「四大悲劇」の最高傑作🌟シェークスピアの『リア王』④
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第1作目には、シェークスピアの『リア王』を取り上げます。
シェークスピアといえば、世界文学を語る上で絶対に名前の挙がる方。
『ロミオとジュリエット』をはじめとする四大悲劇を世に生みだした世界的文豪です。
現在でも、舞台ではシェークスピア作品が上映されていることを考えると、実に400年以上もの間、人々に作品を愛されてきた方になります。
今回、ご紹介する『リア王』は、シェークスピアの四大悲劇(『ハムレット』『オセロー』『マクベス』『リア王』)の一つ。
シェークスピア作品のなかでも最も残酷な結末を迎える悲劇とも言われています。
『ロミオとジュリエット』『ハムレット』などの悲劇がよく知られていますが、『リア王』は、二十世紀後半には、シェークスピア作品の最高傑作と称された作品です。
それでは、『リア王』の世界へ入っていきましょう!
『リア王』
――人間の飽くなき欲望、許しと回心を描いた悲劇の傑作
ウィリアム・シェークスピア(1546~1616)
【書き出し】
ケント:王はコーンウォール公よりオールバニ公をご寵愛だと思っていたが。
グロスター:みんなそう思っていたのだが、こうして王国をご分割されるとなると、いずれを重んじておられるかわからなくなった。
【名言】
※第4回は、リア王をはじめとするシェークスピア作品についてご紹介します!
【解説②】
シェークスピアの時代
シェークスピアはエリザベス1世の治世(1558~1603)からジェームズ1世の治世(1603~1625)にかけて活躍したと言われています。
女王エリザベス1世の時代はイングランドの繫栄期と言われており、文学や音楽、建築などのイギリス・ルネッサンス期の文化が花開きました。
シェークスピアの生涯については、日記などが遺っておらず、謎に包まれた部分が多いのですが、一般的には、1564年、イングランドのストラットフォード・アポン・エイヴォンという田舎町に生まれ、生後まもない四月二十六日に町の聖トリニティ教会で洗礼を受けたとされています。
1594年末、宮内大臣一座の劇団代表の一人としてシェークスピアの名が遺っており、エリザベス1世の宮廷で激を上演したことが分かっています。
ジェームズ1世の時代には、新国王が劇団の庇護者となり、「国王一座」と改称されるほど、シェークスピアの劇団は熱狂的な人気を博しました。
シェークスピア作品で描かれていること①人生と運命
シェークスピア作品には、「人生と運命」を描いた作品が多数存在します。
『ロミオとジュリエット』では、敵同士の家系に生まれた悲運により、悲劇が訪れます。
『マクベス』では、魔女に予言された「運命」にとらわれ、権力をわがものにするも没落していく主人公の憐れな運命が描かれます。
それぞれの人間に運命がある。
運命に抵抗しようとして、逃れられない悲劇。
運命に翻弄される人間の姿を通して、私たちが、大きな流れの中のちっぽけな存在にすぎない、ということを感じさせたかったのかもしれません。
シェークスピア作品で描かれていること②人生と恋愛
シェークスピアで最も有名なのは、やはり『ロミオとジュリエット』。
恋愛の古典的名作として誰もが知る存在だと思います。
『ロミオとジュリエット』では、敵対し合うイタリアの名家、モンタギュー家とキャピュレット家に生まれ合わせたロミオとジュリエットが恋に落ちます。
大人の事情では、絶対に結ばれることのない二人。
そんな二人が惹かれ合い、一途な愛を貫こうとした結果、悲劇が起きます。
恋愛は障害が多ければ多いほど燃え上がるといいますが、まさに障害しかない二人の情熱的な恋でした。
悲しい最後ですが、若く純粋な2人の死をもって、絶対に修復不可能と思われるほどいがみ合っていた両家の関係が、奇跡的に修復されます。
ある意味、愛が奇跡を起こしたのかもしれません。
シェークスピア作品で描かれていること③人生と悲劇
シェークスピア作品といえば、「四大悲劇」が有名ですが、どの作品においても、人間関係のもつれによる悲劇が描かれている点が特徴です。
特に、登場人物を奈落の底に突き落とすようなアンハッピーエンドが多く、読者・聴衆の心を揺さぶります。
・悲劇の原因①嫉妬
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