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English Patient -my best movie(ネタバレ注意)

English Patient(アンソニーミンゲラ監督)。
https://eiga.com/movie/42503/
人生一つだけなくてはならない作品を上げろといえば1999年のアカデミー作品賞のこちらアンソニーミンゲラ監督のEnglish Patientをあげます。ホントこの映画のおかげで今生きていられると言っても過言じゃないです。この映画がなかったら、今人生どうなってたか全くわからないです。

当時ホント大学院でオーバードクターしていて、かなり自分ではたいへんな仕事をさせられていて、それをできなかったら、ホントにどうしようかということがありました。今なら単に上司が無能(終了)ですけど🤣.ホントどうしようかってホント切羽詰まった時でした。

その時にwowwowこの映画を放映していて、解説に「生きる勇気が湧いてきます」という一言があったので見てみたわけです。今までネタバレ避けて一番のポイントを避けて来ました。今回ネタバレです。

他にも数多く素晴らしいところがある映画で、例えば以下とは全く別ですが、ジュリエット・ビノシュの瑞々しい演技が最高で、雨が降るだけで泣けてきたりしますが、ここでの最大のポイントは(以下ネタバレです)主人公が不倫相手を助けるために、敵のドイツ軍にイギリスの機密情報を売って、味方に大損害を与えて、結局不倫相手も助けられなかったという話です。最悪の行動ですね。特に当時の自分には全く許せない行動でした。ところがです。それが心底納得して肯定できたんです。

それからどんなにダメな行動やダメな自分って思っても、実は全然いいんだって思えるようになったんです。その時にどんなにダメな行動やダメな自分って思っても、実は全然いいんだって思えるようになったんです。

若い頃は正義感や世間体気にしすぎて、うまく行ってる時はいいですが、行かなくなった時はたいへんですよね。その時この映画を見て、主人公の行動って、そういう自分には全くあり得ないはずだったんです。でもその行動に心底納得できた。それが最大の救いでした。

最悪の行動に最高の納得と価値を見出せたので、それ以降、結果とか全く自責の念に駆られなくていいって思えるようになりました。おかげで、人生割とテキトーなのにちゃんと生きられてます😊

ではなぜそこまで納得できたのか?レオスの藤野さんはFacebook友人歴10年の友人で、藤野さんもこの映画ものすごく気に入ってらっしゃるそうですが、それこそ愛だって言っていて、そうなんでしょう。どんな犠牲を払っても最も大事な人を助ける。それが当然だろうって思った瞬間ですね。社会的に多大な犠牲が出ても。

現実には当然社会全体を考えて行動してますが、ホントに大事なものって単なる社会通念とかじゃないですよね。それを教えてくれたこの映画への評価考はいまでも変わりません。

他にも多くポイントがあるんですが、ホントにキャサリンの最後の言葉が、自身の救いの言葉になっていたり、主人公を許すウイレムデフォーや、教会が最高のアトラクションになったり。ぜひ見てください。

追記:この映画の話を2000年代に知人としていて、実はシェイクスピアの悲劇もキレたりメンタル逝っちゃいそうな時に見て正気を保つのを意図して書かれていると聞いて、なるほどって思ったことがあります。イギリスも日がささなくて鬱病になる人やメンタル病む人多いので、昔から対策を考えてるって思ったら、割と納得です。ハムレットやリア王って確かにそうかもって思います。そういう伝統の上にできたのがこの映画かなと。

そしてそういうシェイクスピアの悲劇に近いと思ったのが北野武監督の映画です。内容的に暴力で救いようがないですが、それでもいいんだって思うと、生きる勇気ができくるかなと。

酷い世の中でも映画の中の世界よりマシって思っても全然気持ちが晴れないんですが、こう思うと逆に北野監督の映画好きになりました。欧州での高い評価の理由もそう言ったシェイクスピアの悲劇との共通性なのではって思った次第です。

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