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嫌いな人ほど自分と似ている


前回の記事の続き↓

(注)前回以上にハードな話です。
苦手な方は読まない方がいいかもしれません。


前回、自分の父のことを書いて、つくづく思ったのは…

ホント自分とそっくり!
ということである。
昔から思っていたことだが、どうしても対立する部分が譲れなくてね…
でも本質的な部分は、目を背けたくなるほど似ている。
火沢もね、痛い話だけど自分のこと「救世主」だと思ってるの(苦笑)。
多分メサイアコンプレックスの類だと思うけど。
メサイアコンプレックスというのは自己肯定感の低さから他人を救うことで自分の価値を肯定しようとする心の動きだ。
他人が救いの手を跳ね除けたりすると優しさが攻撃性となって現れてしまうらしい。

それそれ!

いや、火沢は攻撃的にはなりませんよ(苦笑)。
でも…
自分の意図から離れて相手が幸せになったら、ちょっと淋しいというか、悔しいというか…
まあ、歪んでるよね(苦笑)。
でも自覚してるよ。
一応ね。
以前フォローしてる人で、生活が困窮してて極限状態に達してる方がいて、つい励ましのコメント書いちゃったのね。
でも彼の記事読んでると、火沢が思ってるよりずっと自分の考えを持っていて整理もできている方だった。
火沢が出来ないような経験もしている人でむしろ羨ましいな、なんて思ったり。
ただ、あまりにも痛切に訴えるものだから、こちらも、どうした、どうしたと、引きずられてしまって…
最近の彼の記事では男とは付き合いたくないとか、精神レベルの低いコミュニティから脱したいという、はっきりした意思表示が見られたので、毎回付けていた「スキ」をつけるのをやめた。
俺なんかに付き纏われちゃ迷惑かな、と(苦笑)。
でも彼の気持ちも分かる。
もう「切り上げ時」だなって。
彼も自分の事、よく分かってるから。
自分を変えたいんだなって…
まあ、火沢自身も、そういうタイミングに来てるんだろうなとも感じた。

まあ、そういうわけでメサイアコンプレックス。

父が実際そうなのかはわからないけど案外ね悩みが似てるの。
心を開く事を人生の課題としている、とか。
彼は社会的に成功していて、まあ、女にもそれなりにモテるし若者からも尊敬されている。
でも息子から見ると、ちょっとメッキかな、と。
とにかく仕事一筋で、自分の欠点は仕事で成功すれば自信がつくんだと言って憚らない。
でも彼から社会的な表層を剥ぎ取ってしまったら何が残るのだろうか、とか。

かろうじて嗜んでいたであろう趣味は将棋や碁、ダンスと英会話。
ダンスは女が目当て(苦笑)。
そして、これらの趣味は今はやってないと思う。
「世直し」で忙しいからね。
火沢は実のところ父の事をあまり知らない。
自分の事をあまり語らないが、そもそも仕事しかない人なのかもしれない。
自分の欠点を、補うために死にものぐるいで働いた人。
小さい頃から家にいる人ではなかった。
一緒に食事をした記憶がない。
したいとも思わないが。

父に対する反発は、まあよくある親子の問題である。
ただ、男性ホルモンが多すぎるのか昭和気質というか兎に角、形を気にする人で、久しぶりに会うと、こちらの内面を気遣うより爪が伸びすぎているとか、もみ上げが長いとか、そんな上辺の事ばかり気になるらしく、こちらも辟易してしまう。
人とのコミュニケーションで悩んでいると相談するとアドラー心理学を持ち出して、要するに、そう思い込んでいるだけだと。
おまけに年齢給だったか、二十歳なら二十万、三十歳なら三十万稼がなければ駄目だとか。
こちらは、そんなこと言ってる場合じゃないのに…
とにかく上辺、体面の人で…
若い頃は不動産会社で働いていて、その後はバーを経営し、現在は友人の影響でダーツのディーラーをやっている。
実は火沢も十年以上前、ダーツの仕事を手伝っていた。

火沢の友人も一緒に働きたいと言ってくれたのに、ウチの親父は…

「顔が変だから断った」

は?

いやいや、接客業でもないのよ…裏方だし。ダーツ機器のメンテナンスや設置してるバーの集金なんすけど…
その友達は断られた理由も知らず…

「君のお父さんは良い人だね」

ほんっと、ごめん!って感じです。外面だけはいいんだ、ウチの親父は…

他にもにたようなエピソードが…
顔が赤いという理由だけで金を積んで従業員を辞めさせてしまったり。
勤務態度は真面目なのに…

他所のバーで働いてる女の子の顔が吹き出物で汚いとか。
店の売上のために女の子を雇わないとだめだと言って若い従業員から顰蹙を買うし。
店でお金がなくなったときも無実の従業員(別の人)を露骨に疑ったりもしていた。

お金でケジメをつけるのは父なりの誠意なのだろうが、他の従業員からは「拝金主義」だと避難される始末。

確かに「やり手」として若者から尊敬されてはいる。
一方、「いつか刺されるぜ」と陰口を言われるなど評価は極端に分かれる。
息子としては拝金主義とは思っていなくて、
ただ…人として何か欠けてるな、と言う感じで…
決して悪人ではないけど何かズレてるというか…
露骨に若い女性客に人前で小銭を渡したり…

まあ、火沢はそんなことはしないけど。
よ〜く似ているのね(苦笑)。
趣味は全然違うし、真逆の部分も沢山あるけど、なんか、こう…

社会のためと言って、独りよがりというか。
潔癖すぎる所とか。
自分は未熟な人間です、という手紙を寄越してきたり。
それでいて中身が全く変化しておらず、寧ろ悪化しているという…

そういうのひっくるめて、ホント親子だな…と。

でも本当に驚いたのよ。
スマホで調べたら街頭演説してるしさ…
なにこれ…
漫画かよって(苦笑)。
どう考えても現実離れしていて…

でも…
火沢も昔から、自分が街頭演説してる妄想ばっかしてたのね(苦笑)。

怖い怖い。

しかし、なまじ父は社会的に成功してしまっているから人生が上手くいってるように錯覚してしまっているんじゃないか…
結局、偏った思想を持っていても父のもとには協力者もいるから尚更ね。
共同執筆というやつ。
本人は前書きと後書きしか書かない。
いつも通り出版費用だけ払って自分の身は削らず。

確かにホロコーストやアンネの日記は捏造だという本を出版したって「悪くはない」わけで多様な価値観の範疇だと思う。

都議選に出馬したりコロナワクチンの政策に異を唱えて、国相手に裁判を起こしたって別に火沢としては、寧ろ半分くらいは誇らしい気持ちもある。

後遺症でなくなった方も少なからずいるからね。

でも、殺人罪っで訴えるって…
まあ、いいけどさ…

ただ、こちらが嫌だと言ってるのに本を送って来るからさ…
しかも母が入院中によ。
父は随分前に母と離婚していて別居している。
母が去年転倒して入院し、家が火沢一人になるやいなや、ひょっこりやってきて玄関先に留めてある火沢の自転車のカゴに例の本を置いていくのである。

手紙を添えて…
「お前が何を考えてるかわからない」 らしい。

いや、俺も貴方がわからない。

電話も何度かかかってきたらしいが留守電にしておいて放置。
入院中、半年の間何度もかかってきた。

意図としては母と息子を引き離したいということだとはわかっている。
引き離そうとしてくれている、とも言える。

これは別の話だが、実は火沢、母とも問題を抱えている。

ややこしい話だか、本当は父の力を借りたかった。
しかし、まあ、ウチの家族は皆、普通じゃないから(苦笑)。

母が退院して介護士の方やケアマネの人も出入りするようになり、火沢の生活環境も少し変わってしまった。

母も子供っぽい人で他人からすれば可愛らしく映るかもしれないが、なかなかに、曲者で(苦笑)。
この人も父と同様悪い人ではない。
悪くはないんだけど欠けてるのである。
依存心、思い込み、猜疑心が強く、年齢的に脳機能も少し衰えてきている。
しかし、それを本人に言うと怒ってしまう。
周りも息子の不安を他所に「大丈夫よ、お母様は普通ですよ」の一点張り。

退院して間もない頃、母が火沢を疑うのである。
「百万円盗んだでしょ」

は?

入院する前テーブルに置いてあったらしいがそんなものは最初からなかった。
絶対思い込みである。
何度も説明しても話が通じす、半年にも及ぶ入院の手続や面談、今後の方針の打ち合わせ等、それなりに労力を費やしてきたし、相談する人も皆無で一人で対応してきた。
それなのに退院早々それかよ、と。
怒りと絶望で発狂し、人生で一番号泣した。
命の相談に何度もかけるが、なかなかつながらず。
繋がっても「大変ですね」くらいで数十分話を聞いていただいただけ。
他の担当者からは自殺等、切迫詰まった人しかかけては駄目だとたしなめられた。

親戚とは遺産の問題で絶縁関係にあって叔父ともほとんど話したこともなかったが恐る恐る電話をしてみた。
すると…
叔父も母と同じく骨折で入院していたらしく、その上母以上に脳機能が低下していて甥ですと名乗っても「誰だ?」の繰り返しで…
奥さんが出てくれたのだが、流石に兄妹…
認知機能が衰えてることを頑なに否定するところまでそっくり(苦笑)。
向こうも余裕がないみたいで、その日は電話を切った。 

その後なのである。
初期に火沢のフォローをしてくださった方には読まれてしまったかもしれないがnoteで「人を救うもの」と題して記事を発表したのは。
キャラクターを商用利用するのも程々にすべきだという内容で、そこで留めておけばいいものを、三島由紀夫の文化防衛論を援用して、要するに自分が作ったキャラクターを「お守り」として精神的支柱に出来ないかと訴えた。
三島のいう天皇イコール「絶対者」というのは戦前の日本がそうであったように、天皇をインパーソナルな現人神とすることで人心の救済を図るというもの。
三島の場合は殉教という快楽に結びついてしまったことが問題ではあったが…

つまりそんな幼稚な理論にすがるしか火沢には救いがなかったのだ。
(人間は当てにならんと)
書いた直後に何度か書き直したが、しどろもどろで…
本当に情けなくて恥ずかしくて死にたくなるけど…
これが本当の今の俺か、と。

その後、別件で母と揉めて父に連絡せざるを得なくなった。
十年以上聞いていない、久しぶりの父の声だったが非常に生気がないというか冷たい感じがした。
確かに母の入院中、火沢は父の電話や来訪を拒絶していたから怒るのは無理もない。
しかし、母が二度の大手術を終え、歩行困難に陥っているのだ。
家族が団結して再生するのでは、と淡い期待もあった。
しかし、父の言葉で俺はキレた。
「離婚したのだから、昔言った妻の面倒一生見るは無効。」
「息子なのだから母を介護するのは当たり前。」
母が難しい性格で父としても離婚せざるを得なかったのは息子が一番理解している。
だから家に戻りたくないというのもわかる。
しかし…
自分じゃないか…
そんな母を、選んだのは…
それを全て俺に押し付けて、自分は救世主気取りで世直しか?
この半年俺がどんな思いで生きていたか…
怒りと失望が一気にこみ上げ俺は叫んだ。

「クソ野郎!」

数ヶ月前のことである。

単なる愚痴になってしまい申し訳ありません。

現在は母との関係も落ち着いてきている。(基本、仲は良いんです)
脳機能も、退院直後はかなり低下していたが
最近は大分マシにはなった。
後は自分自身と向き合い、残りの人生を
少しマシな物にしたいと思っている。
普通の人生ではなくなってしまったが、案外清々しい気持ちになることもある。

人と比べても仕方ないと心の底から思えるし、自分にとって代えがたい経験なのかも、とも思えるようになった。
noteでは改めて自己紹介を近日しようと思っている。








































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