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京都市電開業記念日——街とともに走った電車の思い出

1月31日は「京都市電開業記念日」。1895年、日本で初めての営業用電気鉄道として京都市電が開業しました。京都の街を縦横に走り、市民の足として長年親しまれてきた乗り物です。

一般的な鉄道が決められた線路を走るのに対し、市電は街のすぐそばを走るため、より身近な存在でした。まるでバスに乗っているかのように、いつもの街並みを違う視点から眺めることができたのも魅力のひとつ。例えば四条通や三条通を走る電車から見える景色は、歩くときとはまた違った味わいがありました。ゆったりと流れる時間の中で、歴史ある京都の風情を感じられたことでしょう。

しかし、現在の京都は観光客の激増により、大きく様変わりしました。特に中心部は人が溢れ、交通機関も混雑が常態化しています。市電が残っていたら、今の京都はどんな姿だったのでしょうか。かつてのようにのんびりと街を眺めながら移動することは、もう難しいのかもしれませんね。

今日は1月の末日。寒さが厳しい季節ですが、そんな冬の京都にもまた独特の美しさがあります。かつて市電が走っていた街並みに思いを馳せながら、静かな京都を探して歩いてみるのもいいかもしれません。

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