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【ビジネスパーソン必見】松下幸之助の名言

どうも、メンタルが病んだり挫折したりしたときは偉人の名言を読んで元気をもらうサカシタです。

今回はそんなときのために、誰もが知っているパナソニックの創業者である松下幸之助氏の名言を紹介していきます。

今回の教養は、下記の書籍を参考に執筆しています。

松下 幸之助『道を開く』(PHP研究所、1968)

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著者の松下幸之助氏はパナソニックを創業し、一代で育て上げた「経営の神様」と呼ばれるいわずと知れた著名人です。

彼は数々の偉業を成し遂げていますが、1つ挙げるとするならば、5年間で売上を4倍にする「5カ年計画」を、1年前倒しの4年で達成したという偉業が有名です。

ここでは、そんな松下幸之助氏の生き方や人生哲学を学べる名言を紹介していきます。

運命を切り開くために

他人の道に心をうばわれ、思案にくれて立ちすくんでいても、道は少しも開けない。道を開くためには、まず歩まねばならぬ。心を定め、懸命に歩まねばならぬ。

松下 幸之助『道を開く』(PHP研究所、1968)

SNSが普及した結果、現代では「成功者」と呼ばれる人が身近に感じられるようになりました。しかし、これによって成功者の生き方やキラキラした生活を羨む人が増えました。

ただ誰かの生き方や人生を羨んでいても、自分の生活はなにも変わりません。自分の人生を変えたいのであれば松下幸之助氏がいうように、自分でなにかを変えたり行動することが重要です。

さまざま

自分と他人とは、顔もちがえば気性もちがう。好みもちがう。それでよいのである。ちがうことをなげくよりも、そのちがうことのなかに無限の妙味を感じたい。
無限のゆたかさを感じたい。そして、人それぞれに力をつくし、人それぞれに助け合いたい。

松下 幸之助『道を開く』(PHP研究所、1968)

現代ほど自分と他人を比べやすくなった時代はありません。SNSで他人のキラキラした生活や充実したライフスタイルを見ては自分と比べて憂うつになる…。このようなことが日常になってしまいました。

しかし、松下幸之助氏が言うように、私たちは一人ひとりすべてが違います。そして、それでよいのではないでしょうか。

違うからこそ価値があり、バラエティに富んでいるからこそ豊かであると、そう考えることが重要です。

日々を新鮮な心で迎えるために

視野を広く

世の中は広い。その広い世の中を、狭い視野ですすめばいきづまる。
人生は長い。その長い人生を狭い視野で歩めば息が切れる。
視野を広く。どんなに広げても広すぎることはない。

松下 幸之助『道を開く』(PHP研究所、1968)

視野が狭いと考え方に制限が生まれます。

変化が激しい現代において、視野の狭さは大きなハンディキャップとなるでしょう。思い込みや固定観念によってチャンスを逃したり、変化に適応できなくなってしまいます。

視野を広くするには、新しいことにチャレンジしたり、興味がない分野について学んでみたり、または膨大な知識や情報を浴びることも有効です。

日に三転す

古人は「君子は日に三転す」と教えた。
一日に三度も考えが変わるということは、すなわちそれだけ新たなものを見いだし、生み出しているからこそで、これこそ君子なりというわけである。
日に一転もしないようではいけないということである。

松下 幸之助『道を開く』(PHP研究所、1968)

社長や経営者には、考え方や指示がコロコロと変わって部下を振り回す人が少なくありません。

このような場合、「言う事がすぐに変わる」というようなネガティブなイメージを与えるかもしれませんが、裏を返せばそれだけ深く速く何度も考えているからといえます。

多くの情報や価値観に触れていると、自分の持っている情報がすぐに古くなり、考え方がすぐに変わってしまうのです。したがって、私たちも1日に3度も考えが変わるほど情報を浴びたり、創造性を発揮することが重要です。

なぜ

日に新たであるためには、いつも”なぜ”と問わねばならぬ。
そしてその答を、自分でも考え、また他にも教えを求める。
素直で私心なく、熱心で一生懸命ならば”なぜ”と問うタネは随所にある。
繁栄は”なぜ”と問うところから生まれてくるのである。

松下 幸之助『道を開く』(PHP研究所、1968)

「人間は習慣の奴隷」といわれることがあるように、良くも悪くも私たちは習慣的に行動します。習慣化した行動は脳の大脳基底核という部分で処理を行うため、少ないエネルギーで実行できるのです。

一方で習慣化していない行動、例えば「毎日運動をする」というものであれば、前頭前野によって実行しなければなりません。前頭前野は意志力を必要とするため、実行する際に多くのエネルギーを使い、継続することが難しくなるのです。

したがって、運動や勉強など、望ましい行動は習慣化することが良いとされています。

ただし、習慣化にも落とし穴があります。それが「なぜ?」と考えなくなることです。「なぜ?」と考えずに習慣を続けると、目的と手段が逆転したり、効果が薄れてきたりする可能性があります。

くふうする生活

とにかく考えてみること、くふうしてみること、そしてやってみること。
失敗すればやりなおせばいい。やりなおしてダメなら、もう一度くふうし、もう一度やりなおせばいい。
失敗することを恐れるよりも、生活にくふうのないことを恐れた方がいい。

松下 幸之助『道を開く』(PHP研究所、1968)

日本では「失敗=悪い」「失敗してはいけない」という風潮があり、「日本は失敗が許されない分化だ」と感じている人は少なくありません。

挑戦しなければ失敗ないため、失敗をしないことは簡単です。しかしこのマインドでは失敗こそしませんが、成功することもありません。

そして、松下幸之助氏もこのようなマインドには喝をいれる上記のような言葉を残しています。失敗すればやりなおせばいいのです、やってみてダメなら工夫して再挑戦すればいいのです。

「失敗を恐れるより、工夫しないことを恐れるべき」という言葉は、私も常に意識しています。

ともによりよく生きるために

サービスする心

与え与えられるのが、この世の理法である。すなわち、自分の持てるものを他に与えることによって、それにふさわしいものを他からうけるのである。これで世の中は成り立ったいる。

だから、多く受けたいと思えば多く与えればよいのであって、充分に与えもしないで、多く受けたいと思うのが、虫のいい考えというもので、こんな人ばかりだと、世の中は繁栄しない。

どんな人にでも、探しだしてくれば、その人だけに与えられている尊い天分というものがある。その天分で、世の中にサービスをすればよいのである。

松下 幸之助『道を開く』(PHP研究所、1968)

この言葉を見て真っ先に思い出したのは、ペンシルベニア大学の組織心理学者であるアダム・グラント氏の著書『GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代」です。

グラント氏は、人を下記の3タイプに分けています。

  • ギバー:人に惜しみなく与える人

  • テイカー:真っ先に自分の利益を優先させる人

  • マッチャー:損得のバランスを考える人

そして「どのタイプが最も成功するのか?」を調査した結果、成功のピラミッドの最下層と最上層のどちらもギバーだったことがわかりました。ギバーでもお人好し過ぎると搾取されてしまいますが、適度にマッチャーとして立ち回れるギバーが最も成功しているのです。

これは松下幸之助氏の言うところと一致しているのではないでしょうか。

みずから決断を下すときに

根気よく

どんなによいことでも、一挙に事が成るということはまずあり得ない。
また一挙に事を決するということを行えば、必ずどこかにムリが生じてくる。
すべての事は、一歩一歩成就するということが望ましいのである。

松下 幸之助『道を開く』(PHP研究所、1968)

私たちは、何かとすぐに結果を求めがちです。

ダイエットを頑張ろうと運動をはじめてみても、3日や1週間、はたまた1ヶ月程度では結果は表れません。体重計にのっても数字が下がることはなくモチベーションだけが下がっていく、そんな経験をした方は少なくないでしょう。

また、勉強や仕事で努力してもすぐに結果が出るわけではないため、続かずに諦めてしまうこともあります。

しかし、松下幸之助氏がいうように、どんなによいことでも一気に成功することはありえません。

1週間や1ヶ月で体重が激減したら、むしろそのほうが怖いでしょう。何か病気を疑うはずです。したがって、ダイエットでも仕事でもコツコツと一歩ずつ進んでいくことが重要です。

思い悩む

わからなければ、人に聞くことである。
己のカラにとじこもらないで、素直に謙虚に人の教えに耳を傾けることである。
それがどんな意見であっても、求める心が切ならば、そのなかから、おのずから得るものがあるはずである。

松下 幸之助『道を開く』(PHP研究所、1968)

一人の知恵

わからないことは聞くことである。知らないことはたずねることである。
たとえわかっていると思うことでも、もう一度、人にきいてみることである。
「見ること博ければ迷わず。聴くこと聡ければ惑わず」という古言がある。
相手がどんな人であろうと、こちらに謙虚な気持ちがあるならば、思わぬ知恵が与えられる。つまり一人の知恵が二人の知恵になるのである。

松下 幸之助『道を開く』(PHP研究所、1968)

「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」ということわざがあるように、わからなければ聞けばよいのです。しかし、大人になってから人にわからないことを聞くというのは、なかなか難しいかもしれません。

そんなときは、「誰に教えを請う」という行為を「最高のコミュニケーション術」として、別の角度から捉え直してみるのがよいでしょう。

人は誰かになにかを教えたり話すということが好きな生き物です。したがって、自分が知っていることについて誰かに聞かれると、つい嬉しくなって色々と教えたくなるものです。

あなたも自分が好きなことや詳しいことについて聞かれると、聞かれてもいないことについてもついつい教えてしまうことはありませんか? このように、詳しい人に聞くという行為は、その人との関係をよいものに変えてくれる最高のコミュニケーション方法なのです。

相手は自分が詳しいことを人に話せて嬉しい、自分も知りたいことが知れて嬉しい、まさにWin-Winの関係といえるでしょう。

困難にぶつかったときに

転んでも

「七転び八起き」ということわざがある。何度失敗してもこれに屈せずふるいたつ姿をいったものである。だが、七度転んでも八度目に起きればよい、などと呑気に考えるならば、これはいさいさか愚である。

一度転んで気がつかなければ、七度転んでも同じこと。一度で気のつく人間になりたい。そのためには「転んでもただ起きぬ」心がまえが大切。
失敗することを恐れるよりも、真剣でないことを恐れた方がいい。

松下 幸之助『道を開く』(PHP研究所、1968)

私はこの言葉に出会うまで「七転び八起き」の姿勢は素晴らしいものだと考えていました。しかし松下幸之助氏がいうように、一度失敗してもそこからなにも学ばなければ何度失敗しても同じです。

だからこそ、ただ単に「失敗してもまた挑戦すればいい」と考えるのではなく、失敗するたびに学んで次の挑戦に活かす姿勢が重要なのです。

そのためには、常に真剣である必要があります。真剣でなければ何度挑戦してもなにも学べないでしょう。

仕事をより向上させるために

自分の仕事

どんな仕事でも、それが世の中に必要なればこそ成り立つので、世の中の人々が求めているのでなければ、その仕事は成り立つものではない。

だから、自分の仕事は、自分がやっている自分の仕事だと思うのはとんでもないことで、ほんとうは世の中にやらせてもらっている世の中の仕事なのである。ここに仕事の意義がある。

大切なことは、世の中にやらせてもらっているこの仕事を、誠実に謙虚に、そして熱心にやることである。世の中の求めに、精いっぱいこえたえることである。

松下 幸之助『道を開く』(PHP研究所、1968)

近年、日本は先進国のなかでも生産性が低いことが指摘されており、生産性の向上が喫緊の課題となっています。そんななか、生産性と効率性の違いが明確になっていない企業も少なくありません。

効率性とは、時間や原材料などの資源を無駄なく使って成果物を作り出すことです。一方で生産性とは付加価値のことであるため、効率性が高くても生産性が低ければ意味がありません。

例えば、資源を無駄なく活用して短時間に大量の製品を製造できていれば「効率性が高い」といえますが、その製品がだれも欲しがらないゴミであれば「生産性が低い」ことになります。

効率的にゴミをつくっても生産性はあがりません。つまり、松下幸之助氏がいうように「世の中の人々が求めているのでなければ、その仕事は成り立つものではない」のです。

日本企業は技術や人材は優れているのですが、「技術があるからつくった」といったような商品やサービスが多く、消費者が本当に求めているかをみていないケースが少なくありません。

現在の日本企業の生産性が低い理由は、ここにあるのではないでしょうか?

働き方のくふう

人より一時間、よけいに働くことは尊い。努力である。勤勉である。
だが、今までよりも一時間少なく働いて、今まで以上の成果をあげることも、また尊い。そこに人間の働き方の進歩があるのではなかろうか。

それは創意がなくてはできない。くふうがなくてはできない。怠けろというのではない。楽をするくふうをしろというのである。楽々と働いて、なおすばらしい成果があげられる働き方を、おたがいにもっとくふうしたいというのである。

松下 幸之助『道を開く』(PHP研究所、1968)

日本では国を挙げて「働き方改革」が推し進めれていますが、その目的の1つが長時間労働の是正です。

日本企業の生産性の低さは、この長時間労働と密接にかかわっているとされています。従業員がダラダラと残業をするせいでメリハリのない働き方をしてしまい、効率性も生産性も下がってしまうのです。

このような現代こそ、松下幸之助氏のアドバイスが活きるのではないでしょうか。つまり、今までよりも1時間少なく働き、今まで以上の成果をあげるのです。

創意工夫をすることで、楽をしながらこれまで以上の成果をあげる働き方を追求しなければなりません。

自主独立の信念をもつために

後生大事

仕事が成功するかしないかは第二のこと。要は仕事に没入することである。一心不乱になることである。

そして後生大事にこの仕事に打ちこむことである。そこから、ものが生まれずして、いったい、どこから生まれよう。

おたがいに、力及ばぬことを嘆くより先に、まず、後生大事に仕事に取り組んでいるかどうかを反省したい。

松下 幸之助『道を開く』(PHP研究所、1968)

なにかに挑戦するまえや新たな仕事を始めるまえに、私たちはまず先に「これをしてうまくいくだろうか? 失敗するのではないか?」と結果を心配します。

しかし、何事もやってみなければわかりません。ましてや、行動しなければ成功はおろか失敗することもできません。

にもかかわらず、私たちは「どうせムリ」「失敗したらどうしよう」と先に結果を心配して躊躇します。そして、行動を起こしたとしてもその結果を心配しながらでは全力で取り組むことはできないでしょう。

そうではなく、結果がどうなるかはおいといて、まずは全力で取り組むことに集中することが重要です。全力で取り組めば失敗しても後悔することはありませんし、何より失敗したときにより深い学びが気づきが得られます。

しかし、中途半端な姿勢で取り組めば失敗したときに「ほらね、やっぱり失敗した」と、失敗を正当化して諦める理由にしてしまうでしょう。

学ぶ心

学ぶ心さえあれば、万物すべてこれわが師である。
どんなことからも、どんな人からも、謙虚に素直に学びたい。
すべてに学ぶ心があって、はじめて新しい知恵も生まれてくる。よき知恵も生まれてくる。

松下 幸之助『道を開く』(PHP研究所、1968)

学校を卒業してから勉強していないという方は少なくありません。多くの場合、自分の仕事に関係することだけを学び、それ以外のことについては深く学ぶことはありません。

しかし、本当にそれでよいのでしょうか?

現在は変化が激く、少し前の常識や知識が使い物にならないなんてことはよくあります。だからこそ、常に知識をアップデートしていくことが重要です。

また、自分の仕事に関係することだけ学ぶ場合もこれからはリスクが高まるでしょう。なぜなら、これからの時代はジャンルや業界をまたいだ深い知識を持っている人が活躍する時代だからです。

全く異なるジャンルの知識やスキルをかけ合わせることで、今までにない価値を生み出したり創造性を発揮したりすることができるでしょう。また、自分が全く知らないジャンルについて学ぶことで、これまでにない発想や着想を得やすくなり、創造性があがることも期待できます。

いま、一流のビジネスパーソンと呼ばれる人たちがアートについて学んでいるのも、このような理由があるためです。


生き方・人生哲学の教養」では、下記のような教養もよく見られています。


ビジネス・仕事術」では、下記のような教養もよく見られています。

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