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フリーランス2年目に考えていること(2)「自由を手に入れたあとのエネルギーの生み出し方」

フリーランス2年目に考えていること、連載2日目です。前回の記事はこちら。


「売上はすべてを癒す」


フリーランスとしての独立。

組織の中での生き方に適応できなかった私は、社会への絶望をガソリンにして自分のビジネスを立ち上げた、「不健全な起業家」のひとりでした。


自分はもう幸せになっていいはずだと信じることでしか、行動するエネルギーを捻出することができなかった。

社会に中指を立てながらの起業なので、世の中のお役に立ちたいなんて綺麗ごとは言えません。「私はこれから、自分の全部をつかって死ぬ気で幸せになっていく」という気持ちで発信活動を続けました。


発信を続けていると、そんな泥のような道のりをずっと見ていてくれた方たちが、

「あなたと関わりたい。だから、あなたのサービスを買わせてほしい。」

と言ってくれるようになりました。


そうして私は生まれて初めて、自分がつくったサービスを自分の力で売るという経験をします。その後、そう月日を待たずに月商100万円を達成するという経験をしました。


しかし、月商100万円を超えて最初に感じたのは、嬉しさよりも、成功しなければならないという呪いから解放された感覚でした。

私はちゃんと生きてていいんだと、やっと自分を認められた気がしました。


「売上はすべてを癒す」という言葉があります。おそらく本来の意味は、売上という結果さえ出ればそれまでの事業の苦難も晴れる、ということなのでしょう。

けれども、私はもっと深いところまで癒された気がしました。

クライアントさんからいただいた大切なお金は、私に「もう大丈夫だよ。」と言ってくれているような気がしたのです。



本当の意味での自由を手に入れて


月商100万円付近の売上を連続で達成したあと、私は分かんなくなってしまいました。


クライアントさんとのセッションは楽しいし、そしてなにより、目の前の人に価値提供をできているという実感もありました。

しかし、求めていた自由を手に入れて、自分を大好きでいてくれるクライアントさんに出会えて、経済的にも不自由がなくなった私は、「もっと認めて」「もっと愛して」「もっと必要として」と、誰かに訴えかける必要がなくなってしまったのです。


クライアントさんの挑戦をサポートするコーチ側の私が、いつしか挑戦を躊躇うようになってしまいました。

満たされたくて満たされて仕方がなかったのに、満たされたからこそ、動けなくなってしまった。気づけば、売上がほぼゼロの月が4ヵ月ほど続きました。


起業を支援する側の自分が「上手くいっていない」矛盾に苦しみました


「もうこれまでのようなモチベーションは再現できない」と感じ始めたのは、ちょうどフリーランス2年目に突入する前後でした。

それまでの私の発信は、「自分のしごとを自分でつくって幸せになろう」というメッセージがほとんどでしたが、起業によって救われたいと願う当事者ではなくなってしまった私の訴える力は、確実に弱まっていました。

そのころからnoteの更新頻度もどんどん下がっていきます。


今年の春から夏にかけてのnote投稿数


持続可能なビジネスの在り方(そして、取り組み方、向き合い方)をつくらなければ、フリーランスとして生き残れない。私は危機感を覚えました。

絶望や悲しみをモチベーションにして頑張れる時期は終わり、誰かに認められて社会を見返したいという承認欲求からも、いつしか卒業してしまっていたのです。


実はこの頃から、本当はもう、社会に対するファッキンな感情は手放したいんじゃないかと薄々気づいていました。

もうこれからは肩肘張らずに、「健全な起業」をしていけばいいんじゃないか。そう思い始めていたのです。


人生の本質を掴む


「健全な起業」に歩みだす後押しをしてくれた出来事があります。

私のクライアントさんの中に、もともとはフリーランスとして独立するつもりで私のコーチングを受けてくださったにも関わらず、”自分にとっての本当の幸福を考えた結果”、会社員を続けながら副業で自分のビジネスをつくるという選択肢を選んだ方がいらっしゃいます。


その方は、もともとは私と同じく「社会に対するファッキンな感情」を持っていた方でした。

セッションを受け始めた頃は、もう会社なんて早くやめたい、早く独立したい、と話していたんです。もちろん私も、「応援します、一緒に頑張ろう」と起業のモチベートをしていきます。

しかし、本音を吐き出す時間を数か月作り続けていった中で、クライアントさんの気持ちは徐々に変化していったのです。


「会社員として働く自分、独立する自分。どちらの選択肢もある。そして自分はそのどちらも選ぶことができます。でも、今は会社の中にも”得たいもの”があるって分かったんです。」

クライアントさんは、そう話してくれました。


(その変化をクライアントさん自身がnoteに綴っています)


このとき私は、自分は”起業支援”をしていたのではなく、目の前のクライアントさんの人生を考えるコーチングをしていたことを知らされました。

そして同時に、「起業なんて、結局ただの方法論なのかもしれない」と気付いたのです。


クライアントさんたちの意思決定の瞬間に立ち会う中で、私はもっともっと人生の本質を掴みたいと考えるようになりました。

無数に選べる生き方・働き方がある中で、何を選ぶのか。何が、自分にとっての本当の幸せなのか。そんなことをクライアントさんたちと一緒に考え続けたいと思ったのです。


そして、人生そのものをテーマにする対話をするという覚悟をもって、私はライフコーチとして方向転換をすることを選びました。


何をエネルギーにして働くのか


「健全な起業」に向き合い始めてから、私は訴求を変えました。「現状からの脱出」ではなく、「より豊かな生き方を目指すこと」を打ち出すようにしたのです。

フリーランス1年目の私は、社会への絶望をエネルギーにして走っていました。しかし、これからは本当の意味での豊かさを手に入れる世界をつくっていきたい。そこに、クライアントさんを巻き込みたいと思っています。


私は、「幸せだったなー」と思いながら死にたいと思ってます。「エヘヘ、なんか最高の人生だったねー」って言いながら、旦那さんに手を繋がれて、眠りたいのです。

そのためには、一分一秒でも長く、豊かな時間を過ごす必要があります。自分を成長させてくれる人と出会い、自分を高めてくれる仕事をする。そして、恩送りをしていく。そんな時間を紡いでいきたいのです。


より豊かに、よりしなやかに


この連載、なかなか新鮮で書いている自分が楽しいです。これまで出会えなかったような方からの反応も感じています。ぜひ、公式LINEから感想や質問を送っていただけると嬉しいです。


次回はどんな話を書こうかなーと考えていたのですが、「ビジネスの守破離」について触れたいなと思っています。個人でお仕事をされている方にぜひ読んでほしいです。

それではまた次の記事で!Twitter(@nakano_asuka12)でも色々つぶやいてます。ぜひ。


中野あすか@寒い朝に飲むホットコーヒーが幸せ


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【中野あすかについて】

替えの利かない、「ただの話し相手」として。個人でライフコーチをやっております。クライアントさんとお話ししたり、文章を書いたり、ラジオでひとり喋りをしたりしてのんびり生きています。

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