マイクロノベル集 310「誰か俺を守ってくれ」
No.1696
奇妙だと思わないか? 俺たちが毎日使っている漢字変換アプリは、なんの目的で作られたんだ。「そりゃあ文章を書くためだろ」ところが調べてみたら違った。元々はオヤジ用だったんだ。そう、ダジャレを作る科学技術だったんだよ! 「な、難駄っ手ー!?」
No.1697
聞きなさい、春さん。五月も始まったばかりだと言うのにこの暑さはなんですか。熱中症患者まで出る始末。「ふええ。そんなこと言われても」黙らっしゃい。私は夏として自身の著作権を主張し、使用料を請求します。「鬼! 悪魔!! 桜を持っていかないで~」
No.1698
『ご自由にお書き下さい』お店のアンケートに落書きされた悪魔がネットで大人気に。ぼくの喫茶店は発祥の地として大賑わいだ。「店長、言った方がいいんじゃないですか。自分が描いたって。グッズの売上もでかいです」うちでも販売してるからいいじゃない。
No.1699
吾輩は歌う機械である。名前はまだない。せっかくだから売れ線の可愛らしい名前をつけて。「流行はすぐ変化するぞ」あなたがそう言ってから十年以上が経つのに、いまだに一番人気は緑色のあいつじゃん。「時代は絶対に流れるから」可愛い名前つけろ~!!
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