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zenpaku
織部焼の魅力と、ゆっくり味わう時間の大切さ
「織部の日」とは? 生活にゆとりを
「織部の日」。名前は聞いたことがあっても、その意味を深く考えたことはない。織部とは、焼き物、陶器、茶器のこと。特に「織部焼」といえば、安土桃山時代に活躍した茶人・古田織部に由来する、独特の歪みや大胆なデザインが特徴の陶器を指す。茶の湯の文化とともに発展したため、高級な茶器のイメージも強い。
だが、茶道の世界とは縁遠い日常を送る身としては、「織部焼」と言われても、なかなか身近に感じることは難しい。ましてや、ゆっくりとお茶を楽しむ時間など、なかなか取れないのが現実だ。しかし、本当はそんな時間こそ、心に余裕をもたらしてくれる大切なものなのだろう。
2月も終わりに近づき、春の気配が少しずつ感じられるようになった。今朝も、空が明るくなるのが少し早くなった気がする。忙しい毎日だからこそ、一杯の温かいお茶を丁寧に淹れ、静かに味わう時間を持ってみるのもいいかもしれない。たとえ茶道の作法を知らなくても、自分なりの楽しみ方で十分だ。お気に入りの器で飲むだけでも、心の余裕につながるかもしれない。
「織部の日」をきっかけに、そんな時間を少しでも意識してみようか。