次世代のキャリア相談?にのってみた
先日、お客様のところで給与計算をしていたら、次世代社員の一人がやってきて「ちょっとキャリアのことで相談したい」と言ってきました。
なんで私に?まさか転職?と思いつつ話を聴いてみることにしました。
どっちでもいい・・・
別に転職を考えているわけではありませんでした(笑)
相談に来た彼は器用なタイプで、専門性にこだわる社員が多い中、将来の管理職として期待され、部門異動をいくつか経て経験を積んでいくということは聞いていました。しかし異動先で社内的な事情があり、そのままその部門で仕事を続けています。
彼の話の内容は、社長からこの先どうしたいか?と聞かれたが、彼としては前のところに戻れと言うなら戻るし、今のところも大変だけどやりがいもあるから、このままでも良い。正直、どっちでもいいというのが本音だけど、どっちでもいいなんて言ったらマズイかなという相談でした。
「どっちでもいい」というのは投げやりではなく、彼の本音なのだろうと思いました。
会社側は当初の予定を反故にしている状態なので、彼の希望を聞いてみたのだと思います。
管理職の役目として必要なこと
ちょっと話は逸れますが、管理職の役目として大事なことは、部門の目標をただ部下に命令すれば良いのではなく、部下がどんなキャリアを目指しているのか理解しながら、その目標と部門の目標をきちんとつなげることだとお話しています。
部下が個人としてやりたいことと、部門(組織)としてやるべきことをつなげて、部下の個人目標とすることが自立的に動いていける社員を育てることになります。
と、書きましたが、若い人たちは意外と自分がどんなキャリアを積んでいきたいか明確になっているわけではないのだと思いました。
う~ん、それだと管理職はどうしたら良いのでしょうか。
内的キャリアと外的キャリア
先ほどの彼の話に戻しますが、どっちでもいいのは素直な気持ちなんだと思ったので違う聞き方をしました。
私:どこの部門でやるとか管理職になるならないとか考えていないなら、それはそれでいいけど、どんなふうに仕事できていたらあなた幸せなの?どんなことやりたいの?
と聞いて、彼の先輩の話や私自身のキャリアを考えた時の事例を話してみました。
すると「それならあるかも・・・」と言って教えてくれました。
そして「そういう仕事をやるためにはどの部門がいいとか、管理職になった方が実現できるのであれば目指せばいいんですね」と言っていました。
これは内的キャリアと外的キャリアの違いです。
恐らくですが、彼は社長から言われたことは外的キャリアとして捉えたのだと思います。
しかし内的キャリアを言語化していなかった(考えてなかった)ので、今一つピンとこなかったのだと思います。
キャリアのことを考えていなかったわけではなかったようです。
キャリアを考える機会が必要
このことがきっかけで、あらためて次世代にもキャリアを考える機会は必要だと痛感しました。(シニアにはやったことあるんですが・・・)
キャリアを考える時、経験の振返り(棚卸し)をしてキャリアビジョンを考えます。Will・Can(自己理解)とMust(仕事理解)が有名ですね。
Will:自分はどうなりたいか。将来どうありたいのか
Can:できること。スキル・経験
Must:やらなければならないこと
この3つの重なる部分で仕事ができたら、会社も個人もWin-Winの関係になれるだろうなと思います。
管理職は部門の目標と、ここをいかにつなげられるかが勝負ですね。
自分の会社員時代のことを思い出してみると、会社のことは好きだったのですが、自分に求められていることがCanとMustの重なり部分(周りから求められること)が大きくなりすぎていたのかもしれません。
自分のなりたい姿とのバランスが取れていなかったと思います。
これからの若い人たちは自分のキャリアビジョンをしっかり考え、自分にとって幸せな働き方をしてほしいです。