世界最古の企業は日本に、歴史は1444年
世界で最も古い企業は日本にある。
その企業は金剛組という建設会社で、創業はなんと西暦578年、古墳時代、2022年現在で1444年の歴史。
創業のきっかけは、日本人で知らない人いない説、聖徳太子。
聖徳太子が、百済(朝鮮半島)より建築技術を持つ金剛重光(金剛組の創業者)を日本に招いて、後に四天王寺の建設にも携わったとのこと。
凄いのが、2006年に株式会社金剛組が高松建設という大手の傘下に入るまでの1428年間、ずっとファミリービジネス。
1428年間ずっと家族内で承継してきたって信じられない。
1955年に株式会社化したときの経営者が39代目で、その名も「金剛」利隆。
なぜこんなに長寿でいられるのか。
文献によって意見が分かれるが、恐らく
島国
ファミリービジネス
がキーワード。
実は、王室の歴史の長さでも日本は世界一。
6世紀の継体天皇から数えて約1500年の歴史は世界一、ギネスにも認定されている。
金剛組も6世紀に創業しているので、天皇の歴史ととても近い。
天皇制が続いてきた要因は、島国だから、と言われている。
他国からの侵略は王朝にとっての最大の危機。これがないのは大きい。
そして更に、天皇が権力を持っていた時期が長くない。摂関政治や武士が長く権力を握った。
一方で、権力はなくとも天皇の権威は保たれ、ときの権力者たちはその権威をうまく活用した。
権力者たちにとって都合が良く、天皇をなくす必要性がなかった。
話が少し逸れたが、金剛組が長く続いたのも、同様に島国で他国からの侵略を受けなかったためというのが一番大きいのではないか。
企業の存続にとって、経営者やその親族の滅亡、あるいは外的圧力による資本の略奪は致命的。それを強制されることがなかったのでは。
ファミリービジネスであったことも企業長寿の一因ではないかと思う。
会社を先代から継いだ経営者は、会社を残すことに対する強烈な使命感を感じていることがとても多い。
「私の代で終わらせる訳にはいかない」というお決まりのようなフレーズは、事業承継の相談現場で本当に頻発する。
思いに勝る手法なしで、承継した経営者たちはとにもかくも会社を残すために必死にやってこられたのだと思う。
事実、世界の長寿企業トップ10の内9社はなんと日本の企業で、金剛組を除く8社は全てファミリービジネス(※1)。
ファミリービジネスは強いのだ。
※1 後藤俊夫 .長寿企業のリスクマネジメント-生き残るためのDNA.第一法規.2017年
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