像

2024年98冊目「日本問答」

これも面白かったです。3つの問答の中で一番古い17年11月に出た本です。昭和問答同様 松岡正剛さんと田中優子さんの対話本です。

日本文化の多様性と複雑性を深く掘り下げ、現代社会における日本の在り方を再考するための貴重な視点を得られます。

キーワードを残しておきます。

折りたたむ日本:二重構造

日本文化の特徴として「内」と「外」、「善」と「悪」、「表」と「裏」といった二重構造(デュアルスタンダード)があり、これらがどのように共存し、文化を形成してきたかを分析しています。
※裏日本の方が中国や韓国の文化が入ってきていた。
※大事なことは外から見えない

「国の家」とは何か

大和朝廷の成立や、天皇と将軍の関係性を通じて、日本における権力構造や国家観を考察し、「国の家」という概念の意味を探求しています。

面影の手法

日本人の美意識や感性に深く根付く「面影」という概念を取り上げ、その表現方法や文化的意義について議論しています。

日本の治め方

神道と仏教の融合、キリシタンの影響、南朝ロマンや鎖国政策などを通じて、日本独自の統治方法や宗教観、社会秩序の維持手法を考察しています。

日本儒学と日本の身体

江戸時代の儒学の受容や、神道との結びつき、国学の発展を通じて、日本人の精神性や身体観、そして「国体」という概念の形成過程を探求しています。

直す日本、継ぐ日本

日本における修復や継承の文化、例えば出雲大社の再建や、富の概念、循環型経済システム、職人や商人の役割などを通じて、持続可能な社会の在り方を考察しています。

物語とメディアの方法

日本の物語文化やメディアの発展、例えば寺子屋教育や出版文化を通じて、情報伝達や教育の方法論、そして個人の中に存在する二重性(デュアル)について議論しています。

日本の来し方・行く末

これらの考察を踏まえ、日本の共同体の未来や、現代社会における日本文化の意義、そして日本の内なる多様性の魅力を再発見し、今後の方向性を模索しています。

※99冊目、100冊目は年始にアップします。

▼前回のブックレビューです。

▼PIVOTに出演しました。よかったらご覧ください。  


いいなと思ったら応援しよう!