マイクロノベル集 350「ルールとかマナー、もしかしたら敬意」
マイクロノベルNo.1901
おじいちゃんから誕生日プレゼントが届くはずなのに。朝から待っているのに! まだ来ない!! すべての道はローマに通ず。ぼくは大通りに向かって歩く。するとそこには立ち往生した宅配便が! 「にゃーん」道路の白線を猫が塞いでたのか。はい、どいてね。
マイクロノベルNo.1902
それじゃあ、その人が家に入ってくるなり、みっちゃんの部屋を片付けて、すぐに出て行った。そう言うのね? 困ったわねえ。多分その人、お母さんが子どもの頃にも来たことがあるわ。なのにお礼もしてないの。お菓子を分けたあげたの? みっちゃん、えらい。
マイクロノベルNo.1903
世にも珍しい、どれだけ水を注いでも尽きることがないやかんだよ。これ一つで川でも海でも作れる。不思議だねえ。この商売を三十年続けている私も、こうして喋ったあとは、このやかんで喉を潤すのだ。ふう、うまい! えっ、クチ飲みした? それがなにか?