ずっと苦しかった「集客」を、手放した話。
こんにちは!中野あすかです。
私は個人事業主として、自分のつくったサービスを自分で売る仕事をしています。私の場合はいわゆる相談業を仕事にしており、対話(コーチング)というサービスをお客さんに買っていただくことで収入を得ています。
・・・クッソ堅い書き出しになってしまった。
んだけど、その前提でですね(もうちょっと堅い話が続きます)、
自分のつくったサービスを自分で売るということは、当然お客さんという存在をつくる必要がある訳で。売り手がいて、買い手がいて、商いが成立する。これはどうにも動かせない、大昔からの不動の決まりです。
となると、お客さん、つまりサービスの買い手を探さなきゃあかん訳です。
勘のいい方は、「集客」という言葉が出てくるはず。
今日はその、「集客」のお話をしようと思っています。
私が、「集客」でつまづいてしまった話。
大袈裟ではなく、人生を諦めそうになってしまった話。
「集客」を手放した話。
カッコ悪いところもすべて、さらけ出したいと思います。
事前に言うと、この記事のテーマは私が本当に本当に大切にしていることの話なので、めちゃくちゃ長くなります。
でも、
・集客がつらい
・集客が面白くない
・集客をすればするほど自分が嫌いになる
という方は、どうか最後まで読んでいってほしいのです。
今日は、集客活動を手放した私が、「あなたにお願いしたい」と次々言われるフリーランスになった話を書いていこうと思います。
「集客」しようとしたら、自分がつまらない人間になった
今となっては考えられないようなスタイルなのですが、私は独立前に「キャリア相談セッション」みたいなサービスを作って、インスタグラムで集客をしてました。
キャリア相談といっても、転職エージェントのように求人を紹介する仕事ではなく、自己分析を手伝うとか、キャリアの棚卸しだとか、職務経歴書の書き方(の考え方)を教える、みたいなサービスを目指してました。いわゆるキャリアコンサルティングに近いものです。
ターゲットは女性、アラサー、転職を考えている人。ペルソナとしては自分の大学の友人を想定していました。
サービス購入への導線は、インスタで集客→予約/決済サイトへ誘導、みたいな流れ。この辺の設計や設定は、前職のコンサル経験も手伝って、特に苦労なく手癖で完成。
インスタでの集客だったため、基本は画像投稿です。
アカウントを消してしまったのでもう見れないのですが、投稿した画像だけiPhoneに残ってました。
ほんの一部ですが、こんな感じ。
これを見てもらって、どう思いましたか・・・?
正直、悪くはない、と思うんです。
このスタイルのまま発信を続けていけば、ある程度ターゲットに引っかかったかもしれません。実際に投稿に興味を持ってくださった方もいましたし。この方向でも、継続をすることで集客の成果は少しずつ・・かもしれませんが出せたでしょう。
でも、やってて
めちゃくちゃつまんなかったんです。
「うわ、私の発信って全然おもんな!!」
って思ってしまったんですよ。
私のやりたいことってこうゆうことだっけ?
私ってどんな人の味方でいたいんだっけ?
私ってどんな人と付き合いたいと思ってフリーランスを目指そうとしたんだっけ?
てか、私ってこんなこと言うキャラだっけ・・・
インスタの発信をすればするほど、自分から自分が離れていく感じがしました。投稿の数が増えるたびに、自分がどんどん面白くない人間になっていく。そんな感覚。
すぐに成果が出ていれば、まだ楽しめていたのかもしれません。渾身の投稿をしてもセッションの予約はゼロでした。
きっと本当はこんなことをしたいんじゃない。
私はこんなもんじゃない。
ずっと心をくすぶらせていました。
でも、どうしていいかが分からなかった。
”なんか違う”ということはこんなにも分かっているのに、どうしていきたいのかを聞かれても答えられない。
「結局私は、仕事というものから嫌われて人生終わっていくんだ。ウケる。私、人生詰んだんだ。」
と本気で思っちゃったんです。
大袈裟って思うじゃないですか。
そう、大袈裟なんですよ。
でもね、
会社員からドロップアウトして一念発起して始めたビジネス活動がこんなにつまらないものだなんて、私にとっては地獄でした。
なんでこんなに人生上手くいかないんだろう。
私何か悪いことした?
あ、会社から、社会から逃げたバチが当たった?
そっか。じゃあ、私は幸せに楽しく働く権利なんてないのか。
今考えても、相当、追い詰められていました。
勉強をしている時間は、何も行動できてない自分が許された気がした
不幸中の幸いか、私にはビジネスから気をそらすことができる場所がありました。その時は、ちょうど国家資格のキャリアコンサルタントという資格勉強中で、週2で新宿の養成講座に通っていたんです。
インスタのアカウントを閉じた後、「やっぱり今は資格取得に集中しよう」と言い訳をつくることができました。少ないけど貯金もあるし、失業手当も出るし、当分は無職でもやっていける算段もありました。
ビジネスから、集客から、人生から、とにかく逃げるように勉強をしました。猛勉強をしました。勉強をしている時間は、何も行動できてない自分が許された気がしたのです。
誰から許された気がしたのかは分かりません。
自分なのか、
社会からなのか、
パートナーからなのか。
猛勉強の末、養成講座の修了テストもほぼ満点。学科だけでなく、国家試験の実技(カウンセリング)のロープレも、相当な熱を入れて取り組んでいました。
養成講座への通学期間が終わった後は、同期同士で校舎に集まり国試の実技対策をする時間が増えました。
多い日は週4程度。ほかの3日は試験勉強。
仲間とロープレをしている時間や勉強をしている時間は、これからのことを考えなくて良くて、とにかく楽しい時間でした。まさに大人の青春。「この時間がずっと続けばいいな」とさえ思っていました。
だけど、青春の時間が深まれば深まるほど、心の片方では焦燥感がねずみ花火のように動き回っていました。
これから私はどうしていきたいんだろうか。
このままでいいんだろうか。
養成講座の同期は起業志望の人は少なく(というかキャリコン自体起業志望の人は少ない)、相談できる相手がいなかったこともあり、文字通り一人で悩みを抱え込んでいたのです。
この心の声が、今の私をつくるキッカケとなります。
「私の起業」を相談できる人はどこ?
でも私は、戦略コンサルを受けたいわけじゃないし、起業塾に通いたい訳でもありませんでした。
でも、誰かに相談しないと、きっと前に進めない。
ビジネスについて相談できる人。
生き方について相談できる人。
いや、「私の起業」について相談できる人に、相談したい。
そう思うようになっていきました。
私は友達も知り合いも多い方だし、ありがたいことに「話を聞いてくれる人」はたくさんいます。
しかし、「私の起業」を相談できる人はいなかったのです。
じゃあ、「私の起業」ってなんだろう。
私は、自分らしく生きるために会社員を辞めました。自分らしく生きるために、フリーランスになろうと決めました。
けど、自分らしくって何?と聞かれると答えられなくて。
しかし、あのインスタの発信が「自分らしく」なかったことは確かでした。自分がどんどんつまらない人間に見えて、自分のことをジワジワと嫌いになっていく集客活動だったのだから。
そもそもインスタで発信する前から、私は私のことが好きじゃなかったのです。就活が上手くいかなくて、転職を4回もして、結局社会から逃げて。そんな状態なのに、私はビジネスでも自分のことを嫌いになろうとしていました。
私はもう、私のことを嫌いになりたくなかった。
自分のことを嫌いにならない起業をしたかったのです。
本音を発信してお客さんに出会うという世界
私はずっとTwitterやnoteで発信をしている人が嫌いでした。
胡散くさ!
きなくさ!
きれいなこと言っちゃって、ほんとキモい!
頼むから近寄らないでほしい。
これ全部、真っ黒な私の本音です。笑
もともと、ネットで集客!SNS起業!セミナー!みたいな雰囲気は本当にマジで無理だったし(今も無理)、いわゆる自己啓発も苦手でした(こっちは少しずつ受け入れつつある)。
↑は大袈裟な例だけど、当時の私は、自分の意見をSNSで発信している人全般が本当に好きじゃありませんでした。
だけど、人脈もなければ周りにセッションを買ってくれそうな人もいなかった私は、自分の存在をオンラインに置くことしかビジネスの活路がなかったのです。何度考えても、オンラインで集客する必要がありました。
そんなときに、ふとTwitterでとあるライフコーチの存在を見つけました。
「ライフコーチ・・・」
いつもだったら見逃していたはずの言葉だったと思います。はじめて見たその肩書きからは、そこはかとなく怪しさも感じました。(ライフコーチの人ごめん、今はそんなこと思ってないよ)
だけど、なぜかその人の言葉に吸い込まれていったのです。
この人は、何か違う。
この人、面白れぇ・・・・
その方の発信は、私のインスタの投稿とはまるで違うものでした。
本音しか書かれていない文章。
血が通っているひとつひとつの言葉たち。
そして、急にブチこまれる下ネタ。(笑)
次々にnoteを読んでしまう。
新しいツイートを楽しみにしてしまう。
あれ・・・
こうゆう発信が、私の求めていた「自分らしさ」な気がする。
あー、そうか。
私は、自分の本音を発信して、こうやって人に出会っていきたいんだ。
私がやりたかったことは、多分、ただお客さんを集める集客活動じゃない。
情報発信でもないし、綺麗ごとの発信でもない。
本音の発信なんだ。
本当の自分を発信して、自分を受け入れてくれる人と付き合っていきたい。
情報にアクセスしてくれた人じゃなく、人間性にアクセスしてくれた人と付き合いたいんだ。
私も、この世界を手に入れたい。
自分らしく生きたまま、お客さんに出会いたい。
初めて「自分らしい起業」の正体が見えた気がしました。
生きやすい世界を、自分につくってあげたい。
私はこのとき、人生ではじめて本当の意味で自分に優しくなることができたような気がしました。そして、自分の今のビジネスの軸もこのときに決まっていったような気がします。
私が相談すべきはきっと、自分の手に入れたいものを手にしている人なんだ。生きやすい世界を自分につくってあげている人なんだ。本音を発信してお客さんと出会い、自分を殺さずにコンフォータブルな状態で生きてる人なんだ。
こうして私は、ライフコーチの大高あみさんのセッションを買い、本気で人生とビジネスについて相談することを決めました。
私が伝える必要がなかったから、つまんなかったんだ
マイコーチとのセッションでは、今まで誰にも話せなかった自分の本音を話すことができました。
人と比べてしまうこと、お金のこと、家族のこと、会社員時代のこと。自分の頭の中の黒い砂を吐くように、とにかく話を聞いてもらいました。
世間体なんて気にしなくていい、カッコつけなくていい、上手く言葉がまとまらなくたっていい。本当の自分を話せるってこんなに尊いことなのか・・と感極まって、最初のセッションではポロポロ涙が出ていたことを思い出します。
本音を話せるようになると、自分は決してつまらない人間なんかじゃないと思えるようになりました。
こんなに人生にもがいてきた私が、つまらん人間な訳がないのです。私は本来もっと面白い人間で、奥深い人間で、義理深くて、探求心があって、いい奴なはずなのです。
気付いたら、自分の想いを文章にして発信したくなりました。
伝えたいことが、やっと生まれ始めたのです。
そして、これまで100記事、noteを書き続けてきました。
今お付き合いしているすべてのクライアントさんは、私のnoteに出会って私のところにきてくださいました。私の本音に触れて、私を選んでくれています。
しかし実はnoteの発信も、最初から上手くいった訳ではありません。自分のセッションを買いたいと言ってくださるお客さんに出会うまでには予想よりも時間がかかりました。
それでも、インスタの集客とは、やりがいもビジネスとしての手ごたえも断然違いました。反応が、明らかに違うのです。
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