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文武両道を掲げる名大準硬式野球部——七大戦での2連覇を目指す

硬式と軟式のあいだに位置する競技として、大学生や社会人を中心に普及した「準硬式野球」。大学カテゴリーのみ全国大会が開催されるなど、大学スポーツとして独自に発展してきました。
名大に硬式野球部、軟式野球部があるなか、“準硬式”を選んだ学生がいます。昨年の七大戦で優勝し、2連覇を目指す名大準硬式野球部の活動を紹介します。

軟式と硬式の中間? 準硬式野球とは

準硬式野球の最大の特徴は「ボール」。コルクの芯を糸で巻きつけたコア部は硬式球と同じですが、カバーはゴム製で軟式球のような見た目です。打った感覚は硬式球に近いものの、打球が飛びづらく、球速も硬式に比べて3~5キロほど落ちるとされています。
金属バットを使用できるのも準硬式の特徴のひとつ(※木製バットも使用可)。ただし、今年の春から高校野球で低反発の金属バットが本格導入されたことに伴い、準硬式も低反発バットを採用することになりました。
主将の池沼 英(すぐる)さん(セカンド・経済学部3年)によると、低反発バットの導入以来、今まではヒットになっていたような当たりがヒットになりづらくなり、1点を争う投手戦が増えたとのこと。「正直、硬式野球ほど技術レベルが高くないのも事実。ただ、思わぬエラーが出たりして劇的な試合展開になりやすいのが面白い」と魅力を語ります。

硬式球に比べて重さが少し軽いので、肩を壊しにくいのも特徴のひとつ

文武両道を掲げ、学業や就職活動、アルバイトとの両立も可能

練習日は週3日。学業を優先していることもあり、練習参加は強制ではなく部員に任せています。12月~1月のオフシーズンはテスト期間と重なるため完全オフにするなど、勉強やアルバイトとの両立、ほかのサークルと兼任しやすいのも特徴です。4年生は学業や就職活動などで忙しくなることもあり、3年生で秋のリーグ戦が終えたら引退。名大の中でも珍しい“4年生が所属しない”部活となります。
池沼さんは「良い意味で“ゆるい”雰囲気だと思います(笑)。僕自身、色々やりたい派なので、準硬式以外にもスキューバダイビングのサークルに入っていて、アルバイトもしています」と、野球以外に挑戦したいことがある方にもオススメします。
 
監督やコーチなどの指導者はおらず、主将の池沼さんがメンバー選考や試合中のサインを出すなど、プレイングマネージャーを務めます。昨年秋に主将になってからは他の部員の見本になれるよう、個人成績にもこだわるようになった池沼さんは、そのプレッシャーからか今年は20打席連続無安打などスランプも経験。「自分で打順を下げなきゃいけないのはつらかったです」と話します。ほかにも、メンバー選考の際に「積極的に練習に参加してくれるメンバーを試合で使いたいと思いつつ、勝負ごとなので実力で選ばざるを得ない部分も。いつもメンバー選考には悩まされています」と、チームマネジメントの難しさを実感しています。

浜松北高校の野球部でも主将を務めていた池沼さん。高校時代の先輩に誘われ入部しました

七大戦2連覇を目指し、打撃力強化に励む

昨年の七大戦では九州大学、大阪大学、東北大学を撃破し、優勝を果たした名大チーム。「去年は打線が強いチームでしたが、ひとつ上の先輩たちが引退してスケールダウンした感もあります。今年は先輩たちの抜けた穴を埋めるべく打撃力強化に励んでいます」と、重点的にバッティング練習に取り組んでいます。
注目選手は名大の“二刀流”、松永 丞生(じょうい)さん(ピッチャー/ショート・工学部3年)。昨年までは不動のショートとして活躍していましたが、新チームになってからは肩の強さを生かしてピッチャーも兼任。球速が出にくいと言われる準硬式球でも140キロ近いストレートを投げるなど、チームの中心的存在です。松永さんは「攻守でチームを引っ張り、チームの2連覇に貢献したい」と意気込んでいます。

走攻守、三拍子そろった松永さん(左)。ピッチャーとバッターの二刀流でチームを牽引します

1部昇格を目標に戦う、東海地区のリーグ戦

準硬式野球部が主戦場とするのは、春と秋に開催される東海地区のリーグ戦。現在2部リーグに所属していますが、今年の春リーグでは最下位に。3部との入れ替え戦に何とか勝利し降格を免れましたが、苦しい試合が続きました。「春リーグは授業期間中に開催されたこともあり、ベストメンバーがそろわないこともありました。9月からの秋リーグは夏休み期間なので、万全の体制で臨めます。期待してください」と、2部での優勝そして1部昇格を目指し、日々練習に励んでいます。

昨年は春・秋ともに2部リーグのベストナインに選出された池沼さん。
今年の秋リーグもベストナイン入りを目指しています
昨年の七大戦での集合写真

名古屋大学 準硬式野球部「七大戦」試合日程
8月8日(木)~11日(日)
【大会会場】瀬戸市民球場(8・9日)、山の上野球場(10・11日)

名古屋大学 準硬式野球部
部員数/45人
活動場所/山の上野球場
活動日/月、木、土
 
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