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ストレスの90%は人間関係

暑いです、本当に。

小学生の頃は、30°を少し超えるだけで、真夏日と言われていたのに、今日の天気予報を見ると38°。もし、小学生の自分がタイムスリップしたら、きっと違う国に来たと思うかもしれない。

ところで、この題名ですが、最近面白かったドラマの主人公が、ことあるごとに口にしていたフレーズです。

これだけ聞くと、多くのビジネス書でも書かれているような響きですが、秀逸なのは「残り10パーセントに、とってもいいことが隠されているかもしれない」と付け加えられていたこと。

これで、見ていた人には、ドラマの名前がぱっと浮かぶでしょう。そう、野島伸司さんが脚本を書いた「何曜日に生まれたの」です。

自分は、ずっと野島伸司さん作品のファンで、初期の「高校教師」の時からリアルタイムで、ほぼ全部見てきました。
と、このままだと野島伸司さんの話になってしまうので、それについてはまた後日に。

そして、このドラマですが、その10パーセントの部分を上手く描いたドラマでした。

「本当の幸せとは、90パーセントを乗り越えた向こう側に、ある・・・かもしれない」と。

この人間関係ストレスパーセントの比率は、その人の環境や年齢で変わるかもしれません。この台詞を言ったドラマの主人公が小説家という設定なので、特に普通の人と違った偏った数字になったのかも。

世に言う、作家と呼ばれる人種というのは、だいたいこれと似たような比率を心に抱いているでしょう。小説家や漫画家という職業の人は、対人に強かったら、そもそも創作なんてやっていないと思います。

その中で、ことに小説家という人は特に大変です。日々、90パーセント以上のストレスにもまれながら、同時に人そのものを描かなくてはならない。

それには、既存の小説や映画から得るのは限界があり、その10パーセントを実際に体験しなくては難しい。

同時に、その10パーセントを魅力的に描けたなら、その作品は、必ず人の心をうつような、秀逸なものになると思います。

同時に文学の中でも児童文学というのは、純文学などと違って、特に強くその10パーセントの比率を100パーセント近くに持って行くことを意識しなくてはならない分野なのかもしれません。

生きていくのは大とにかく大変だ。社会はストレスばかりだ。人なんて嫌いだ。死にたくなることもある。
・・・だけれど、

「世の中は、とっても素敵で、素晴らしいもので満ちている。まんざら捨てたもんじゃない」と、最後の最後には読者、特に子供達にわかってもらわないと価値がないような気がします。

厳しいストレスにまみれた中でこそ見えてくる世界。

そこが、輝きに満ちた場所であること、時には独りでいる以上に救われることがあること。

児童文学を書く端くれとして、このことだけは、忘れないようにしなくてはと、このドラマを見て改めて思ったのでした。

まあ、たまに大人向けの小説を書いていると、真逆に振れてすぐに忘れちゃうんだけど。

“ 河童忌に 襟を正して 文字を打ち ”


夢はウォルト・ディズニーです。いつか仲村比呂ランドを作ります。 必ず・・たぶん・・おそらく・・奇跡が起きればですが。 最新刊は「救世主にはなれなくて」https://amzn.to/3JeaEOY English Site https://nakahi-works.com