心配してんのは誰やねん
{2023.01.11の記事}
親子関係にも
恋愛関係にも
応用できる話を書きます。
私は【過干渉な親】に非常に苦しめられてきました。
エンパス体質な上に繊細な私、
自分の気持ちを極端に押し付ける両親
相性最悪です。
私自身が犯罪者として育たなかったことが奇跡だと我ながら思う程に、精神が歪んだ家族の元で育ちました。
なので、ほぼほぼ[私の両親に対しての文句のような内容]になるかもしれませんが、色んな人の
過干渉な親や、
重い恋人との
関係性を少しでも改善するヒント
になるかもしれないので、書いておこうと思います。
「あなたが心配だから…。」
過干渉な親や、重たい恋人の常套句ですね。
私が世界で一番嫌いな言葉かもしれません。
「あなたが心配だから、あなたのためを思って…。」
なんて風に言われがちですが、私は声を大にして言いたい。
「心配してんのは、誰やねん!」
と。
「誰が心配してるん?」
「心配してる人間の名前は?」
「どこのどなたが心配してますんや?」
と。
[心配してる]のは、それを言っている親や恋人本人なんですよね。
にも拘わらず、
『あなたが私を心配にさせてるのだから、責任取ってよね!!!』と、気持ちの拠り所を押し付けてくるから、言われた側はたまったもんじゃないんですよね。
くど~い書き方をします!
過干渉な母、渉子
息子の太郎
太郎の恋人、愛子
がいたとしましょう。
太郎の帰りが遅いことに、渉子は落ち着けずにいます。
渉子は、心配のあまり太郎に電話をかけますが、太郎は電話にも出ません。
渉子はますます不安になり、太郎の職場にまで電話をかけます。
すると、太郎の職場ではちょっとしたトラブルが生じており、太郎をはじめとした多くの社員が慌ただしくしているということが分かりました。
それを知っても、渉子は続けます。
「それで、何時に帰って来れるの?」
「そんなの分からないし、とにかく邪魔しないでくれ!」
と、太郎はイライラして電話を切ってしまいました……。
フィクションですが、こういう母親って現実世界にも居るから怖いなって、私は思います。
この話の中で、[心配している]のは渉子ですよね。
[心配で落ち着けない]のも渉子なんです。
[心配を抑えられない、落ち着けない]のは、渉子の問題であって、太郎は一切関係無いのです。
ところが渉子は[渉子自身が心配している]のに、[渉子自身が落ち着けない]のに、その原因を太郎に擦り付けているんです。
『[太郎が帰って来ないせい]で、自分が心配になっている、落ち着けないんだ…。』と。
この状態って、あるあるじゃないですか?
私は思い出すだけで胃が痛くなる位、経験してきました…orz
[心配で落ち着けないのは渉子でしかない]のに、心配で落ち着けない原因が『太郎にある』として擦り付ける。
結果的に、太郎の職場の人や、太郎本人の仕事の手を止めさせてまで、[自分の心の問題]を他者に押し付けているんです。
私個人的に、
『こんな迷惑な話無いて…。』って、フィクションであってもゲッソリした気分になっちゃう話なんですけど、この
[心配している当事者は渉子である]っていう感覚が理解できない人、結構居るんですよね…。
「親が子供を心配するのは当たり前だ!」「親が子供を心配して、何が悪い!」
みたいに、論点を摩り替えちゃう人結構多くて、頭痛が痛いです、私。
何度も繰り返しますが、
[心配しているのは渉子]
なんですよ。
【渉子の心の問題】は、[渉子が解決しなければいけない問題]であって、[渉子の心の問題の解決を太郎に求める]のはお門違いなんです。
【渉子の心の問題】を【太郎】に擦り付けるから、太郎は迷惑に感じて怒るのです。
【太郎に関係無い問題】を擦り付けられた上に、[太郎が今対処しなければならない仕事]の邪魔までされるのだから、電話は切られてしまっても文句は言えないと思いますが……。
さてさて、太郎さんの恋人、愛子さんはモテる太郎さんが『他の人に心移りしてしまわないか』気が気ではありません。
「毎晩、一言だけでも電話して欲しい!」
と太郎さんに要求しています。
ある日、仕事で疲れていた太郎さんは、愛子さんへの電話をせずに眠ってしまいました。
いつもなら電話がある筈なのに電話がかかってこなくて愛子さんはイライラしています。
愛子さんはとうとう自分から電話をかけてみますが、太郎さんは、電話に出ません。
ますますイライラした愛子さんは、太郎さんに鬼電を繰り返します。
何度もかけた後、諦めて眠ろうとしますが、イライラが収まらず、太郎さんに対して怒りの長文メールを送るのでした…。
これもフィクションですが、私もかつて愛子さんと似たような心境になったことがあるので、こっちの話も胸が痛い話です。
[モテる太郎さんが心移りしてしまわないか]『気が気でない』のは、【愛子】さんですよね。
その、[愛子さんの心を落ち着かせる目的で]毎晩の電話を【太郎】さんに求めています。
つまり、この愛子さんもまた[自分の心の問題の解消]を【太郎】さんに求めている訳です。
お門違い案件です。
更に、太郎さんからの電話が無いことで、
『いつもなら電話がくるのに、今日はこない…。』
という不安や、
『私との約束を破られた、裏切られた。』
という悲しみ
『多分、私への電話を忘れて寝ちゃったんだ、酷い…。』
など様々な感情を拗らせてイライラしているのです。
そして、そのイライラの原因を
『太郎さんが電話をくれないせいだ!』と、思い込んでいるのです。
そして、
「あなたが私をイライラさせてるのだから、責任取ってよね!」
と、いう思いを長文メールにぶつけているのです。
この、[イライラしている]のも、【愛子】さんなんですよ…。
しかも、
●本当は不安
●本当は悲しい
●本当は寂しい
という感情を拗らせてイライラしているだけなのです。
[感情を拗らせている]のも【愛子】さんなんですよね。
自分の不安、イライラの原因を太郎さんに押し付けて八つ当たりしていますが、本来、不安に感じているのもイライラしているのも、愛子さんなので、[愛子さんが、心の問題を自分で解決しなければいけない]のに太郎さんに責任転嫁しているんです。
太郎さん、母親も恋人も重くて大変そうじゃないですか?
ただ、残念なことに、現実世界でも結構あるあるなんですよ。
重い親の元で育った人は、
重い恋人と付き合いがち…
とか、
重い親の元で育つと、
抵抗する気力を奪われてるから、
恋人からの無茶振りであっても
"何となく"言うこと聞いちゃう…
とか
私は、こういう〖悪しき文化〗を無くしたいです!
≪自分の感情をコントロールするのは、自分≫
だということ
≪自分の心の問題を解決するのは、自分≫
だということ
≪自分の心の問題は、他者に擦り付けてはいけない≫
ということ
を、理解している人がもっともっと増えないとダメだと思うんです!
途中で、私自身も愛子さんと似たような心境になったことがある…と書きましたが、かつて私は
≪自分の機嫌は自分が取らなければいけない≫
ということを知りもしなかったし、
『自分の機嫌が悪い時は周りが全部悪いからだ!』って思ってたこともあったんですよ。
だから、恋人に八つ当たりみたいなことをしたこともあるんです。
が、色々学んできた上で、明らかに
≪自分の機嫌は自分が取るしかない≫
方が当然だと思うようになったし、
[こんな至極当たり前なことを分かってない大人がめちゃくちゃ多い]ということが残念で仕方ありません。
確かに、
『自分の機嫌は自分が取る!』と、決めた瞬間から[自動的に感情をコントロールできるようになるものではなかった]のは、私にも分かります。
ついついイライラが出てくることも、不安で落ち着かなくなって、どうしたら良いか分からなくなることも何度もありました。
その度に
『落ち着け落ち着け…。』って、自分をなだめる訓練を何度も何度も繰り返して、自分の機嫌をコントロールする…
というように、[一朝一夕で自分の機嫌をコントロールできる]ようには私はなれませんでした。
だから、
『自分で自分の機嫌をコントロールするなんて、できません!』と、感じる気持ちも分からなくはないんですよね。
それでも、
『自分で変わろう!』としなければ何事もできるようにはなりません。
自分の機嫌程度のコントロールもできない癖に、他人ばかりをコントロールしようとするのは、もう止めませんか?
正直、[自分の不安を他人に押し付けるような人間]には、ここまで書いた内容を理解できない人が多いのが現実かと思います。
自分の不安や、イライラなどを他人にぶつけ散らかしている期間が長かった人程、[他人に八つ当たりする]のが無意識レベルで癖になってしまっているので、他人の
「八つ当たりするの、止めてください!」
という信号が届かないレベルにまでなってる人がとても多いんです。
でも、私がこの話を書くことで、
『あ、自分は親や恋人の機嫌、押し付けられてたわ!』
『親や恋人の感情の尻拭いさせられてたわ…!』
と、気付ける人なら増やせるかもしれないって思います。
要するに太郎君ポジションの人が
『そうか、親の心配する気持ちをなだめるのは自分の役目ではないのか!』
『そうか、恋人の機嫌を取るのは自分のやるべきことではないのか!』
と気付けるきっかけになれれば、過干渉で苦しまされていたところから抜け出す手助けができるかな、って、思う訳です。
私個人の経験上、
『親を心配させる私が悪いの…?』と悩んだ時期もありました。
でも、
[心配性、不安症の親が心配しないで済むような行動しか取れない]という状態だと、私は何もできないし、私が何をしてても
「親を心配させないで!」
と訴えてくる親のエゴが延々と増え続けるだけなんですよね。
かと言って、私が親の心配を止めさせるのは不可能…
八方塞がり過ぎて、頭がおかしくなりますよね。
今の私なら堂々と
「私じゃなくて、自分の感情をコントロールできないあなたがたがおかしい!」
って断言も説教もできるので、
「親を心配させる自分を、責める必要なんてありませんよ!」
って、色んな人に向けて断言できるんです。
重たい親の被害者側の心の支えになれるんじゃないかと思います。
私の場合、
『そうだ、自分の機嫌は自分で取らないといけないんだ!』って気付いた辺りから
少しずつ
少しずつ
『親は私にエゴを押し付けてきてたんだ…。』って段階を経て気付いてきたので、
『自分が悪い訳じゃない。』って言いきれるようになるまで、時間を要しました。
時間は少々かかりましたが、今では[親のエゴを背負う]ようなしんどいことは一切やらなくて済む状態まで自分の心を強く持てるようになっています。
そして逆に
『親を説教してやろうか!』位の気力も持ってます。
(私の親の場合理解できないと思うので、説教するとか、エネルギーかけてあげようとは思いませんが。)
だから、過干渉の親の元で苦しんでいる人がいるなら、
「その苦しいところからは抜け出せるようになりますよ!」
「希望はありますよ!」
って言いきれます◎
「私を心配させないで…。」
「あなたのためを思って…。」
「あなたが困ってると思ったから…。」
などなど、[あたかも善意かのように装って自分のエゴを全力で押し付けてくる親]というのは、[本気でそれが善意だと思い込んでしまっている]ので自分が悪いことをしていると気付けない人が多いです。
いくら太郎君ポジション側が
「それはエゴだよ。」
「エゴを押し付けるのは止めてね。」
と伝えても通じないことがほとんどだと思います。
もしかすると、太郎君ポジション側の人がどんなに
『自分は親の心配を請け負う必要なんて無いんだ!』って自分の中で言い聞かせ続けても、それを上回るペースでエゴを押し付け続けてくるかもしれません。
過干渉は、本人が本気で
『自分が変わらないと…!』って気付かないと治りません。
だから、太郎君ポジション側の人は
『自分は悪くなかったんだ!』と気付いたとしても、『過干渉な人がいつか変わってくれるかも…?』という期待は持たない方が良いかもしれません。
[過干渉発言を止めさせる方法がある]訳ではなく、
[過干渉発言をスルー出来る精神力を身に付けることが大事]というスタンスでいるのが良いでしょう◎
[過干渉発言をスルーできる自分]になれるだけで、かなり精神的に楽になれます。
私は、侍が存在しない時代に生まれているので、実際のところがどうだったのかは分かりませんが、【武士道の精神】がしっかり日本に残っていれば[自分の心の問題を他人に押し付ける]なんて情けない性根の人間がこんなにも増えなかったんじゃないかと思うところもあります。
武士道とまでは言わなくても[精神力を向上させる]もしくは[精神力を保つ]などの教えがかつては存在してたんじゃないかと思うんですけど、どこに消えてしまったんでしょうかね?
[攻撃的であること]と[精神力が強いこと]は異なります。
≪攻撃性ではなく、精神力の強い人間を目指す≫
という感覚は、自分や他者の心を守るという視点においては大事な感覚だと私は思うんですけど…
なぜそういう教育が無いのか、不思議なんですよね。
何にしても、親や恋人からの
『過干渉が辛い…。』と感じてしまう人は、
「自分は自分の心の手綱を握れていますか?」
という確認のサインかもしれません。
あるいは
「過干渉を気にしないメンタルへと、切り替わりましょうね。」
というサインかもしれません。
『どうしたら、過干渉を止めてくれるのだろう…?』という考え方ではなく、
『過干渉が気にならなくなるメンタルになろう!』と考えた方が心が楽になるには近道です。
良かったら、参考にしてみてくださいね☆
必要な方へ届きますように。