若者のやる気を引き出すためには
今回はミドル教員との対談ではなく、若手の先生とのspace対談で感じた事を書きました。
後進育成は、NPO法人Grow Up で行なっている「ミドル教員のマネージメント(仮)」の活動の中でも重要な課題の一つです。後進育成の難しさは、自分が教わったようにしか教えられない事にあります。どれだけ知識があっても、実際にどう関われば良いか?教わる側がどんな気持ちなのか?は自分が経験しなければわからない事ですから。
まだ明確に言語化できていませんが、少しでも参考になれば嬉しいです。
1.若者との対談の流れ
Twitterでのspace機能が導入されてから、定期的に対談を行っています。ミドル教員のマネージメント以外にも、「感謝のspace対談」と題して、フォロワーさん限定で中島と対談したい方を募集して、対談しています。
その「感謝のspace対談」で手を挙げてくれた方の一人が、今回のnoteを書くきっかけになった若者です。
以下の内容は実際の会話を思い出しながら、要約と脚色していますので、実際とは異なる事をご了承下さい。
中島:初めまして中島です。〇〇さんとお呼びして良いですか?
若者:あ、〇〇って呼び捨てで良いですよ、ぼくも中島って呼ぶんで
中島:じゃあ、〇〇さんで
若者:ははははは
この導入部で、無礼な!と怒ったり嫌な気持ちになる人もいると思います。ですが、中島にとては「久しぶりのノリ」だったので、懐かしさを感じても嫌な気持ちにはなりませんでした。
前職でも
後輩:もうさ、なかじって呼んでいいでしょ??
中島:ふざけんなwってかそれオレから言うセリフだしwww
なんてやりとりもありましたからね。
他にも
中島:なんで対談しようと思ったんですか?
若者:いやーなんかーフォロワーの人とかがみんな聞いてるみたいでーフォロワー数も多いしーなんかスゴそうだなって思って。
若者:自分よりできる人達に嫉妬しちゃうんですよね
中島:わかる、自分よりフォロワー少ない人のツイートの方が良いね多いと嫉妬しちゃうよね、小さい男だからw
特に、前段は信頼関係構築のパートと言えます。ここで「相手から安全で安心な相手である」と見てもらえると、次の段階に進みます。積極的に自己開示して安全を、相手の言葉やリズムに合わせて安心だなと感じてもらう事が大切です。
若者:NPO法人を立ち上げたりすごいエネルギーですよね
中島:まあ、確かにそうだよね。でもエネルギーって怒りだったからね。子どもがいじめを受け怒りだよね。感情の中で一番エネルギーがあるのが怒りだけど、それだけだと燃え尽きるし自分に跳ね返ってくるから、喜びに変えていく必要があるよね
若者:なるほど
安全安心の次は、この人は自分の困り事を解決してくれるチカラを持っているのか?の確認です。質問に対して、相手が求めている答えを言うのはもちろん、さらにそれ以上の知識や経験を伝える事で、期待値が高まります。
安全安心期待の三つが揃えば、安全基地として認められますから、本当に言いたかった事を言ってもらえるようになるのです。
若者:30代までに向けて色々やっていきたいが、ピンとこない
若者:本とかで勉強はして色々実践しているけど、もっとブルーオーシャンを見つけたい
ここまで来ると、最初の頃の態度が嘘のように、素直に話してくれました。
「はじめから言えば良いじゃん!」
と思う人は、誰かに本音の相談をした事がない人だと思います。もちろん、信頼関係が構築された人にはすぐ話す事もできるでしょうが、本音を話すと言うのは、とても大変な事なんです。
2.若者からやる気を引き出すためには
これは若者に限らず、相手が子どもでも保護者でも同じです。
相手から「悩みを相談したい」と思われなくてはいけません。こちらから「なんでも相談してね!」と言うだけでは不十分なのです。
前回の職員研修のnoteでも書きましたが、
「悩みを相談できる相手=安全基地」
危険地帯 → 安全基地
危険 → 安全
不安 → 安心
失望 → 期待
と、知識だけは「なるほど」と思うでしょうが、では実際にできるのか?と言えば多くの人が難色を示すと思います。それは、自分が何をするかではなく、相手に合わせる必要があるからです。
そのために必要なのは、知識よりも経験です。最初にも書きましたが、人は、自分が教わったようにしか教えられません。関わられたようにしか、関われないのです。
自分が今までに、若い頃にどんな経験をしてきたか?
真面目に生きてきた人ほど、経験が少ないと言えます。先生や親の言う事をきいて、しっかりちゃんと生きてきた人ほど、やぱり経験は少なくなりますよね。
では、経験が少ない人は、もうどうにもならないのか?
いえいえ、そんな事はありません。若い頃に経験できなくても、今経験すれば良いんです。大人になって、ミドルと呼ばれるような歳を超えても、経験は経験です。
そのような経験ができる研修を、構築していきます!
3.職場で活用するには
まずは、経験の有無関係なしに、相手の言葉をそのまま受け取らずに、相手は何を伝えたいのだろうか?を意識してみて下さい。自他境界線を引き直していく事で、こちらに余裕が生まれるからこそ、安全安心な関わり方ができるようになるのです。
とはいえ、これを研修内容にどう盛り込むか?
んーーーーどうしよう。個別セッションするのであれば簡単なのですが、研修として行うのはなかなか難しい。
でもまあ、いつものように色々と内省していきますか。
今回の記事はこれで終わりです。少しでも役に立ったな、と思われたらスキや登録していただけると励みになりますし嬉しいです。