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🍣東京ゲームダンジョン4🍔『元祖 落とし寿司 めびうす』『BURGER IMPACT: SOLAR STRIKE』食い物のチカラは偉大なり

2024年1月20日、21日 開催

 都内ではすっかりお馴染みのイベントになった「東京ゲームダンジョン」4回目の開催へ行ってきました(二日間開催で、自分は二日目のみ参加)。特に何が目的というわけでもなく、なんとなく行って日進月歩で上がっていく個人制作者のレベルを眺めて帰ることが多く、あんまり座って遊ぶということはしてないんですよね。あまりにも作者との距離が近すぎて(展示会なんだから当然なんですが)落ち着いて遊べないからです。洋服を選ぶときに店員さんに話しかけられるのが苦手なタイプな人はこの気持ちを理解してくれるでしょうか。

 かと言って本当に何も遊ばないで帰ると「俺は何しに来たんだ……」とそれはそれで惨めな気持ちになるので、会場を一周した後に気になったタイトルは遊ぶようにしています。それか、元々知ってる人が展示していた場合は会話が苦にならないので気兼ねなく遊べます。『元祖 落とし寿司 めびうす』の作者の飛竜氏WINGLAYとは割と長い付き合いで、イベントへの参加率も高いので会った時は必ず氏のゲームをプレイしています。いつも丁寧なプレゼンでゲームの説明をしてくれるのですが、今回ばかりは説明がいらなかった。そのゲーム画面がこれ。

スイk(後略)

「あの、これって……」

「スイカのオマージュゲーム作った」

 インディーは「困ったら寿司」みたいなところあるよな。ただ伊達や酔狂だけでオマージュゲームを作った訳ではないようで、幾らかのオリジナル要素はプラスされている。まず本家のスイカが全11段階なのに対してこちらは12段階で、カッパ巻きから大トロまでの形と大きさが異なるネタを生成する。かつ、ネタを落とす前に回転させることができるので、3段階目の手巻き寿司の尖った部分を下へ向けて刺すようなイメージで落とすことができるなど、全てが球体の本家とは違った戦略が求められる。

左のウニ軍艦の左隅へ刺すように落として押す、とかね

 特殊な寿司ネタとしては甘エビの尻尾部分が突起しているため、この形状が悪さしたりドラマを生むこともあると思う。

尻尾を起点にして立ち上がる甘エビ

 合成された寿司ネタは画面右側の客へ提供され、高いネタを食べさせれば売上も当然高くなる。その時、客が食べたいと思っているネタを提供すればボーナスがあるそうで、最終的にハイスコアで競うのであれば盤面だけでなく客の希望に応えることも考えてネタを落とした方が良さそうだ。正直、自分の場合は客そっちのけでネタを落としていたが、大トロがリクエストされている時に大トロを消せたら出る脳汁の量は半端ないだろう。

大トロを生成するところまではできたが、提供には至らず

 1月内にリリースだそうで、まもなく発売。下のリンクからウィッシュリストにすぐ登録すべし。

 で、寿司だけじゃなかったんです、今回の東京ゲームダンジョンは。別ブースでスタッフさんが全員赤い鉢巻を巻いて紹介していたのが『BURGER IMPACT: SOLAR STRIKE』

これぞインディー感あるタイトル画面

 このゲーム、主人公がハンバーガー。細かい説明は抜きにして、さも当たり前のようにハンバーガーが喋り出す。

何が起きた?はこちらが言いたい

 フレンチフライちゃんはどこだ?というパンチライン一発で、ハンバーガーが主人公となってヒロインを救出するストーリーなんだなと理解させる謎の説得力は凄い。ってことはタイトル画面のあれはデート中だったんかい。とりあえず遠隔でサポートしてくれるんだろうなということだけは分かるマスタージュースの指示に従いゲームを進行していく。待ってろ、フレンチフライちゃん。

なぜか説明なしで頭にスッと入るイモ帝国

 ゲームの内容は3D空間をハンバーガーが飛行する形で飛び回り(なんで?)、空間に浮かぶリンゴ(なんで?)を体当たりで突き飛ばしてイモ帝国の敵を倒す(なんで?)というもの。数種類の移動方法やバーガータイム(なにそれ?)などの要素を組み合わせて立ち回るのが面白い。ストアページでは「宇宙ビリヤードリアルタイム戦闘システム」と説明されていた。3D空間を飛び回る操作は若干難しいが、リンゴにはボタン一つで自動で近づいて張り付くことができるので、最初はその機能に頼っていれば問題ない。

リンゴに張り付いてから突き飛ばす方向をゆっくりエイムできる親切仕様

 奇抜な世界観が目に付くが、ゲーム性としては3D空間を飛び回る独特の感覚が肝なので、妙に気取ったサイバーパンクを舞台にするよりこちらの方が正解かもしれない。そうこうしていたらボス戦に突入。巨大なイモが偽り星のスペースケチャップを集めていたらしい。偽り星とスペースケチャップの説明は当然、ない。何やら大変なことが起きているらしいことだけは理解できるのだが、芯の部分ではスタートボタンを押した直後から心がついていかない。とても奇抜な世界観なので、このゲームはもう少し気取ったサイバーパンクの様な舞台にした方が正解かもしれない。頭では何が起きているのか良く理解できるのだが、心では何一つとして納得できる要素がない。自分の中でドーパミンとアドレナリンが同時に分泌される。

お、おう

 この巨大なイモは試遊の時間を過ぎたため倒せなかったが、レーザー等も撃ってくるので全く甘い敵ではなかった。いま調べたらアーリーで結構前から販売されていたので、フレンチフライちゃんを助けたい人はぜひ。

 奇しくも洋の東西を代表するファストフードが活躍するゲーム2本が気になってしまった。食べ物をモチーフにするのは鉄板なのかもしれない。

主人公のバーガー

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illustration:あすま(@asu5m843B)
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