【おおめだま】
お庭につもってた雪がここのところの暖かさでほとんど解けて無くなりました。この雪は積もっているうちは綺麗でいいんだけど、解ける頃が一番やっかいです。そう、幼稚園のお庭を何日も何日もぐちゃぐちゃにしてしまうのです。
ぐちゃぐちゃのお庭で泥んこ遊びに興じるお友達もいますが、ほとんどのお友達は屋内で遊んでいます。ここがポイント「室内」ではなく「屋内」なのです。そうそう、外廊下などシューズでも歩ける場所で遊んでいるのです。最近流行なのは縄跳び。コンクリートの外廊下で、出来るようになったばかりの縄跳びをしています。その合間をくぐって駆けっこをしている年長さん。これがまた危ないのなんのって…ということで、たかちてんていは「廊下をはしるんじゃなーーーい!」なんて廊下の交通整理です。
そんな風に廊下の見張りをしていると、年長組の男の子がL字形の廊下をはみ出し、ドロドロのお庭ショートカットして走ってきました。先に行ったお友達に追いつこうと、ぐちゃぐちゃのお庭を平気で横切ってやってきたのです。たかちてんていの前を悪びれる様子もなく「わー」なんて当然の様に事務所へ駆けていったお友達に、当然ストップがかかります。
「ちょっとまちなさーーーーい!!!」なんて、ばかでかい声で止められた年長組集団。そのたかちてんていの形相に振り向いたお友達は、一瞬にして皆固まってしまってます。「おまえらちょっとこっちこいっ!」なんて呼ばれるお友達は、「なんだなんだ?」とお互い顔を見合わせて神妙にたかちてんていの前に整列するのでした。
「あなた達何で止められたか解りますか?」と聞いてみるとほとんどのお友達が「廊下を走ったからです」なんてぼそぼそと答えます。「そーです。廊下を走って年少さんにぶつかったらどうなりますか?」と聞くと「年少さんが転びます」と100点の返答をしてきます。「廊下は走ってもいいのですか?」と聞くと「ダメですっ!」なんてまたまた正しい答えが。いつもならここで「それじゃぁ廊下は走らないでください」で終わるところですが、ショートカットをしてきたお友達には言いたいことがあります。
「皆そこに座ってシューズを脱ぎなさい」なんてたかちてんていの命令に「なんで〜!!」って抗議のブーイングが出ました。そんなお友達には「なんでじゃないっ!シューズを脱ぎなさいって行ってるんだから脱ぎなさい!!(ガルル)理由なんて聞かなくてよろしい!!」なんてキリキリと強制的にシューズを脱がせました。
渋々シューズを脱いだお友達に「シューズの裏を見てみなさい」と言いい、シューズを裏返しにさせると・・・。お庭をショートカットしてきたお友達が一目瞭然。靴底に泥はついているは、泥水がしみているは、それはとてもシューズとは呼べず外履きそのものの汚れです。そんなお友達に「はい、あなたとあなたは事務所には遊びに来ないでください。毎日先生が事務所をお掃除してるんです。そんな外のクツみたいなシューズではお部屋に入れませんからね!」なんて、びしーっとお灸を添え更に「そのシューズで教室に入れるかどうか、自分の先生にも聞いてきなさいっ!」なんてお灸に火を点けられるのでした。
引き続き「あなた達はもう小学生になります。遊びに夢中になって、やっても良いことと悪いことが解らなくなるようでは、小学校に行かせられませんからねっ!」なんて注意されると、皆「はーい」なんて汚れたシューズを「パンパン」と外廊下に打ち付け泥を落とすのでした。
最近というか年長組にもなると、「こういう事はやってだめですよ」というと「なんで?」とか「どうして?」とか理由を問われる場面が出てきます。しかし、子どもに説明をして理解が難しいと思われたり、特に明らかにルールに反している場合にはたかちてんていはその理由を言いません。「たかちてんていがダメといっているんだからダメなんです」と一喝します。もちろんケースバイケースですが・・・。
最近のニュースで
「大人の61%が、「悪いことをしたら近所の子どもでもしかる」としたのに、しかられていると感じている子どもは18%にとどまる」
という記事がありました。大人が子どもを叱ってはいても、子どもに「なぜ?」「どうして?」に、いちいちその理由を言っている時点で子どもに主導権をとられて「叱られた」という気持ちが薄くなっている気がします。やってはいけない事には理由をつけず、「お父さん(お母さん)がダメといっているんだからダメなんです」という、その単純な理由だけで子ども達を納得させたいものです。またそれが単純ではあるけれど、やってはいけない事の本当に理由だと思います。
今日の「おおめだま」でした。
【2006.0215】
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