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覚悟ほどコスパの悪いものはない

本日もご機嫌よく。

覚悟ほどコストパフォーマンスの悪いものはない
私はこう断言できる。
人は生涯のうちに幾度となく覚悟を決めるが、その大半は果たされることのない覚悟である。
みなさんは昨年に決心したことをどれだけ実行できただろうか?

よく「事を成したければ覚悟を決めろ」とある。
覚悟なき所に成功はないといった風だが、では一体「覚悟」とは何であるか?
今日はそれについて紐解いていく。
なおここでは「覚悟」と「決心」を同意義として扱う


覚悟は短期的に輝く

覚悟とは

覚悟は一時的に最高の努力を行えるカンフル剤であり、その効果は永続的ではない。
例えばランニングをするとして、普段は8kmほどが限界の人間が「今日は10km走る!」と意気込むことがある。
素晴らしいことだ。何事も挑戦が大事だと人は言う。
腹くくって挑戦してみれば、どんなに辛くとも10km走れることもあるだろう。
覚悟というのは根性に似たもので、今持つスキルや体力を底上げする効果を持つ。

しかし一方で、先に述べたように効果は永続的ではない
むしろそういったドーピングは得てして反動を受け、ガス欠状態に陥りやすい
今日は10km走れても、次回に同じような苦労をすることに耐えることが難しく、覚悟を持って無理に上限突破した場合
上がった上限に合わせて普段の努力もより多くしなければならない。

身にまとうもの

ブランド品を買ったことがあるだろうか?
私はないが、ああいった高価な…服やバッグなどを1点だけ着用してもチグハグなだけだ。
高価な品を1度買えば、他の衣服もまた高級品になる運命である。

同じように努力も、一度全力を出してしまえば、他でも全力を出さねばならなくなる。
そういった意味で言えば「普段から全力で努力すれば全てが高品質になる」といった言説は、やはり負荷を度外視している。
いや、そのような言説を囁く当人はたしかに全力で努力しているだろうが、当人はおそらく努力と捉えていないだろう。
我々の努力を呼吸とするならば、彼らの努力は深呼吸であると言える
その話はまたいずれ行う。

コスパの良い行動とは

話を戻すが、つまり覚悟は朝三暮四どころか朝三暮一ほどになりかねない行為である
もし明日消えるというのであれば構わないが、我々は明日に消えることはなく、何十年と生きながらえてしまう生物なのだ。
だから私は「覚悟(決断)はコスパが悪い」と捉えている。

では努力のために一体何が必要だろうか?
コスパの良い行動とは何か?
習慣である。
地道な習慣こそが我々を良質な努力へと導くのである。

習慣は準備時間を短縮し、意識の切り替えを素早く行い、より深い集中へと導く
覚悟の対局が習慣である。
結果が出るまでに時間がかかってしまうことが欠点だが、想像よりもより多くの収穫を得ることができる。

習慣についてもまたいずれ。
そして覚悟にはもう1つ、あまりに悪い影響がある。
それは常に脳裏に引っかかることである

覚悟は、疲れる。

「今日は仕事終わりに本を買う」と朝、決心したとする。
朝食を食べ再度確認し、通勤の時も思う。
勤務中も昼食中も、そして帰路に就く頃にはあまりに疲労困憊していて、遂には本を買うことができずに家に直帰。
こんなことはよくあることだ。
休日は遊ぶと言いながらSNSを眺めて寝て過ごすようなこともある。

覚悟は要するに、疲れるのだ。
習慣はその点、疲労が最小限で済む。
1ヶ月に1回3万円を散財するより、毎日1000円ずつ使える方が日々が充実する。
だから覚悟はコスパが悪い。

覚悟を捨てきれないなら

それでも覚悟をしたい皆様にオススメの方法がある。
覚悟を予定にしてしまうことだ。
土曜日の昼に散歩したいなら、「土曜日の13時に散歩する」というリマインダーを組むといい。
カレンダーに書くだけでもいい。
予定にすれば、習慣にもしやすい。

覚悟という重荷を下ろせば、軽やかに走り出すことができるのだ。

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ないあん
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