【綿町ダイアリー】#514 金曜日PM4:00
僕はソファに転がり
遠藤周作「深い河」を読んでいる。
本に視点を合わせてるけど
両目の外側に向こうの世界がぼんやり映る。
本の向こうでは
ママが夜ご飯の支度をしているんだ。
僕は本と向こうを交互に見る。
部屋にはサンソン・フランソワの
「ドビュッシー ピアノ曲集」が流れている。
今日は昨日のような強い風もなく
ガラス窓の外はとても静かだ。
初夏にもなるとこの時間はまだ全然明るい。
穏やかな陽の射し込む部屋で
ソファに転がり読書する贅沢な時間。
マナ板を打つ包丁の音も心地イイ。
フランス人によるドビュッシー を聴きながら
遠藤周作でインド宗教の奥深さを知る。
そんな金曜日PM4:00。