春は来る。興味関心数珠つなぎ。
「ふゆきたりなば はるとおからじ〜〜〜」
毎朝みているNHK「0655」は、今朝この掛け声で始まった。
冬来りなば春遠からじ
聞いたことはあるけど、どういう意味だっけ?と調べてみた。
《英国の詩人、シェリーの詩「西風の賦」の一節から》
つらい時期を耐え抜けば、幸せな時期は必ず来るというたとえ。長い冬を耐えて春を待つ気持ちの表現としても用いられる。(出典:goo辞書)
私はこの言葉を聞いて、なんだか胸がすーっとした。
もうすぐ春だ。春は来るんだ。
きっと冬の頭にこの言葉を耳にしても同じようには思わないと思う。
寒い。もう動けない。動きたくない。
と思うくらいの寒さを経験してこそ、春が来る喜びを感じられるんだろう。
そしてこの言葉使いがまた気持ち良い。声に出して何度も読みたくなる。
ふゆきたりなば はるとおからじ
冬が来たのならば、春はそう遠くないだろう
そういうことだよね? はぁ〜国語の巧み。
もともとは英国の詩人、シェリーの詩ということだけど原文はどうだったんだろう。
ググってみたら、旭川工業高等専門学校教授 十河克彰さんのコラムページに行き着いた。
“If Winter comes, can Spring be far behind?” は,言わずと知れた Shelley の詩の一行です。
ほほぉ。そういう原文だったのね。と早合点してページを閉じようかと思ったけど、それから続くコラムがおもしろかった。
まず十河先生は原文と詩のタイトルとから考察し、Winter, Spring を人に見立てていると仮定して、こう訳した。
「(私もあなたも知っている,あの)春さんは,(あの)冬さんの後ろにいるのだから,冬さんが来たとしたら,春さんが冬さんの後方,遥か彼方にいるなんてことは,ありえません。そうでしょうが。」
物語を感じる訳で私は好きだ。この解釈で詩の全文を読んでみたいなぁと思った。
十河先生のコラムの締めには、さらに先生の老師による翻訳も載っていた。
興味関心はつぎつぎに連なっていくものなんですねぇ。おもしろい。
最後に再び載せておこう。声にだして、ご一緒に!
「ふゆきたりなば はるとおからじ〜〜〜」