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名古屋クラシック音楽堂のロゴを現代彫刻家の涼平さんにアート作品に仕上げていただきました!「表現力を売る、という実験。」がかなり新鮮だった話

こんばんは。名古屋クラシック音楽堂(@nagoyaclassicca)です。今日は名古屋クラシック音楽堂のロゴをアート作品に変換する実験の模様をお届けしたいと思います。

名古屋クラシック音楽堂のロゴに込めた想い

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マスタードイエローにダークブラウンで金シャチをメインに表現している名古屋クラシック音楽堂のロゴマーク。

名古屋には「尾張名古屋は城でもつ」という言葉があります。

これは江戸時代の伊勢国で唄われ全国に広まった民謡「伊勢音頭」の中の冒頭の一節「伊勢は津でもつ、津は伊勢でもつ 尾張名古屋は城でもつ」からとった言葉です。

ここで言う城とはもちろん名古屋城のこと。そして1612年に竣工した名古屋城天守閣には、金シャチに200kg以上の金が使われ、尾張藩の名古屋城下の繁栄の象徴として据え付けられました。

その後、尾張藩の財政悪化や盗難、太平洋戦争での空襲などで何度も作り替えられ、1959年に再建された際には88kgの金を使ったとされています。

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名古屋クラシック音楽堂は、ウェブサイトを開設する際にこの金シャチをメインイメージにすることにしました。

これは、名古屋の繁栄の象徴である金シャチに、名古屋の若手演奏家が活躍する未来をイメージし重ね合わせたものです。

現代彫刻家の涼平さんにアート作品の制作をお願いした経緯

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さて、この名古屋クラシック音楽堂のメインイメージとした金シャチのロゴマークをなぜ、立体作品として現代彫刻家の涼平さん@Artist_Ryohey)に制作を依頼したのか。

現代彫刻家 涼平さんは、現在愛知県立芸術大学彫刻科の学部4年生。

キャッチコピーに「人生を懸けて、自分と自分に関わる全ての人を幸せにして、アートで世界を獲る」という壮大な目標を立てる若手彫刻家です。

以前、クラシック音楽系のポッドキャストを探している際に、愛知県立芸術大学作曲科の作曲家の戸次海晴さん@kaiseiXenakis)が配信している「ベッキーの部屋」という番組を見つけました。

その中で、それぞれの分野の作り手が、お互いの作品を、お互いの持つ表現力と感性を使って、即興で表現し、作り上げていくシリーズ「音楽×美術」というコラボ企画が始まるのを知り、そこに美術サイドで主宰者をされていた涼平さんの存在を知りました。

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このプロジェクトに興味をもったので、主宰者のお二人にプロジェクトについてお聞きしたインタビュー記事をウェブサイトの方でも取り上げました。

愛知県立芸術大学の学生を中心とした【音楽×美術】プロジェクトから音楽と美術のかけ合わせの可能性が見える!|名古屋クラシック音楽堂

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このインタビューを機に、涼平さんの作品を拝見するようになり、涼平さんがnoteで書かれていた「表現力を売る、という実験。」という新たなチャレンジに強い興味を持ちました。

このプロジェクトのコンセプトは「アート作品を定額でオーダーメイドで注文して、自分の想いをプレゼントできる」という画期的なもの。

そして「若手作家が生業として「お金」を稼げるシステムを確立する」という芸大生、音大生が大学を卒業した直後に立ちはだかる障壁「アートでは食えない」問題へのソリューションを提供しようとしています。

名古屋クラシック音楽堂のコンセプトの根底の一つでもある「若手演奏家の活動がもっと世間にPRしたい」という想いに重なるものを感じてとてもシンパシーを感じました。

そして同じく涼平さんのnote記事「初、肖像画・依頼。(感想編)」を読んで、LINEのアイコン用の制作依頼を受けたということを読んで、「表現力を売る、という実験。」も含めてこの人に作品制作を頼んでみたいと思いました。

そう思い立って、涼平さんにコンタクトをとって「名古屋クラシック音楽堂のSNSアイコンをアート作品として制作していただきたい」という依頼をして快諾していただきました。

ロゴマークがアート作品として出来上がるまでの工程

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そして、アート作品のオーダーメイドの実際のやり取りが始まりました。今回涼平さんとのやりとりは、すべてTwitterのDMで完結しました。出来上がりまでの工程を振り返ってみます。

①ヒアリング
最初に涼平さんの方から、名古屋クラシック音楽堂の活動コンセプトや想い、伝えたい人などについてのヒアリングがありました。

これに対して、ブランディングの整理も兼ねてnoteに自己紹介記事を書いてイメージを伝えました。

②作品ラフ案の提示
ヒアリングの結果、涼平さんから5パターンの作品ラフ案が送られてきました。この中から自分のイメージに近いもの、希望の形に近いものを選びます。 ⇒ 僕は④を選びました。

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③作品サンプル案の提示
前回のラフ案「キャンバスにシャチ以外の文字を描き、シャチは立体として造形する」を選んでから、さらに作品イメージを固めたサンプル案の提示がありました。

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現代彫刻家 涼平さんに聞いた今回の作品作り

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普通だと作家さんに直接お話を伺う機会はあまりない事ですが、制作していただいた涼平さんに今回の作品制作について聞いてみました。

僕:今回の制作では、どんなことに気を付けて作品作りをしたんですか?

アイコン用なのであまり複雑な表現は避けようとか、頂いた自己紹介をキーワードで分解していってインスピレーションの軸にしていき、最終的には理屈抜きに心動かされるかどうかを一番気を使いました。

また「若手演奏家を支援したい」という温かさや、頼もしさを演出したいとか、マーケティングの経験を元にしている「きちっと感」を出せたらいいなと思いました。

僕:普段の大学の課題や、自主制作の作品作りと何か違いはありましたか?

自分の表現力を見れる、面白い実験でした。授業の課題に対する制作と違って、頂いたテーマを元に制作はするものの、依頼者の方と交流しながら共作しているような感覚がありました。

また普段の作品作りは、いかに自分がいいと思えるかが重要ですが、今回のような依頼を元にした制作は、ご依頼いただいた方の視点を意識に入れるというのが一番の違いでした。

「表現力を売る、という実験。」を買う側として体験した結果感じたこと。

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普段私たちは、アート作品を買うという体験をする場面って滅多にないですよね。そもそもアートを買うってどんだけブルジョアなの!みたいな感覚すらあります。

例えば、画廊やギャラリーで現代芸術家の作品を見たことがある方はわかると思いますが、アート作品が一般消費者感覚では考えられないほど価格が高いですから…。

しかも、オーダーメイドで自分のためだけにアート作品を制作してもらう体験って、普通に生活していたら更に体験できないものだと思います。

まだ「表現力を売る、という実験。」自体はサービス開始されてはいないですが、涼平さんに今回のアート作品に値段をつけてもらい、お金を払って買いました。

「表現力を買う、という体験。」は自分が大切にしている想いが、自分とは別の人のフィルターを通して現実世界に現出される錬金術の現場を見ているような感覚でした。

そして実際に出来上がった作品は、家宝にしたいレベルのクオリティですごく嬉しかったですね。

さいごに

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今日は「名古屋クラシック音楽堂のロゴを現代彫刻家の涼平さんにアート作品に仕上げていただいた」という話についてご紹介しました。

次回は、今回制作を依頼した現代彫刻家 涼平さんに彫刻家を目指すようになったきっかけや、今回の実際の制作過程や「表現力を売る、という実験。」の方向性などについてお聞きしたインタビュー記事をお届けしようと思います。お楽しみに♪

現代彫刻家 涼平さんの作品にご興味のあるかたは、instagramで作品が一覧できますのでぜひご覧下さい。

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