91歳の身だしなみ
妹家族が父のお見舞いに、横浜からわざわざ来てくれました。
姪っ子とその娘ちゃん2人と、わんこを連れて。
面会の注意事項には、1日1回2人まで、12歳以下のお子さまはご遠慮願います、とあったので、妹と姪っ子のみで面会に行ってもらって、私はわんことちびちゃんたちと過ごすことになりました。
正味2時間くらいだったけれど、久しぶりに小さな子と過ごす時間は楽しかった~!子どもがいるだけで、部屋の空気感が軽く感じるのはなぜなんだろう。
お昼ごはんを一緒に食べて、寄り道したいところがあるからと早々に帰ってしまった後の寂しさったら…。
そして夕方、スマホに父の入院している病院から着信があり、不安になる気持ちを抑え、一旦深呼吸して緑色のボタンを押すと、
「〇〇病院の看護師をしております△△です」という声が聞こえてきました。
あ~容態が急変したのか・・とあきらめの境地で、看護師さんの言葉を聞き逃さないように、左耳に神経を集中させます。
看:「明日、娘さんは病院に来られますか?」
私:「はい、行きますが…」
看:「〇〇さん(私の父)がヒゲソリを持ってきてほしいとおっしゃっています」
私:「へ? カ、カミソリ…?」
看護:「テレビが置いてある棚の3段目の引き出しに入っているそうです」
鼻からチューブを入れ、水も飲めず点滴をしている父の姿からは想像もできない、看護師さんからの電話。ご丁寧に場所の指示まで……。
ホッとすると同時に「お仕事中にそんなことでお電話させてしまって申し訳ございませんっ!」と、何度も何度も頭を下げて謝りました。
「いえいえ、これも仕事ですから~。よろしくお願いしますね~」
看護師さん、天使過ぎます。
妹たちに会えて、嬉しくてカミソリどころじゃなかったのかな。
まだまだ長生きしてほしい、それに十分答えてくれそうな休日のエピソードでした。