タラブと踊りの関係
オリエンタルダンス界で、タラブという言葉が一般的に使われるようになりました。
タラブという言葉の定義について、NY Cairo Festival主催Mohamed ShahinとHanna Hannaの説明をご紹介します。
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タラブとは踊りのことではありません。
踊りのスタイルをさす言葉でもありません。
タラブという言葉は、音楽から受ける影響に関係する言葉です。
オリエンタルダンス界の新しい流行として、タラブ・ベリーダンス、タラブ・ワークショップ、タラブ・パフォーマンスという言葉を見かけるようになりました。
新しいジャンルを確立したかのようにタラブという言葉が使われていますが、これらの使い方は間違いです。
タラブとは、音楽により引き起こされた恍惚の瞬間に到達した状態を差す言葉です。
その状態は、歓びや悲しみ、様々な強い感情を表現する音楽から引き起こされます。
ここでいう音楽とは、楽器のみ、歌のみ、楽器と歌の両方で構成されるもの、全ての音楽を含みます。
聞き手や、踊り手が聞き手として受け取る感情や、音楽を聞くという経験を通して感じる恍惚感をタラブと呼びます。
タラブという言葉を踊りの動きや踊りのスタイルを表現する為に使用することは間違いです。
あなたがある音楽で踊っている時に、その音楽を聞くことでタラブを感じる状態に導かれます。
その音楽があなたの感情に影響を与えます。
そして、あなたの感情が貴女の踊りに働きかけます。
あくまでも音楽を聞くことで引き起こされる心の状態のことをタラブと呼びます。
従って、タラブと共に踊る、タラブを感じながら踊る(dancing on Tarab)が正しい表現の仕方です。
なぜ、多くのダンサーがタラブソングで踊ることを好むのでしょうか。
ウム・クルスームの曲からこの流れが始まり、いくつかのアブディル・ハリム、ワルダの曲も含みます。
これらの複雑で難しい音楽で踊ることで、テクニークや踊りの能力を表現するためです。
タラブソングで踊るということは、ダンサーは歌詞にのる感情、幾度となく旋律が繰り返され強調されることで引き起こされる感覚、旋律の深み、様々な楽器の違い、リズムから受ける力強さを描くように踊るのです。
英語での原文はこちら→https://www.facebook.com/notes/1984443438353700/
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☆☆☆ウキペディアより
1964年 スヘイラ ザキがウム・クルスームの曲で踊った一番最初のダンサーです。
その曲はエンタ オムリでした。☆☆☆
また、日本でタラブ・シャービーという言葉が使われているのを見かけたので、モハメド・シャヒーンに聞いてみた所、この使い方は間違いだそうです。
タラブはある特定の音楽から得られる感情であり、シャービーの音楽がいくら感情に訴えかけるものであっても、タラブを引き起こす音楽とは言えないからです。
また、マクスームのリズムが使われているから、サイーディのリズムが使われているからとマクスーム・シャービーやサイーディ・シャービーという呼ぶという記述も見かけましたが、これも間違いとのこと。
シャービーは音楽のジャンルであり、リズムが何であれシャービーです。シャービーに何かを付けることはありません。
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Happy dancing :)
Nahoko Sugiyama