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キャリアパスポートを基に対話しよう

小学4年生の子どもがキャリアパスポートを持って帰ってきました。

キャリアパスポートは中央教育審議会答申ではこのように記されています。

”小・中・高等学校を見通した、かつ、学校の教育活動全体を通じたキャリア教育の充実を図るため、キャリア教育の中核となる特別活動について、その役割を一層明確にする106観点から、小・中・高等学校を通じて、学級活動・ホームルーム活動に一人一人のキャリア形成と実現に関する内容を位置付けるとともに、「キャリア・パスポート(仮称)107」の活用を図る”
”小学校から高等学校までの特別活動をはじめとしたキャリア教育に関わる活動について、学びの過程を記述し振り返ることができるポートフォリオとしての機能を持つ教材”

中央教育審議会答申 平成28年12月21日

教育委員会によってはHPに様式も掲載されていますね。
他県のものを見たら、年度の始めに目標を設定して、学期ごとの振り返りなどを行い、1年の最後に1年を振り返るような形式になっています。

ポートフォリオとして、学年ごとの積み上げが確認できますので、子どもの成長を見ることができるので、本人も親も振り返りに活用できます。「なにをできるようになりたいか」「なにをがんばりたいか」「学校や地域でどのようなことをしたいか」など個人と環境の観点でわかりやすく書けるように工夫されています。

昨年までは何気なく見ていましたが、キャリアコンサルタントの資格を持ちましたので(?)しっかりと向き合ってみました(去年まではどうだったんだ、と思わず突っ込みたくなりますが・・・)

1年の最後の振り返りで「家族からのことば」があります。これは、子どもと対話しなければ、書けないと思いましてね。パスポートを基にして親子で話そうと思いました。子どもはテレビに夢中で、全然気がなかったのですが、なんとか会話しようと、書いてあることを詳しいことや、そのときの気持ちを聞いてみました。すると、何気に学期の途中に書かれていたことで1年の終わりには書いていないこととかがありまして、それをオープンクエスチョンで聞いてみると、そのときに抱えていたモヤモヤなどがあることがわかりました。また、目標に書いてあって、実際にできるようになっていたけど、できたことに書かれていないこともありました。本人の中でも気づいていないこともありそうです。また書かれている言葉が少し合わない表現で、今はその「つもり」で書いていても、数年後には意味がわからなくなる言葉になっていることもあり、それに気づくことにもなりました。

スーパーのキャリア発達は自己概念を実現する過程であるとし、児童生徒は5つのライフステージにおける「成長期」に該当します。自己概念の構築は、自分が形成してきたという主観的な自己と他者からの客観的なフィードバックに基づき形成される自己の両者で構築されていきます。

自己の振り返りを言語化するとともに、客観的なフィードバックで自己概念を構築するにあたり、キャリアパスポートを「書く」ことで言語化した後のフィードバックは、「書く」で返す前に、「対話」「カウンセリング」が必要ではないかと感じました。このままメッセージのやりとりの文通のような方法では、本人の自己理解を深めることができません。今回の我が家のように対話することで見えてくることはすごくあると思います(なんせ1年分もありますし)
学校では、普段から担任の先生がされているかもしれません。ただ、30人の児童生徒と一人ひとりと面談する時間はそこまで取れないかもですね。家庭ではどうでしょうか?普段から学校であったことなど話している家庭も多いと思いますが、ここに書かれていることをテーマに話したことはあまりないではないでしょうか。

学校でも家庭でもキャリアパスポートを基にした「対話」がされることで自己理解が深まり、自己概念が構築されていくとあらためて思います。ぜひ、キャリアパスポートを家庭に持ち帰る際には、親向けには、これを基に対話してコメントを記入することを促していただけるといいなと思います。

少し話はずれますが、名古屋ではPTA活動で親学アクションというものがあります。家庭教育の一環として親子で一緒にする取組ですが、今年、自分のところでは「アサーション」を取り入れた親子の対話週間を実施しました。実は結構反響がありまして、アンケートでも3分の1の世帯が回答していただきました。例えば、親学を活用して「キャリアパスポートを基に対話しよう」という取組してもいいのではと思いついてしまいました。

対話を経て、コメントをしっかりと書きました。目の前で読んだ娘は、読み終わった後、嬉しそうな顔をしてくれました。うん、少しは良い時間と機会になったかな。

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