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『報国寺の七本槍』 (短歌連作7首)

鎌倉が雨模様なら小刀で下駄に桐葉を彫って行きます

雨の日も陽気に闊歩する母と相似の影が消えて降る雨

移動性高気圧にも嫌われて花柄の傘買って長谷寺

長谷駅で傘を開いて閉じる母より美しい花を知らない

ダウンから逃げてしまった水鳥の羽根よ 凍える戦士にとまれ

週末に家でみかんは嫌だから槍で足利家時を討つ

どしゃ降りのあさも会社へ飛んで行く人生は紙飛行機じゃない

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