口の利き方愚痴の聞き方
{2021.05.20の記事}
最近、ある友人から愚痴+相談の電話を受けました。
私はよく愚痴を聞く役に回ってしまいやすいです。
まぁ、その友人には、私もよく愚痴を聞いて頂いていたので、お互い様というか、
「聞いてくれてありがとう!」
と言い合える関係です。
だから、話し終わったらスッキリして寝る、という比較的良い愚痴の吐き出し方が出来ているのかな?
と思っています。
とはいえ、愚痴は言わないに超したことが無いというか[全ては自分次第]ということがわかってしまった以上、私は愚痴を言う必要が無くなったというか、愚痴を言う理由が無くなったような状態なのですが。
さておき、その友人の悩みというのは職場における人間関係のトラブルでした。
初め、友人の話を聞いていると、友人はかなり怒り、不快感、何とも言えないモヤモヤに蝕まれていました。
そしてよくよく聞いてみると、
「それ、ハラスメントじゃん。」
ということが発覚。
「自分が責められた形になってたけど、私悪く無いのか!」
という部分に関してはスッキリできたようで、その後全てを話し終えると
「気持ち良く眠れそう、ありがとう!」
と落ち着きを取り戻せたようでした。
人に相談するときにも、相談を聞くときにも気を付けると良いこと。
それは、
●状況を整理して考えること
●感情を正しく捉えること
この2点だと私は考えます。
状況を整理するとは
・話し手と登場人物の関係性
・それぞれの″立場・それに伴う、可能な行動の範囲″
・社会的な背景の考慮
などを見極めることです。
感情を正しく捉えるとは
・怒りなのか悲しみなのか、など″どんな気持ちによってモヤモヤを引き起こしてしている″のかという点を見極めること
・どういう状況になれば、どのような感情が得られるのかという点を見極めること
などです。
まぁ、これらが自分1人で出来るようになれば相談する必要はほぼほぼ無くなりますね。
感情に任せて、時系列も現状も感情もぐちゃぐちゃに話す行為が、愚痴だと私は思っています。
過去に色々な人の話を聞いていて、悩んでいる本人が"何に対して悩んでいるのかわからずに"話しているというケースも少なくありませんでした。
そういう場合は、いくら的確なアドバイスだけを与えたとしても、話し手は納得しないのです。
そして、【延々と無駄に話を聞かされる時間】が発生してしまうのです。
こういう場合は、スルーや無視、フェードアウトしてしまうに限ります。
しかし、こういった相手の話を聞きながら[相手の考えを整理してあげる]と、[アドバイスだけを与える]よりもすんなりと納得して、ご機嫌でスパッと話を止めてくれる場合も多いです。
人間って面白いですよねw
愚痴をよく言う人は[起きた事象]に対しても腹が立っているのでしょうが
『自分が何に対してイライラするのか分からないからイライラしている。』という人が多いです。
なので、話を上手くまとめて話すことももちろんできませんし、延々と人の時間を奪うだけで、何も解決しない負の連鎖が始まります。
また、自分が話しながら、[話す]という行為によって自分で考えをまとめられるようなタイプもいます。
こういうタイプは
「聞いてくれてありがとう。」
という形で終わることが多いので、自分に余裕があるのならば、話を聞いてあげる行為に価値はあるな、と私の場合は思います。
いずれにせよ、
愚痴を言うタイプは
自分の考えがまとまらない
という現象が起きていて、しかも
自分の考えがまとまらないという現状を分かっていない
ことが大半である
このことを分かっておくだけでも、愚痴を聞かされやすいタイプの人は救われるのではないかな、と思ったのでこの話を書きました。
冒頭での私の友人のように、他者からの言動が攻撃に感じたとき、
「私が悪いのかな?」
と不安になってしまう人も多いと思います。
しかし、この
『私が悪いの?』という不安感は自分の中でスルーされがちな心理だとも思います。
このことを心に留めておくことで、愚痴を聞いている際に
『この人は自分が悪いのか不安なのかな?』という目で相手を観ることもできます。
そうすることで(犯人探しでは無いのですが)事件の発端の核を探そう、と思えませんか?
そんな風に考えながら話を聞いてみると、推理ゲーム感覚で、愚痴を聞くのが辛くなくなるという面もあります。
『また愚痴?聞きたくないよぉ…。』とゲッソリしているのに、聞かざるを得なくなってしまっているあなたへ。
私の考え方がヒントになって、少しでも心が楽になると良いなぁ、と思います。
そして、
『本当は愚痴なんか言いたくないのに…。』と、つい愚痴を言ってしまって、後から自己嫌悪に陥ってしまうあなたへ。
そんなあなたの心が軽くなるヒントになれば良いなぁ、とも思います。
愚痴を言うことが悪いのではありません。
愚痴を言うという行為の裏にある[本当の気持ちに気付かないこと]が悪いことなのです。
どうか、自分の心の声に耳を傾けられる人が1人でも増えますように。
お祈り申し上げます。