2024年6月 本の感想など
各作品のネタバレを含みます、ご注意ください。
感想
※敬称略
7日(金)
金色のガッシュ!! 完全版2 - 雷句誠
あの伝説の呪文「ジケルド」が大活躍する巻です。
ティオは割と初期から仲間だった気がするのですが、意外と登場遅かったんですね。
それはそうと、主人公清麿が前巻に比べてより中学生っぽくなっている印象を受けます。まあそれでも彼自身の高知能のせいか大人びて見えるのですが……高校2年生と言われたほうがしっくりくる感じがします。
まあ何はともあれ、清麿の中学生っぽい部分が少しだけ見られて安心の第2巻、続きが楽しみです。
8(土)~9(日)
土日はずっと同じシリーズを読んでいたのでまとめて。また、感想としてまとめる前に読み進めていったのでメモ書き程度になります。
金色のガッシュ!! 完全版3 - 雷句誠
城を占拠し、人々を拉致しては働かせる2人、バルトロとステング。
彼らとの戦いから3巻は始まります。
父親が主人公清麿の成長を実感するシーンや、ガッシュの記憶が一部戻り、以降の最大呪文となるバオウ・ザケルガの発現、そしてウマゴンとの出会いなどイベントが今巻も盛り沢山です。
しかしこの巻で初登場の魔物ロップスとパートナーアポロですが、とてつもなく強力ですね。アンサー・トーカーと似たような能力を用い、清麿たちをまたたく間に追い込んでしまいます。彼もまた最強パートナーの一角と言っていいのではないでしょうか。
4巻
ダニーとの出会い、そして相変わらず戦闘に巻き込まれる日々。
それはそうと魔界に車ってあるんでしょうか。ダニーがさも当然かのように車運転してるけど……
あとはパピプリオとかの初登場回があります。まさかあそこまで彼が生き残るとは意外でした。
5巻
この時点で残り40人ってえげつない減り方してる……
しかもその残りに現時点での知り合い結構いるし
そしてずっと言ってるけど清麿の筋力おかしい……魔物に投げられたガッシュを受け止めてそのまま別方向(斜め上方)へ放り投げるとか
そして魔物を怯ませるだけの気合いが……コイツ本当に人間なんですかね?
というか魔物の戦いって失明したり脳出血起こしたり四肢吹っ飛んだりしてもおかしくないレベルの呪文飛び交ってるのに(初級術のザケルでさえ学校の屋上を吹っ飛ばすくらいの威力がある)現時点で主人公たち致命傷とか後遺症残るケガ負ってないの全体的に丈夫すぎませんかね……
6巻
ラシルドは登場してしばらくすると相対的にかなり脆い盾となってしまっていたけど、それでも初級術3つ同時に跳ね返せるあたり強くなってはいるんだなと。
そしてビクトリームの1000年前のパートナーが驚きの人物で……! モヒカン・エースはその子孫だったりするんでしょうかねぇ。
それにしてもチャーグル・イミスドンってチャージ3つでもギガノ級*2前後の威力があるっぽいので、フルチャージの威力はどうなるのか恐ろしい。
7巻
ウマゴンはやっぱりシンプルな強化系の術だけあって身体能力がエグい。あれだけの距離を跳躍できるとは……
それはそれとして、吊り橋とかでもないのになぜ一箇所壊したらほかも壊れるんだろう……?
そしてセウシルに拳でヒビ入れられる玄宗いつ見てもヤバい。
10日(月)
金色のガッシュ!! 完全版8 - 雷句誠
相変わらずブラゴ/シェリーペアはとんでもなく強いですね……
人間を犠牲にしないよう気をつけつつ大量の魔物をさばくわ、あれだけ呪文連発して息切れもしてないわ。
特定のイベント限定で操作できるお助けキャラみたいな風格を感じます。
それにしても「王を決める戦い」のパートナーに選ばれた人間は、何かしらに特別秀でている必要があったりするのでしょうか? 小悪党がちょこちょこ混じってこそいますが、全体的にパートナーたちがかなり優秀。フォルゴレの耐久力は異常ですし、清麿も少ないヒントで「石になる呪いはもう解けている」という答えにたどり着いています。まあメタ的な話をするなら、キャラクターたちがどこかしら優れていて魅力的じゃないと読者が読まないため、登場人物が一般人離れした能力を獲得するのでしょうが。
13日(木)
金色のガッシュ!! 完全版9 - 雷句誠
千年前の魔物たちとの戦いから、日常に戻ったと思いきや……? の第9巻。
遠山先生やモンモン先生はアレでクビにならないんですかね……?
明確な意味があるとかではなく、ただ愉快犯的にテスト範囲を教えないとか保護者とか教育委員会から滅茶苦茶怒られそうなものですが(既に教頭先生からは怒られたっぽい)。まあ授業の内容をちゃんと理解できているか試す目的だけならテスト範囲の指定なんていらないのかもしれませんが……でもテストに向けて指定された範囲を復習する層もいるのでやっぱり範囲は指定しといたほうがいいような。あまり教育理論には詳しくないので断言はできませんが。
というか、どこにでもいるもんなんですね、変な先生。
そしてピヨ麿清麿たちの前に突然現れた新たな敵、コーラルQ。ガッシュ/清麿コンビのことを調べ、十分に対策してきた彼らですが、ぶっちゃけ対策しなくともかなりの強敵だったように思います。「ラ・ロボガルグ」はザケルガを容易に跳ね返すし「ビーザム・ロボルガ」は半分に分離した弾がラシルドを砕くし。まあ事前に調べておいたおかげかジケルドを無効化できてたりしますし、事前準備を欠かさないその勝利への執念が彼らを強くしたりとか色々あるのでしょう。でもなんというか、この魔物とコンビは唐突にエピソードが挿入された感あったり呪文名がこれまでとやや毛色が違ったり異質感がありますね……もちろん、クリアとか101番目の魔物とかほどではないですが。
そしてファウード、テッド、アース、カルディオの出現。
当たり前ですがこの時期に生き残っている魔物はみんな強いですね。特にアースは2人がかりでも痛み分けという結果に終わるくらいの強さ。
カルディオとウマゴンの邂逅はウマゴンの成長を促し、ファウード編前に必須のイベントだったと言えます。新術の「ディオエムル・シュドルク」は炎で攻撃したり幻影を見せたりと汎用性もかなり高い術ですしね。これまで近接攻撃しか持たなかったウマゴンの戦いに幅が広がったのは大きいと思います。
レインというガッシュの魔界時代の友と再会するイベントも。ポテンシャル的には後に出るアシュロンと同じくらいありそうなんですよね彼……
15(土)~16(日)
金色のガッシュ!! 完全版10 - 雷句誠
10巻は前巻からの続き、ロデュウとの戦いから始まります。
ロデュウはレインをファウード解放のための「力」としてスカウトしたかったようですが、まあレインが協力しようはずもありません。カイルに例の「呪い」がかけられていたら違う結果になった可能はありますが……
どうあれ、レインの協力を取り付けたかった理由が分かるほどの凄まじい力。素手でギガノ級の術(しかも魔物自体もかなり強い)に対抗するわ岩を簡単に砕くわ。
それ故に、術を使ったらもっと強いのは火を見るよりも明らかでした。カイルも知らない呪文をいきなり使いこなすし、まともに戦っていたら王候補の一角だったのではないでしょうか。
彼らが次の戦いで力になってくれていたら、もっと楽になったのかもしれませんが、まあカイルも本格的な戦いに身を投じるのは厳しかったでしょうし仕方ない。
そしてファウード編開幕。
ファウード編でのMVPクラスの活躍をする魔物、モモンがまず登場します。索敵や変わった術の特性もそうですし、彼が欠けた場合最悪世界が滅びていたでしょう。あと彼とのティオが新術を2つ発現させますが、うち一つは後に最大術となる呪文であり、モモンが与えた影響はとても大きいと思っています。まあ、それだけのことをやってのけるだけの力がある魔物なのに、これまでずっと戦いを回避してきたのはなんとも。というか戦ったことないのにあれだけの呪文を習得しているのすごいですよね。
モモンの索敵によってファウードがニュージーランドにいると分かり、移動する清麿たち。現地に到着して最初の戦いは、ベートーベンの第九に妙な歌詞をつけて歌う魔物、キースとのものです。バリーの自称ライバルにして、実際かなり強いのですが、ビジュアルとか言動から「第二のビクトリーム」という印象が拭えません。ふざけているように見えて強い、戦況分析能力が意外と高い、というのもビクトリームのコンパチキャラ感を強めています。
まあふざけた存在でも強さは本物。キャンチョメの新術「ディマ・ブルク」がなかったら全滅とは言わずとも半壊くらいはしてもおかしくなかった気がしますね。
そしてガッシュに降りかかる、「世界とリィエン、どちらを救うか」という命題。悩みに悩んだガッシュは「すべてを救う」という第三の選択を行います。ファウード編は全体的にガッシュの「王」になるための成長がより多く描写されていていいですね。
そしてファウード体内への侵入、短い登場期間ながら、読者に強いインパクトを残したファウード体内の存在、ウンコティンティンが現れます。そんな魅力に溢れているキャラとかでもないはずなのですが……もしかしたら印象に残っているのは自分だけなのかもしれませんが。フェルマーの最終定理をこの漫画から知ったのでインパクトが強かったのでしょうか。
11巻
ファウード起動の第11巻。
もう100万回くらい言われてるけどやっぱり清麿おかしいですね?
1時間で魔界の文字ほぼマスターするし、ほぼ知らないシステムに侵入してロック外して新しいロックかけて必要な複数機能を見つけて発動させるというのを3時間で行える……なんで? 転移装置を発動させて海溝に落とすのを思いつくあたり、地理にも相当明るいですし(ケルマディック海溝のだいたいの位置くらいは知っている人も多いでしょうが、正確な座標を把握できている人なんて海洋学者などの専門家や現地の漁師以外そんなに多くないはず)
そして清麿がファウードの転移装置をセットし、その後パートナーたちにかけられた呪いを解くためファウードの封印を壊します。それにしても、この封印って鍵の形をわざわざしているあたり、本来は鍵の形をした封印解除アイテム的なものが、リオウの持つものとは別に存在していたのでしょうか。本編ではディオガ級や近いレベルの術を叩き込んで力ずくで破壊してますが。
リオウとの戦い、自分の死を覚悟して「新たなパートナーと王になれ」と言う清麿。ガッシュも素質はあるにせよ清麿以外のパートナーできっとこの戦いは生き残れないでしょう。
そしてガッシュたちが一歩及ばず敗北したリオウを圧倒するゼオン。リオウには大して興味もない様子で、ロップス/アポロペアのほうがずっと高く評価されていそうです。
ゼオンがリオウを下し、ファウードの新しい主に。恭順を示すならば魔物たちにファウードの力を与えるといい「ゴデュファ」の呪文を唱えさせます。受け入れようとして失敗したパピプリオがもしちゃんと唱えられていたらどうなったのか気になるところです。
P.S. 月の石とファウードの回復液現実にもほしいなぁ……
12巻
12巻はウォンレイとウンコティンティンの戦いから始まります。
ふざけた相手ですが、その戦闘力はかなり高く、パートナーと魔物が壁で遮られている状況では相当の難敵です。ウォンレイの声を真似ることで撹乱するなど、搦手も使ってきて厄介。しかし深い絆で結ばれたウォンレイとリィエンは互いを信じ辛くも打ち勝ちます。
そしてウマゴン&リーヤVSファンゴ&ザルチムの戦いを見て、ウマゴンも強くなったなあという感想。ファウードの力を得たファンゴの術に対して正面から突っ込んで全員を守り抜くとか、相当な出力と練度がないとできないはずです。呪文の数的には少なめのウマゴンですが、ひとつひとつの使いこなし方はかなりのものだと思います、特にディオエムル・シュドルクの汎用性は異常。
テッドとチェリッシュの再開は、思いもしなかったかたちに。チェリッシュが敵としてテッドの前に立ちはだかることになってしまいます。しかしテッドはチェリッシュを見て過ごす中で得た強さを以て、彼女の心を救い出します。テッドは魔界に帰ることとなりますが、彼の果たした役割はとても大きなものでした。
ファウードが日本に近づくなか、その妨害役としてナゾナゾ博士が連れてきたのはテッドだけではありませんでした。なんと、あのブラゴとバリーがファウードを止めるため駆けつけてくれます。ブラゴは術で大穴を開けてファウードを転倒、バリーは外皮の薄い箇所からファウードの体内に突入します。しかしグスタフもよく魔物の高速回転飛行に耐えられるなって……
バリーVSキース戦はほぼバリーが圧倒し決着。全体の呪文のレベルやパートナーの心の力も上がってきて初級術は出番がなくなりそうな感もありましたが、高速戦闘の中だと発生の早い初級呪文が有効なことも多そうですね。心の力の消費も少ないし。というか、発言から推測するにグスタフはガッシュが王になると確信している……?
RIDDLE JOKER 式部茉優ルート - ゆずソフト
主人公・曉の先輩にして、学院から研究員としての立場を与えられた才女『式部茉優』とのエピソードを描いたルート。
橘花学院の有するより深い情報を探るため、式部茉優との接触を密にすることによって、2人の関係は深まっていきます。調査の過程であるアクシデントがありつつも、それを乗り越え2人は共にそれぞれの目的のために進んでいく、という感じのお話。
ヒロインが学院の研究者であることもあって、このルートは学院内部やアストラル能力(≒超能力)についてのエピソードが比較的多いかなという感じ。とはいってもそれらが主軸になるというよりも、あくまでメインは恋愛であり、それを描くための舞台背景として語られるくらいでしょうか。
お話としては面白かったです。これまでプレイした3ルートでは学院の表層についてしか語られなかったこともあり、いかにも何かありそうな橘花学院の裏事情を知ることができて大満足。ヒロインの茉優先輩も可愛らしく、主人公とヒロイン両名の掛け合いは見ているだけで楽しかったです。ただ七海ルートプレイ後に妹・七海の態度を見ていると若干心が痛みました。でも七海ルート後半にやる内容じゃないし……
あとは主人公の暁について。別のルートでも思ったのですが、やっぱり暁くん秘密組織の工作員向きの性格してないですね(能力はともかく)。結果的に丸く収まったからいいものの、独断専行するわ絆して情報引き出そうとした相手にむしろ事実上たらしこまれるわ。まあ主人公向きではあるのでしょうが。あと特殊且つ危うい立場にいるんだからちゃんと学院のルールは守ろう! いや杓子定規にルールを守れという言うつもりはないにせよ、もうちょっと節度というものを……ね?
(以下蛇足)
あとはプレイ環境による差異の話。
自分はSteam版のR18パッチなしで本編を楽しみ、アフターストーリーだけパッチを入れる(R18パッチが入ってないとアフターストーリーは表示すらされない)というスタイルでプレイしました。なのでいわゆる「そういう」シーンは丸々カットされるのですが――
まあ飛ばすと訳分からないシーンあるよねって。いやなんとなく想像こそできるし行為自体が本筋に関わってくることはほぼないんですよ。そう、ほぼないんです。
つまりたまに本筋に絡むナニのシーンがあります。まあそれらも読まなくとも想像で補完はできるんです。ただこのルートでは、ルート特有の問題解決に至るためにそういうシーンでの描写が手がかりとなっているので飛ばすと「ぐぬぬ……」という気持ちになるというか。いや元がそういうゲームなのでアレなシーンが2人の愛を確かめあうだけじゃなくてストーリー上意味があるシーンであるというのは重要だと思うんです。ただまあちょっとそういうシーンプレイできないのが悔しいよなって。
というわけでもしこのゲームを今後プレイする方がいれば、その場合は抵抗がなければパッチを入れたままにしてプレイすることをオススメします。まあ正直なくても内容は理解できると思うので入れなくてもいいとは思いますが。いや、そしたら何のためにエロゲやってんだって話になるかもしれません。エロ抜きのエロゲは牛抜きの牛丼みたいなもんですからね。ただ牛肉の食感が苦手だけど玉ねぎとつゆがかかった飯は好きって人は一定数いるでしょうが。その1人が自分です。関係ないけど全年齢版ぬきたしの発売待ってます。
17日
金色のガッシュ!! 完全版13 - 雷句誠
いざ、ゼオンとの決戦に挑む13巻。
日本へと向かうファウードを止めるため、各魔物たちとパートナーは戦い続けます。カルディオ・アース組はファウードの転送装置を守り、ガッシュ・ティオ・キャンチョメ・ウマゴン・モモン組はファウードのコントロールルームへ進みます。
全員が激しく傷つけながらも奮闘するなか、モモンの耳には希望の鐘――ある音が鳴り響きます。
この巻は少年漫画ザ・王道の展開って感じでとてもいいですね……。こちらが地力で負ける相手に対して、コンビネーションで立ち向かう姿、限られた手札をフル活用しての戦い、勝てるはずがないと分かっていながら時間稼ぎのためだけで必死で戦う臆病な戦士。そして希望の復活。主人公陣営のパワーアップ展開も胸熱です。ガッシュ完全版の中でも特に好きな巻かもしれません。
しかし読むのは何度目かのはずなのに、やはり読んでいて面白いしワクワクしますね。ホントにガッシュは名作やでぇ……。
14巻
ファウード編決着、そして新たな敵が出現する第14巻。
ガッシュ第四の術、「バオウ・ザケルガ」。ガッシュの強い憎しみによって禍々しく変化したそれは、術者であるガッシュすら喰らうものになってしまいます。その力は王の血統にしてエリート中のエリート、ゼオンですら怯えるものでした。この術を出し続けてはいけないと、ガッシュと清麿がバオウを押し止め、生まれた隙をゼオンが狙うことによって術は止まります。
予想外の危機に対処しても、もともとの脅威であるゼオンとファウードは未だ健在です。バオウに大部分を喰われてしまったガッシュ、もう戦える魔物はおらず絶体絶命と思いきや――
大きすぎる力に呑まれる主人公、そしてそれでもなお力に立ち向かい乗り越える。本当にいいエピソードですよね……。元のバオウの持ち主であるガッシュの父親は「ガッシュならばバオウを目覚めさせずバオウを隠しておくことができる」と思っていたのに、その予想を上回り、バオウの凄まじい力を制御するに至るという。厳しい戦いを何度も乗り越え、そして何より清麿というガッシュにとって最高のパートナーと巡り会えたから故の成果なのでしょう。後にも語られますが、魔物の王を決める戦いは悲しいことや起きてはいけないことが何度も起こりつつも、魔物たちの成長を促し結束を生むための大切なイベントなんでしょうね。ガッシュ2で起こる戦いも、これらの戦いの経験がなければ乗り越えられなかったでしょうし。
それにしても、やはりゼオンの本の持ち主・デュフォーはパートナーとして桁違いの性能ですね。超ディオガ級の術を何発も撃つわ清麿より高いレベルのアンサー・トーカー持ちだわ心の力をすぐフル回復させられるわ。彼が欠けても魔界は存続不可能になっていた可能性が非常に高いし、物語上でもとても重要なキャラが過ぎる。
そしてクリア編の開幕。
手始めに、アシュロンとゴームという新しい魔物が登場します。
ここまで生き残っているだけあって、とんでもなく強い2人。アシュロンのほうは敵ではなさそうなのが幸いでしょうか。しかし魔物たちは子どもの上位10%でこの戦闘力ですから、大人たちはどれだけの力があるのか……。そしてそんな異次元の強さを誇る魔物たちの住まう世界を壊滅状態に追い込んだ2部の敵たちはどれだけ強いのか。
22日
RIDDLE JOKER 三司あやせルート - ゆずソフト
橘花学院の学生会長にして学院の広告塔的な役割を担う、日本一有名なアストラル能力者である同級生『三司あやせ』とのエピソードを描くルート。
今ルートのヒロインである三司さんですが、彼女の特徴はなんといっても胸部に仕込まれた追加装甲。いやほかにも魅力や特徴はたくさんあるのですが、パッドの要素が強すぎて……。まあ、猫かぶりでバストサイズ詐欺なのが彼女の第一印象でした。
兎にも角にも、彼女は本作のメインヒロインであり、彼女を巡るひとつの事件から『RIDDLE JOKER』の物語が動き始めるといっても過言ではありません。何者かに狙われている三司さんを守るために学園祭で知り合いたちを巻き込んだ模擬店を行い、その結果各ヒロインたちとの距離が縮まったりしていますからね。ある意味各ルートにおけるキューピッド役といえるかもしれません。
閑話休題。
このルートについてですが、物語の核心に至るのは割と後半になってからで、それまではヒロインと結ばれるまでのエピソードが中心です。まあ5人中3人のヒロインは何かの過程で恋愛に発展するとかじゃなくて普通に恋愛関係になるだけなんですが。むしろ茉優・千咲両名が例外という感じ。
しかしそれは悪いことではありません。何かの目的の過程で関係が深まるのもいいですが、大きな出来事が(比較的)起こらずに日常の中で育まれる関係もいいものです。というかむしろ恋愛シミュレーションゲームとしてはそういう流れのほうがプレイヤーも共感しやすそうです。実際、暁とあやせの2人が何気ない日常(議論の余地あり)の中で互いに惹かれ合っていくというのはいかにも青春の甘酸っぱい感じで、必要な養分を摂取できていい感じ。
などと書きましたが、このルートで物語の深い部分について語られないかというとそういうわけではなく、学院に隠された事実、そして物語の黒幕とも言うべき存在が明かされ、学園異能力裏社会モノとして必要十分な描写がなされています。やっぱり曰くありげな学院に来たらそういう話も期待しちゃうんですよ。
そういえばこのルートと茉優ルートは問題解決に暁くんの能力がキーとなっていたのが個人的にポイント高いです。
それにしても七海ルートの感想で「メインヒロインの1人なのに短くない?」みたいなことを言った気がしますが、直前にプレイした羽月ルートのチャプター数が多かっただけでしたね……。あやせルートもチャプター7+エピローグまでしかありませんし。
あとは『RIDDLE JOKER』全体についての簡単な感想を。
まあ色々と語りたいことはあるのですが、ヒロインたちが可愛くてやり取りが面白いです。また、この手の陰謀が絡む感じの超能力モノって話が複雑になりがちなのですが、そこまで深く考えず楽しめるのがとてもいいですね。
超展開でプレイヤーを圧倒するようなタイプではなく、一般に求められる「恋愛シミュレーションゲーム」というジャンルでの高打点を叩き出しているのがこの『RIDDLE JOKER』という作品だと思っています。この記事の投稿時点ではSteam版がサマーセールで42%オフになっているので、ほかのゆずソフトの作品含めプレイするのもいいかもしれません。
23日
金色のガッシュ!! 完全版15 - 雷句誠
この巻ではついに「金色のガッシュ!!」のラスボス『クリア・ノート』が登場します。
自らを「魔物を滅ぼすために生まれてきた」とのたまい、圧倒的な力を振るうクリア、そんな彼にガッシュたちはどう立ち向かうのか、という15巻です。
クリアの襲撃、しかし竜族の魔物『アシュロン』が全力を賭して戦うことにより手傷を負わせ撤退させます。クリアは傷の治療をし、「完全体」となるために10ヶ月ほど隠れ潜むことに。その間にクリアへの対抗策を見つけ出すため、魔物たちとそのパートナーは修行を始めます。
しかしクリア編に出てくる魔物たちはどいつもこいつも異質だったり規格外だったりしますね……。ファウードといい勝負じゃないでしょうか。デュフォーの協力がなければ最初から話にすらならなかった気がします。それはそうと、ゼオン・デュフォーペアがクリアと相対したらどのくらいの勝負ができていたのかは気になるところです。
追記:
まさかパピプリオがここまで生き残るとはこのリハクの目をしても読めなかった……
金色のガッシュ!! 完全版16 - 雷句誠
「金色のガッシュ!! 完全版」の最終巻にして、第一部完結編。
厳しい修行を乗り越え、ガッシュたちはクリアとの決戦に臨みます。
この決戦については、多くを語る必要はないでしょう。
ただ、ときに誰かの力を借りつつも、多くの命を救うために戦えることこそ、王の資質であり証なのだと。そんなことを思いました。
……ところでビクトリームはなんでいかにも仲間みたいな顔をして登場しているんですかね?
まあほかの敵だった魔物(非和解済み)も力を貸しているのでそこ突っ込むのは野暮かもしれませんが。
30日
Fate/Samurai Remnant DLC3「断章・白龍紅鬼演義」 - コーエーテクモゲームス
慶安の江戸を東奔西走するゲームのDLC第3弾。
聖杯戦争のひとつ「盈月の儀」が行われている江戸において、子どもたちが突然いなくなるという事件が発生していた。そんな中、主人公伊織とセイバーの前に現れた謎のサーヴァント2騎。儀に無関係な人々を巻き込むのはいただけないと、伊織たちは異変へと立ち向かう。そんな感じのエピソードです。
お話自体は割とシンプルな構造でしたね。事件が起こって、調査して、黒幕を倒す感じの。ですが本編が込み入った話のサムレムにおいて、追加エピソードで下手に複雑なものを出されるよりもシンプルなお話のほうがスッキリするというものです。
あとはゲーム部分、新鯖"逸れのライダー"のモーションは適当にボタン連打しているだけでも格好いいしけっこう強いしで動かしていて楽しいですね。セイバーくんの新共鳴絶技、新モーションも楽しくてグッド。もう1人の新プレイアブルは強いんですけど強攻撃5がキャンセル不可なの辛い……。あときみ応刀できるんだ……いやそりゃできるだろうけども。そして神田に攻め入るときもついてきてくれたのが個人的にちょっとツボ。
難度的にはレベルカンストスキルほぼ全取得魔術拵厳選までやるとさすがに剣豪じゃ割と温いかなと。剣鬼だとけっこう歯ごたえがあるという感じ。途中から剣鬼の難度でプレイしていたので、味噌むすびが溶ける溶ける。DLC1の慶安親善試合で割と簡単に補充できるのが救いか。ありがとう若旦那。
兇剣は……自分の場合手を出そうとも思えなかったので、腕に自身がある人に頑張ってほしい、せめてリトライ可なら……
追記:
毎度のことながら回想戦で存在しない記憶発生しすぎじゃないですかね……
あとがき
6月はゲームと漫画ばかりとはいえ、色々なお話に触れることができてよかったなと。7月は活字の類も読んで、アウトプットも増やしたいですね。
使用素材
敬称略
梅雨 動物セット - てこてこ(イラストAC)