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博士大学院生の躁鬱事情

こんにちは、celicaです。

今日は自身が抱えている双極性障害のことに関して書いてみようと思います。


双極性障害とは?

気分が高揚する「躁状態」と気分が落ち込む「うつ状態」が繰り返される精神疾患

国立国際医療研究センターHPより

昔は、「躁うつ病」とも呼ばれていました。

また双極性障害は種類があります。

双極I型障害

双極I型障害の躁状態は、社会生活に支障をきたすほどの激しい躁状態を引き起こします。たとえば、夜も眠らずに動き回る、話が止まらない、大きな声で話し遮られると怒る、などの突飛な行動を引き起こします。

双極II型障害

双極II型障害の特徴でもある軽躁状態は、社会生活における著しい支障はない程度の躁状態のことを指します。本人が異常と捉えることはあまりなく、周囲が先に気づくことが多いです。

国立国際医療研究センターHPより

私の場合、主治医から言わせると判別がつかないくらいの症状の酷さだそうで、厳密に1型や2型などとは病名はついていません。

最初に病院に行ったきっかけ

私が病院に行った時は軽い鬱状態でした。

学校に行けなくはないんだけど気持ちが重いような、好きだった研究に疲れてしまったのか、そのような感じでベッドから朝起きるのが辛くなり受診しました。

時期としては修士課程2年の春、4月のことでした。

問診を受けた時に指摘されたのですが、鬱状態の前に夜寝れなくても大丈夫なくらいハイテンションの時がありませんでしたか、と聞かれました。

典型的な躁状態が3月ごろに私の場合、思い出すと症状が出ていて、実験が楽しくて3徹しても平気だったりしてました。(けど短絡的だったり無理な計画立てているせいか実験ノートはかなりひどかったです。)あとはバイトを3つ掛け持ちしてたことなどもありました。

けどあるあるなんですけど躁状態の時って気分良いからあんまり覚えてないことが多いです。

お医者さんは私がそういった症状があったことを加味して初日から双極性障害でしょうと診断されました。

結構このパターン珍しい方だと思います。
(うつ病だと診断されて後からわかるパターンが多いと聞きました)

行政支援の活用

貧乏博士大学院生なので、通院費や薬費って結構かかられると辛いものがあります。

双極性障害は基本的に治ることはありません。投薬と共に一生付き合っていく必要があります。

通院から6ヶ月経つと行政からの支援を受けることができます。

自立支援医療精神障害者保健福祉手帳です。

私も自立支援医療制度を使っています。

これは精神の疾患のため、通院による継続的な医療が必要な方の、医療費の自己負担分の一部を公費で負担し、医療費の負担を軽減する制度です。

学生の方なら基本的に非課税世帯ですので上限が2500円で1割負担で病院に通えるようになります。(最近次世代SPRING通って課税世帯に切り替わったのでどうなるかわかりませんが)

私の場合ですが、就業能力はどうにかなりそうという理由から障害者手帳はいただいていません。あくまで先生の判断になることが高いのであらかじめ主治医の先生とよく話し合う必要があると思います。

まだ活用できていない人はぜひ活用しましょう。

研究や生活との両立

私の場合ですが、かなり早いサイクルで躁状態と鬱状態が切り替わります。

2週間〜1.5ヶ月周期で幅はありますが切り替わっているような印象です。
(診察もそのサイクルに合わせて受けています)

鬱状態の時

鬱状態の時、よくある症状として朝起きられなくなったり、過眠(10時間以上寝てしまう)ことが前兆としてあります。

完全な鬱状態になったことがまだ1回のみですが、その時はもう両立とかは考えずゆっくり休むことが大切だと思いました。

投薬して復帰するまでに私は2ヶ月かかりましたので、そうなる前に前兆が出たら、まずは生活のリズムを整えることを念頭にしています。

研究室にはコアタイムはないのですが私だけ実はコアタイムが設定されています。(周りの人にも病気について公表していますので、協力してもらっています)

9時に来て17時には帰る、早朝や真夜中、土日には実験をしないと決めてやっています。

気分が滅入っていてとてもやる気が出ない日は、簡単な仕事や解析などの日にし、手を動かす実験は複雑なことが多いので後回しにすることが多いです。

基本的に鬱の時は自分自身が鬱の状態にあるってわかっているので対策はしやすいと思います。

躁状態の時

これがかなり厄介です。なぜかというと、本人はとても気分良くなっているから対策とか考える余地がないです。なので本人が対策をしないといけないという自覚と周りの人の協力が不可欠になってきます。

よくある行動として、いろんなことを提案していくる、行動が完結しないうちに次の行動を始めてしまう(私の場合だと実験の片付けの行程が終わっていないのに次の実験を始めてしまい、片付けを忘れるなど)、寝ない、新しいことを始める、人に絡む、金をつぎ込む、短絡的、楽天的になる、注意力が散漫になるなどが症状として過去にありました。

対策としては鬱状態と同じく、まずは生活サイクルを乱さないよう徹底します。9時に来て17時には帰る、早朝や真夜中、土日には実験をしない。

就寝時間は22時と決めて寝れなくてもベッドで横になることを心がけています。

あとはどんなに些細なことでも人に相談することが大事です。

実際にあったことですが、相談もせずに高額ローン(130万)を契約したことがあり、周りの人から一言相談してから行動しなさいと言われたことがあります。

躁状態の時って人の話を聞けなくなるのも一つの症状としてありますが、ぐっと堪えて一旦落ち着けるようなルーティンを周りの人を巻き込みながら作っておくと安心です。(私は婚約者と大学の指導教官の二人にご迷惑をおかけしながら何とか両立してるような状況です、指導教官が医師免許を持たれている方だったので理解が深かったことも幸運でした)

一人で何とかしようとして何とかできる病気ではないので、ぜひ周りの人にも協力してもらえるならしてもらえた方が生きやすいと思います。(あくまで私の場合ですので悪しからず)

注意力散漫に関してですが、いろんな便利なグッズが今では出回っており、それを存分に使って対策するのが良いと私は思っています。

  • 家の鍵

QOLがとても上がりました。よく鍵をかけるのを忘れていたので、対策として購入しました。

  • タグ

ものに仕込んでおくだけで置き忘れにとても便利です。どこにあるかわかります。とてもおすすめ。

  • 付箋

やるべきことを忘れるので、タスクを書いておくと良いです。タスクが終わればすぐに捨てられてとても気分も良いです。

最後に

どのような職業や立場にあっても、双極性障害はしんどいものになることには変わりないと思います。

しかし、今の生活や仕事などをより良いものにするためにこれからも対策を怠らず生活をしていきたいと思います。

誰かの役に立てたら幸いです。

また違うコンテンツで会いましょう

celica

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