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2015年73冊目「2025年 働くを再発明する時代がやってくる」
※この記事は2015年に書いたものです。
古巣のワークス研究所がまとめたものです。今後ビジネスを考える際の基礎情報として有効だと思います。お勧めです。
https://www.works-i.com/research/report/item/150528_2025yosoku.pdf
2025年は、15ー64歳の生産人口だけではなく、総人口もピークアウトし、本格的な人口減少下にあります。17歳以下:13.6%、〜34歳:16.7%、〜59歳:33.2%、60歳以上で:36.6%になっています。この未来で2つの仮説が浮かび上がります。
・人口減少に伴い、人材は不足する。
・人口減少に伴い、雇用機会は喪失する
実際は、これが同時に起こるのです。ある仕事、ある企業、ある職種では雇用が失われる一方で人材が不足するのです。
ある人は失職リスクにさらされ、ある人は人材争奪戦の渦中にいるのです。
それをマクロにまず見て行きます。
・2015年の労働市場(現在)
就業者:6274万人
(転職者:276万人)
(新規入職者:109万人、引退者:97万人)
(離職者203万人、参入者221万人)
無業者:4525万人
(失業者:245万人、みなし失業者397万人、他3883万人)
・2025年の労働市場(10年後:中庸)
就業者:6091万人(▲183万人)
(転職者:258万人)
(新規入職者:88万人、引退者:105万人)
(離職者193万人、参入者216万人)
無業者:4651万人
(失業者:234万人、みなし失業者360万人、他4057万人)
・2025年の労働市場(10年後:悲観)
就業者:5717万人(▲557万人)
無業者:4651万人 (+500万人)
(失業者:351万人、みなし失業者420万人、他4254万人)
悲観シナリオの前提
日本は3つのバランスで成り立っています。社会は助成金や制度を入れ続け、会社は雇用を守ろうとしていて、個人は低賃金で働いています。そのバランスが崩れると持たないと言うシナリオです。この3つのバランスが崩れる兆しがあるのです。
1 高齢化により介護の必要度が増え仕事どころじゃなくなる
2 人手が足りなくなり、事業を継続できない
3 機械による代替で、人の仕事が減る
4 国の助成金が減り、企業は継続雇用できなくなる
5 企業の成長戦略で、職種変更が必要になる
6 日本の失業対策が良くない
・2025年の労働市場(10年後:楽観)
就業者:6389万人(+115万人)
無業者:4353万人 (▲172万人)
(失業者:195万人、みなし失業者250万人、他3908万人)
楽観シナリオの前提
長く「働ける」、「制約があっても」働ける、辞めても「次の仕事に就ける」社会になれる。その兆しもあります。
1 女性のM字カーブ(結婚後、出産後就業率が下がる)がなくなる
2 高齢で新しい仕事は無理がなくなる
3 限定正社員と言うワークスタイルが働き方を変える
4 男性育児休暇の違和感がなくなりつつある
5 個人の働き方を深く理解すると、みな楽しく働ける
6 スキルと経験を持つミドル活用に本腰が入り始めた
71冊目に読んだ本「居場所の無い男、時間がない女」の解決策の一部がここにあると思いました。とても参考になりました。
▼71冊目のブックレビューもよかったらご覧ください。
▼PIVOTに出演しました。