アメリカの終焉
アメリカが終焉した時、これまで政治を語らなかった薬物中毒者は、薄ら笑いさえ浮かべず、さらに深い沈黙へと堕ちた。
コカ・コーラは渇いた砂漠に瓶を埋め、29世紀の歴史的遺物を夢みることで正気を保つ。
マクドナルドは、季節外れの花火を無秩序に打ち上げた後、「我々はこんなことが続くなんて思ってなかった」とヒンドゥー語で声明を出した。
未来はあるのに、わからない。
過去はあるのに、とどかない。
現在はないのに、きづかない。
アメリカが終焉した時、いつか彼らにも原爆が落ちればいいんだと思っていた少年は、因果応報を思い、改宗を考えはじめる。
ハリウッドは、創ってきた映画の白人賛歌を、マーケットの求めだったと言い解散した。
ディズニーは、観客が数人のパレードを中止させた後、「こんなに、魔法が解けた人が多いとは思わなかった」と、言い訳を暗号に変えた。
未来はあるのに、ほしくない。
過去はあるのに、いみがない。
現在はあるのに、つかめない。
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