競技パフォーマンスと活動後増強効果との関係(爆発的ウォーミングアップでパフォーマンスが向上する)
競技パフォーマンスとPAP
近年、複数の研究者によって、高強度で(コントラストトレーニングやコンプレックストレーニング以外)持続時間の短い前負荷によるレジスタンスウォーミングアップの後、爆発的なジャンプパフォーマンスが増大することが報告されています。
この一時的な筋パフォーマンスの増強は、活動後増強(Postactivation Potentiation:PAP)として知られている現象で、筋の収縮活動の結果として、一時的に発揮筋力が増大する状態を指します。
試合前のウォームアップが適切なプロトコルで構成され、爆発的競技の前にタイミング良く正確に実行されれば、その後PAP効果が誘発され、ジャンプパフォーマンスや競技パフォーマンスが向上する可能性が高くなります。
適切で特異的なウォームアッププロトコルを実行すれば、爆発的競技のパフォーマンスが向上し、障害リスクを軽減できます。
高フォーストレーニングと高速トレーニング
高フォースのトレーニングと高速のトレーニングとを組み合わせることは、パワーを強化するために合理的なプログラムになります。
2つの要素を個別に取り組むことで、パワーの向上が可能となりますが、最大パワーを発揮するために用いる最適な負荷のパラメータ、運動速度、パワー出力、休息時間およびエクササイズについては見解の違いがみられます。
対照的に、ウェイトリフティングで起こるような高フォース、高速のトレーニングを行うことにより、最大パワーの発揮能力が向上することは、複数の研究で証明されています。
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