管理職になる前に、どう視野を広げるか?
ここではNPO法人Grow Up で行なっている「ミドル教員のマネージメント(仮)」の活動の一つである「Twitterのspace機能を用いたミドル教員との対談」で話題に出た内容について書いています。
12月7日に18回目の対談を行いました。過去の対談をnoteに書けていないので順番が前後しますが、ご了承下さい。
今回では、「学年主任を経験して、視野を広げる必要を感じた。」「校長にも言われたし、自分でも不勉強である事を感じている」等の話をしていただき、視野と視座について書きました。
1.もうグチっている場合じゃない
「ベテランは腰が重く、コロナ禍やICTでも追い詰められていないのか、行動がしない人が多い。」
「世代間ギャップが広がり、学年経営や学校経営の難しさを感じている。」
「立場が変わって、色々と見え方が変わった。」
「勉強不足を感じていて、引き出しが少ないし、マネージメント経験も足りない。」
「仕事を任せたいが、仕事の把握が不十分であり、上手く任せられない。」
他にも色々な話をしていただきましたが、特に気になった事が
「若手がベテランがとグチっている場合じゃない。」
でした。
今でもミドル層の人数は少ないですが、これから大量退職を考えると、本当に時間がありません。マネージメントは技術ですから、一朝一夕に身につくものでは無く、失敗を経験として磨き上げていく必要があります。
とは言え、日々の業務の忙しさはもちろん、どうしても「立場が変わらないと気付けない」ものです。それに、学級経営と異なり、マネージメントについては適切な研修やOJT等の指導がほとんど行われていないのが現状です。
教わっていない事をどう身に付けて、どう後進育成していくか?
難題ではありますが、これから5年10年後を見据えて、今から活動していく事の大切さを再確認しました。
そのためには研修等が必要なのですが、自分事として捉えるてもらえなければ、研修の効果は高まりません。今の職位での視野ではなく、立場が人を作るように、次の職位まで視座を高めて、やっと視野が広がり必要を感じてもらえます。
2.視野を広げるために必要なこと
そもそも、視野とはなんでしょうか?色々な表現の仕方がありますが、ここでは以下のように定義します。
視点:何を見るか?
視野:どこまで見るか?
視座:どこから見るか?
視野の範囲は、視座により決まります。「立場が人を作る」とは、立場が変わることで視座が高まり視野が広がって行動が変わる、という事です。
初任であれば初任の視座、後輩ができれば先輩の視座、担当者から管理職になれば管理職の視座と高まっていきます。自分一人の行動だけでなく、色々な人達をマネージメントする必要があるから視座が高まるのです。
また、新しい立場は、未知の世界です。知らないからこそ、イメージするのも困難です。そもそも人は変化を嫌いますし、なんでやらなきゃいけないの?と思う方が普通です。
向上心がある方とは、すでに高い視座を持っているからですから、知識や技術を伝えれば良いでしょう。
ですが、そうでない人の方が一般的ですから、このままではヤバいよ!と今視座を高め視野を広げてマネージメントについて学ぶ必要がある事を認識してもらう必要がありそうです。
3.今後の研修へ反映するために
改めて、伝えたい事を伝えたいように伝えてはダメだな、と思いました。
何をやるか?どうやるか?だけで無く、なぜやるのか?を明確にして、相手の視座を高めてこそ、研修の効果が高まりますからね。
これからもこの対談を続けて、より良い研修を構築して、いじめを無くすために先生方の負担を少しでも減らせるようにしていきます。
今回の記事はこれで終わりです。少しでも役に立ったな、と思われたらスキや登録していただけると励みになりますし嬉しいです。