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【小説】冬だからアイスたべる【日常を捏造】
マシュマロ式小説の書き方にたくさん助けられています。
これはマシュマロちゃんの小説の書き方の練習課題です。
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https://note.com/novel/n/n4f93af7b1111
虚構を作る練習作です。主人公が冬にアイス買いにチャリでコンビニ行くよ~🚲🏪🍦⛄
家に帰った。速攻で靴下を脱いで冷凍庫を漁った。どうしてもバニラアイスが食べたかった。埃をかぶりすぎている、死んだ友人の故猫の仏壇は後で綺麗にする。引き出しの底まで確認したけど、なかったので、また靴下を履きなおして玄関に走る。無理やり足を押し込んだら、スニーカーのかかとがつぶれた。
鍵を外して自転車にまたがる。落ち着いていたつもりだが、最初のひと漕ぎにまごついた。最寄りのコンビニまで、漕ぐ、漕ぐ、漕ぐ。 途中で誰かを轢きそうになったり、信号無視の車とぶつかりそうになった気がしたが、そんなことどうでもよかった。 ノーキル無傷で店に着く。セブンイレブンだ。入口の近くの灰皿を、数人のトラック運転手が囲っていた。煙草の匂いが鼻を突く。副流煙を少し吸った。
茶髪の店員の「いらっしゃいませ」と自動ドアの入店音をシカトして、季節外れのアイス売り場に小走りする。 一番高いバニラアイスをオレンジ色のかごに一つ入れた。二つ買うとクリアファイルがもらえるキャンペーンに気づいて、もう一つ入れた。 加算された重みで肩のラインが右に傾いた。私は結構疲れているみたいだ。 財布を持ってこなかったので、スマホで会計をする。 ピッと読み取られて、画面のバーコードの部分が赤い光で覆われた。支払い完了の効果音と振動が心地よい。 茶髪の店員の「ありがとうございました」に軽く会釈して、できる限り迅速に店から出る。 30秒ほど信号待ちをして、横断歩道を立ち漕ぎで渡った。 公園、幼稚園、車の修理を横目に、さっきのルートを逆にたどる。 きりっとした風が冷たい。私は冬が好きだ。
5分くらいした頃だろうか、我が家を目視した。もっと速くペダルを回す。 自転車を適当に止めて家に入り、コロナの遺品のアルコールジェルを2プッシュした。手洗い場は部屋から20歩以上はかかるので、手洗いは面倒だった。 6度の自室に暖房を18度でかけて、こたつにもぐりこんだ。白い戦利品のふたをはがして、パッケージが印刷してあるほうが外側になるように折りたたんで、ぺっとその辺に置いた。一つ深呼吸をする。有料で買ったプラスチックのスプーンを突き立てて、豪快にひとすくいして口に入れた。じわっと溶ける。値が張るだけに美味しかった。ジャンクだけど上品な甘さが舌に響く。 最初の一つをたいらげて、二つ目を三分の一くらいまで食べたところで、とてつもなく眠くなった。 急に上がった血糖値には抵抗できず、そのままこたつのテーブルの部分に伏せて寝てしまった。夕方のチャイムで突然パッと目が覚めた。アイスの残りが溶けて、カップが横に倒れて中身がこぼれていたのを見つけた。起きるまで全く気が付かなかった。食べきってしまったり、ラップをして冷凍庫に入れるほどの気力はなかったので、仕方がなかったと開き直りながら、脚でティッシュを手繰り寄せてで拭いた。 適当に伸びをして立ち上がる。人間の食べ物を食べすぎて死んだ猫の仏壇を掃除したあと、またとてつもなく眠くなった。 朝まで眠って、この日は終わらせた。