東海エリアにおけるディープテック・ベンチャーを考える——カンファレンス開催
名古屋大学が事務局を務める起業家育成プロジェクトTongaliが主催する「東海スタートアップカンファレンス」が2月7日に開催されました。
今回のカンファレンスでは、研究開発型のディープテック・スタートアップが成功するカギや、その成果を社会に還元する仕組みのあり方について共有しました。
トークセッションに登場した株式会社ユーザベースの千葉信明SaaS事業 上級執行役員は、自身が国内最大級のスタートアップ情報プラットフォーム「INITIAL」のマーケティングやマネジメントに携わってきた経験を踏まえ、ディープテック・スタートアップの現状と課題を指摘。「成功には時間と資金が必要。地域全体でサポートし、じっくり成長させていくことが求められる」と、長い目で支援することの重要性を強調しました。
Tongaliの創設時からプロジェクトに携わっている名大の河野廉教授からは「起業にはリスクもあるが、自分たちで研究開発したものが社会を大きく変える可能性がある。そこにやりがいや面白さがある」と、若手起業家たちにエールを送りました。
名大の杉山総長は「“スタートアップ5か年計画”が制定されるなど、日本国内でスタートアップの機運が高まっている。大学としてもこの機会を逃さずに支援していきたい」と述べました。
後半のセッションでは、スタートアップを立ち上げた起業家らが登壇。心臓リハビリ治療アプリを研究開発する株式会社CaTeの寺嶋一裕代表取締役は、スタートアップの多くが東京に集中するなか、この地域で起業する意味について「東京は治験を必要とするスタートアップが多く、被験者を集めるのに苦労することもある。医療系の会社からすると名古屋は治験がしやすくメリットが大きい」と情報共有しました。
Tongali ホームページ
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